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「岐阜県美術館:ゴヤの四大連作版画展」 [展覧会のはなし]

10月10日(土)
友人と岐阜県美術館で開催されていた
「ゴヤの四大連作版画展」に出かけました。

以前に出かけた「不思議の国のアリス展」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-07-24

その会場の出口付近に、この「ゴヤの四大連作版画展」の
チラシが置いてあったので、ふと手にした私。
どうも、「不思議の国のアリス展」で展示されていた
アリスの挿絵を担当した版画家の「ジョン・テニエル」と同様、
スペイン出身のゴヤが版画作品を制作していたことから
チラシが置いてあったもよう。

という訳で…
私と同じくアリス展に出かけた友人を誘ったところ
一緒にお出かけしてくれることになり、いざ出発。

ゴヤ展a.jpg
ゴヤ展b.jpg
今回の展覧会の告知チラシが様々な作品の部分、部分を切り抜いて
レイアウトされているため…
「精密だけど、ちょっと不思議な雰囲気」
という印象だったので
「これなら自分も好きそうな世界かも」と
うっかり会場内に入ったのですが…

確かに最初は「気まぐれ」というシリーズの版画作品が並び
家系図をうっとりと眺めるロバに
「家系しか誇ることができない貴族」の姿を風刺したり…

スペイン語で「地位を得る、分別を得る」という意味の椅子を
若い少女達の頭に乗せ、さらに腰にはくペチコートを
頭にかぶらせることで…本来の椅子の意味とは正反対の意味を
暗示させる作品など…

「ブラックユーモア的な、思わずフフフと笑える作品」
が大半だったのですが…

「戦争の惨禍」という作品の数々には…
ナポレオンによるスペイン侵略や内戦を経験したゴヤによる
その精密な表現故の残酷な戦場の場面に

「言葉を失い…」

戦後生まれの私には…

「あまりに衝撃が大きすぎ…」

かなりグロッキーに…

救いだったのは、ちょうど同時開催で
岐阜県美術館の所蔵作品を展示した
「秋の所蔵名品展」が開催されており

「マルク・シャガールのサーカスや、藤田嗣治の作品など、
 有名な画伯達の作品を間近で観ることができたこと」

もう、有名どころばかりで…

「中学生の美術の教科書?」と思うほとの充実ぶり。
いやはや、良いものを鑑賞できました。

最近、日本画にも興味がある私には…

「大橋翠石の迫力ある『虎図』を鑑賞することができたことが良かった」

もちろん毛並み1本、1本を精巧に描いている日本画も好きですが
(まあ、例えていうと伊藤若冲の作品の1つのような感じですかね…)
大橋翠石のような…ダイナミックな筆遣いながらも毛並みがところどころ
描き加えられていたりと筆運びの緩急が、非常にバランス良くて
私個人的には、大変印象に残りましたね。
いやはや…クオリティの高い所蔵作品展示でございました。

そして最後には…友人がコレを発見。
ゴヤ展.jpg
先に話した「椅子とペチコートをかぶった女性」がメインにおかれた版画作品
「もう椅子を持っているぞ(1799年)」の作品のパネル。
そう、女性の顔の部分だけが、くりぬかれているのです。

そういえば…以前に、「ぐりとぐら展」で県美術館を訪れた際には…

「私一人だったので…さすがに恥ずかしくて撮影できず(笑)」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-02-28

しかし…友人がいると心強い(*´σー`)

という訳で…

「無邪気に顔を出して友人に撮影してもらう(爆笑)」

楽しいひとときになりました。
とはいえ、こうした機会でもないとなかなか
これほどの作品展数の版画作品もお目にかかれないですし…
社会風刺をした作品を通して、その時代の社会情勢を知ることもできましたし
こういう時代だからこそ、戦争の惨さを知るという上では
非常に良い展覧会だったと思います。
何より、モノクロの世界でこれだけの世界を版画で表現する
ゴヤという人物の鋭すぎる観察力と表現力には本当に驚くばかりでした。
芸術の秋にふさわしい、すばらしい展覧会でした。
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「横浜美術館:柳宗理展」 [展覧会のはなし]

8月末に出かけた「柳宗理展」ですが…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-08-29-2

ようやく書き終わりました。
すいません。1ヶ月半前の話を…(苦笑)

ちょうど欲しかった本が手に入り…
やはりそちらの方にも柳先生のお話があったので
ぜひ参考にしたいと思って…

坂倉準三デザイン本.jpg
※先日訪れた「坂倉準三展」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-09-11
こちらとは別会場のパナソニック電工汐留ミュージアムで開催された
住宅、家具、デザインに重点を置いた展覧会の図録。
これは鎌倉では販売されてなかったため、書店で取り寄せました(苦笑)

それに加えて…今回の展覧会は図録ではなくデザインブックのような
写真が大胆に掲載されている本でしたので…
柳宗理1.jpg
柳宗理2.jpg
正直に言うと…

「もうどこから書いたらいいのか」というのが本音で(苦笑)

本業の仕事は忙しくなるわ、おまけに文章まとまらないわで…

「途中、やや自己嫌悪に(爆)」

ま、そんな時もある(;´▽`A``

まあ、折にふれて柳先生関連のことはちょこちょこ書いてますね…
しかし、ほんの数年前までは全く知りませんでした。
お恥ずかしいことに…


きっかけは当時、まだ名古屋市営地下鉄で
現役で活躍していたキオスクボックスが
柳先生のデザインと知人から教えてもらったこと。
そして、ちょうどタイミング良くカーサ・ブルータスから
特別編集本が出版されており、早速お買い上げして読んだのです。
※ちなみにそのキオスクボックスがなくなった時の話は書いています。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2005-07-16

いや…驚きました。先生の生み出した優れたプロダクトデザインの数々に…

柳宗理5.jpg
早くお湯が沸くヤカンに…積み重ねることができるモダンな花器。

柳宗理6.jpg
曲線が美しいバス停のシェルター
(その曲線の美しさから通称「カモメシェルター」とも呼ばれる)

柳宗理7.jpg
そして「日本の生活に合わせた椅子を…」
という考えから生まれた「バタフライ・スツール」

柳宗理3.jpg
戦後…
シェルチェアなどを作ったことでおなじみの
イームズのもとを訪ねた際に、成形合板と出会ったことで
そこから塩化ビニールを手にして無意識に動かすことで
結果できた形がこのスツールの形だったそう。

成形合板の研究をしていた方をも巻き込み、
数年あまりの歳月を経て
1954年に天童木工が開発に乗り出し
そして1957年のミラノ・トリエンナーレに出品された
このスツールは、金賞を受賞。
世界に柳宗理とこのバタフライ・スツールが知られることとなるのです。

現在、このスツールは、ルーブル美術館など、
世界中の美術館にパーマネントコレクション(永久所蔵品)として
収蔵されているんです。

さて…そんな柳先生はどうやってこういう道を進まれたのか?

これがまた興味深かったですね。

※今回も相当な長文…ご了承くださいませ(;´▽`A``


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「はるひ美術館:『キタイギタイ』ヒビノコヅエ展」 [展覧会のはなし]

書きたいのに延び延びになってしまいました(爆)

9月12日(土)

お友達と、はるひ美術館に。
JRの清洲駅から徒歩20分ほど…
お友達とお話しながら歩いているせいか
距離もそんなに感じない。

10月より清洲市と合併する春日町。
そんな春日町にある「はるひ美術館」

日本で一番面積の小さな町ということだった春日町ですが…

「いやはや立派な美術館です」

そんな美術館で開催されていたのが、「ひびのこづえ」さんの展覧会。
ひびのこづえ展3.jpg

入口からすでに、こづえさんテイストになっていて素敵でした。
ひびのこづえ展2.jpg

外から観た窓の雰囲気もとても賑やかで…気持ちが楽しくなります。
ひびのこづえ展1.jpg

さて…ひびのこづえさんと言えば…
「にほんごであそぼ」や「からだであそぼ」などの
コスチュームデザインなどを手がけていることで有名。

教育テレビ?

ええ…一人暮らしの頃なんて…
私が学生時代にCMプランナーとして活躍していた
佐藤雅彦さんが監修しているという
ピタゴラスイッチの存在を知り、
録画してチェックするようになったら…

「前後の番組も気になり…(苦笑)」

で、見始めたのが…

「にほんごであそぼ」とか「からだであそぼ」とか
「クインテット」とか…で、結果どうなったかというと…

「1時間分、夕方の教育テレビ毎日録画していた人(爆)」

今は時間がないので…全部観ることができないですから(苦笑)
さすがにそれはやってませんけど…ね。

ま、そんな訳で…

「おぉーっ。これ観たことあるーっ!!!」

と、テンションあがる×100

ええ、子持ちの30代でもないのに…
なんでこんなに詳しいんだろうねと思いつつ(自虐的…苦笑)

もちろんおなじみの教育テレビで登場した衣装も楽しめましたが…
何より興味深かったのが…動物や昆虫などをイメージした作品。
個人的に…

「メッシュの素材でできたカマキリが気に入っちゃいました」

それと膨大な数のデザイン画も観ることができ
非常に充実した空間でした。

あと、美術館の入口にあったメッシュ生地に色とりどりのかけらのような
パターンがプリントされたもので作られた
「2階立てテント」

「これ家に欲しいなぁ(笑)」

でも、吹き抜けの家でないと無理だねぇ(;´▽`A``

中に入ってテントの窓のあたりから顔を出してみたりと…
ちょっと子供気分で楽しんでまいりました。


帰りには、コンパクトサイズの図録と…
ひびのこづえさんの展覧会らしく…
布製のポスター=手ぬぐいが販売されていたので
思わずお買い上げしました。
ひびのこづえ展.jpg
こちらのポスターは…
両脇の会期会場等の情報がプリントされた紙の部分(和紙っぽい紙です)を
取り除くと…手ぬぐいとなるんですね。

美術館のスタッフさんの中には首に巻いていらっしゃる方もいて…
それもとてもほほえましかったですね(笑)

そうそう、愛知万博のオープニングセレモニーに登場した子供達が身につけていた
昆虫をイメージした衣装なども展示されていて…
その脇に、開会式の映像が流れているモニタが配置してあったこともあり
懐かしい気持ちになりながら、思わず見入ってしまいました。


とはいえ、外の大雨の天候を忘れさせてくれるような…

「快晴の空のような…さわやかな色彩にあふれた作品ばかりで
 とても楽しい企画展でした」

また機会が合えばぜひ、こづえさんの作品を観てみたいです。
楽しいひとときでした。

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「個展 忌野清志郎の世界」 [展覧会のはなし]

名古屋パルコのパルコギャラリーで
10月12日(月・祝)まで開催中とのことでしたので…

「先週末に観てまいりました」

清志郎1.jpg
(この清志郎さんの顔を描いたのは横尾忠則さん。
 金沢21世紀美術館に展示されているのだそう)

清志郎2.jpg

懐かしいポスター(「いけないルージュマジック」のポスターもあり…笑)
ステージ衣装、そして清志郎さんの直筆のイラストから油絵まで
いろいろと展示してあり…出入り口付近では、映像も見る事ができて
なかなか見ごたえのある展覧会でした。

先日、井上陽水さんの特集番組でも映像で出てたせいか…
なんとなく、しみじみ。
うん…「帰れない2人」もいいけどさ…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-08-26
「雨上がりの夜空に」とか「スローバラード」とか…
「トランジスタラジオ」…いいよねぇ。

あぁ…ベスト盤が欲しくなってきました(笑)
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「神奈川県立近代美術館 鎌倉:建築家 坂倉準三展」 [展覧会のはなし]

さて…すっかり神奈川県立近代美術館鎌倉のことについて
書き込んでしまったので
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-09-09
池から美術館を見る.jpg
(いや予想以上に…とても良いところだったので…笑)
結局、別に書く事に…という訳で、今回は企画展のことを書きます。

なぜ私が、坂倉準三展に行こうと思ったのか…

理由はいろいろあるんですよね。

後に書く予定ですが日本を代表するプロダクトデザイナー「柳宗理」氏。
実は柳氏が一時期在籍していたのがこの坂倉氏の事務所である
坂倉準三建築事務所。

さらに…
現在、明治村が安住の地となった旧帝国ホテルの正面玄関。
(以前、ご紹介しましたね…かなりの長文で…爆)
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-12-06
これを設計した、フランクロイド・ライトが掲載されている
カーサ・ブルータス特別編集本
「誰にでもわかる20世紀建築の3大巨匠」にライト共に建築家として
名があがっていた「ル・コルビュジエ」の生涯も編集されていて、
自然と読み進めているとなんと以前に訪れた国立西洋美術館を
設計している人だと知る。
(フランス政府より返還される松方コレクションを収蔵公開する
 施設が必要となり、フランスが縁となり、当時活躍していた
 コルビュジエに西洋美術館の設計を依頼する)
そのコルビュジエのもとへ弟子入りし、フランスで建築を学んだのが…

「坂倉準三」

先にもお話しましたが年々、その価値が評価されている
日本のモダニズム建築の代表

「神奈川県立近代美術館 鎌倉」
坂倉準三展2.jpg

その設計をした人の展覧会がその美術館で開催されているというなら…

「またとないタイミング」

神奈川県立近代美術館 鎌倉は構造と省スペース故に
展示内容も限られている美術館です。
(耐震面や構造上から、彫刻などの重量のある作品展示はできないとのこと。
 このことから近年は、現代美術を中心とした展示にシフトチェンジしているそう)

「存続が決定したとはいえ、鎌倉の美術館も、できるだけ早く観たかったし…」

という訳で出かけた訳です。

ま、もうひとつの理由は…

「一度、鎌倉に出かけてみたい」というものもありましたけどね(苦笑)

さて、前置きが長くなりましたね。すいません。
はい、今回の展覧会の話をしましょう。

今日も長い長い…(笑)


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「ジェイアール名古屋タカシマヤ:中原淳一展」 [展覧会のはなし]

以前に日曜美術館で紹介されていて…
「観たいなぁ」と思ってたら、
名古屋にも巡回すると知り小躍りしていた時分(笑)

中原淳一先生のそのすばらしい仕事の数々をテレビを通して知り
きちんと原画など観てみたいなと思って…
それになんとなく…私の好きな向田邦子の世界にも通じるような…

「昭和の時代の良き女性」の微笑みにたくさん逢えそうな、
そんな雰囲気の展覧会のような気がしたので。

ということで…
9月1日(月)仕事帰りに寄り道。

中原淳一先生がこの世に出るきっかけともなった
手作りの人形達に出迎えられて…
そこを抜けると今でも鮮やかに目に映るイラストの数々。

時に童話などのファンタジーなイラストから
スタイルブックのような、キリリとした顔立ちの女性が
キメのポーズをとった姿のイラストなどなど…

「懐かしいような…それでいて新鮮な空間」

そんな中で私は…
「人魚姫」のイラストに彩色されたものには、ただただ呆然。

その人魚姫のひとつひとつの鱗の色が微妙なトーンの彩色で表現されている。

「中原淳一先生の描いた女性に「魂」を感じてしまう」

本当に、本当に…
それぐらい活き活きとして…それでいて繊細で…
そして作品を追って観ているうちに
いかに先生の才能がすばらしかったかが分かりました。

人形作家、イラストレーター、編集者、そしてプロデューサーなどなど…

どこを切っても妥協なし、それでいてクオリティーの高い作品。

本当、ため息が出るほど。

「とても良い時間だったなぁ」
全ての作品を見終わった後、心からそう思えました。

最後のグッズ販売のスペースにて、今回の企画展のオリジナルの図録も
販売されていたのですが…展示されていた作品全てを収録されてはなかったので…

中原淳一展.jpg
「別冊太陽の『中原淳一その美学と仕事』」をお買い上げ。

こちらの方がオリジナル図録よりも高いし…

「一般的な美術館の企画展の図録並みでしたよ(苦笑)」

でも後悔しない。むしろ大満足。
中には中原先生にゆかりのある芦田淳さんから、
なんと、久世光彦さんまで…様々な著名人の方々が寄稿されており…
作品の数々も多数掲載されており…

「休日の午後の昼下がりに、紅茶でも飲みながら眺め、読みたい本」

でありました。
あとは…中原淳一先生の描く人魚姫にすっかり心奪われてしまったので…

「カラーのイラストではないけど…クリアファイルをお買い上げ」

まあ、素敵なカラーの作品はまた折をみて作品集などちゃんと見て買おうかなと。
にしても…まーた、クリアファイル買ってしまったよ(苦笑)
でも、きれいな水色のストライプがなかなか斬新で素敵だったので…後悔なし(笑)

とても良い展覧会でした。
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「鉄道模型の世界展」 [展覧会のはなし]

8月13日(木)~8月24日(火)に、
ジェイアール名古屋タカシマヤで開催されていた
「鉄道模型の世界展」
原信太郎さんによる部品から手作りされた模型の展示がされてるとのことで…

「楽しみにしておりました」

実は私…

「鉄道模型大好き(*´σー`)」

いや…まあ…電車の車両の種類とかは詳しくないですが…

最近、お出かけてしてないので…今、どうなのか分かりませんが…

「名古屋市科学館の乗り物のフロアにある鉄道模型のジオラマが大好き」

あれをもう飽きずにずっと観ているような小学生でした(笑)

ま、そんな子が今、30代ですけど…何か?(爆)

で、会社帰りにひとり観てきました。

いや…本当、精巧な作りで驚きました。
懐かしの岐阜の路面電車の模型もあり…

「お、金神社近くの公園にある車両と一緒」と
思わずふふっと笑ってしまいましたが( ´艸`)

会場内ではこんな風に実際に鉄道模型が走っておりました。
090818鉄道模型.jpg
意外にも風圧とリアルな車両の揺れる音を聞くことができ…

「感動」

原さん…すごいですね。
77年もかけて模型を作り続けていらっしゃる…その生き方にまた驚きました。

検索していたら…その原さんの鉄道模型を作るにあたっての武勇伝が、
息子の原丈人さんによって語られているのが
ほぼ日刊イトイ新聞にあって…
http://www.1101.com/hara/first/index.html

「電車の前では20代」っていうのは…もう思わず読みながら笑みが…(笑)
いいよね…だからお元気なんでしょうね( ´艸`)

いやはや良いものを見る事ができましたよ。
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「京都府京都市:細見美術館アートキャンパス2009」 [展覧会のはなし]

8月13日(木)京都に出かけた訳ですが…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-08-15

「ソビエト映画ポスター展」を観た後
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-08-16-1
おなじみ「だる満」さんのところでセットをいただき…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-08-17-2

で、立ち寄ったのが、その「だる満」さんのお隣の

「細見美術館」
http://www.emuseum.or.jp/

7月11日(土)から夏期特別展示として
「細見美術館アートキャンパス」なるものが開催されているとのこと。
2009夏細見美術館1.jpg
こちらでは、人気の名品展とともに、イベントも開催。
日本美術を様々な角度から観て、そして楽しもうというイベントでした。

私はやはり、伊藤若冲の作品が見応えがあって良かったですね。

特に「糸瓜群虫図」
昆虫好きの私としては…
「どこ?どこにいるの?」みたいな感じで
図の中にいる昆虫探しを楽しんでおりました(笑)

あと重要文化財の「金剛春日神鹿御神体」
こちらは本当、両手を合わせたくなるほど
荘厳な作品でした。

こちらのミュージアムショップで伊藤若冲などの書籍を
手に取って見ていたら…

「図録並みに立派な書籍が…」

その書籍とは…

「細見美術館開館10周年記念 日本の美と出会う - 琳派・若冲・数寄の心 - 」

その表紙裏を観てみると…巡回予定が書いてありまして…

平成21年12月28日〜平成22年1月11日
ジェイアール名古屋タカシマヤ

「嬉しい…」

名古屋で淋派と伊藤若冲の作品見る事できるなんて…

「伊藤若冲が好きな私にはたまらない企画展ですな」

京都で思わぬ情報をキャッチしましたよ。
ふふふ…今年の冬が楽しみです。

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「京都国立近代美術館:無声時代ソビエト映画ポスター展」 [展覧会のはなし]

8月13日(木)に京都に出かけた訳ですが…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-08-15
出かける目的のひとつがコレでした。

「ソビエト映画ポスター展」
http://www.momak.go.jp/

以前に日曜美術館のアートシーンで紹介されていて…
その独特の色使いとレイアウトのデザインに
「お、これは観たいな」と思いまして。
巡回予定を観たら、ちょうど、資格試験の後の
お盆休みに京都の国立近代美術館で開催されていると
告知があったので「これは行こうかな」と。

しばらく京都もごぶさたでしたし…
京都国立近代美術館は、美術短大に入学後に間もなく
研修旅行と称して、学校が浄土真宗系だったので
本願寺に出かけた後に、
国立近代美術館で作品鑑賞したところ(笑)
なので…何年ぶり?10年以上ぶり(爆)

さて、なぜこの展覧会に惹かれたのか?
20代の頃に岐阜県多治見市で「アヴァンギャルド陶芸展」を観て
http://www.arslonga.jp/monthly/0305002/05.html
「いいなぁ」と思ったので…
今回のソビエト映画のポスター展も
かなりストライクゾーンかなと思った訳です。

なんででしょうね。
ロシアとかソビエトに惹かれるのは…
チェブラーシカの影響なのか?(笑)
http://www.cheb-project.com/
それともヨーロッパでもない、アメリカでもない
独特の色づかいと平面構成のせいなのか?

そんな中、美術館のHP経由で観たチラシのPDFデータ。
そちらに掲載されていたこの作品に「おぉっ」と思ってしまった私。
ソビエトポスター1.jpg
人物を大きく扱い、色も極力抑えて、
タイトルのフォントをパターンのようにリズム良くレイアウト。

「なんかインパクトあるなぁ」

これはぜひに観に行きたい。

そんなこんなで8月13日(木)
京都に出かけた際に立ち寄りました。

本当、どれも印象的なポスターばかりでした。
ソビエトポスター2.jpg
(このポスター…私はなんとなくお笑い芸人の「オードリー」の春日さんに見える…笑)
ソビエトポスター3.jpg
私は個人的に…
学生時代にシルクスクリーンを授業でやっていたせいか
とても親近感がわくんですよね。
例えば、ちょっとコラージュ的な大胆なレイアウトとか…
たぶん…

「当時、できる限りの技術を駆使し…レイアウトで魅せる」

そんな当時のデザイナーの心意気みたいなものを
ひしひしと感じる…すてきな展覧会でした。

ちょうどフロアが所蔵品の展示もされていたのですが…
片岡球子さんの迫力ある大きな作品から…
やなぎみわさんの異空間に迷い込んだようなとても不思議な映像や…
たくさんの池田満寿夫さんの作品も鑑賞することができ…

「入場料以上に大満足」

帰りにはポスター展の図録をお買い上げしてまいりました。
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「不思議の国のアリス展〜ルイス・キャロルのお伽の世界〜」 [展覧会のはなし]

7月23日(木)から名古屋タカシマヤで始まった
「不思議の国のアリス展」に
仕事を終えてから行ってきました。

不思議の国のアリスと言えば…
私が3歳頃に、家にあったレコードプレイヤーで
アリスのお話が入ったディズニーのドーナツ盤(笑)を
何度も聴いていたそうです。

『アリスちゃん、アリスちゃん』
「誰?私の名前を呼ぶのは誰?」

というような具合だったと思うのですが…
まあ、それは本当、淡い記憶(苦笑)

それはさておき、私の中でアリスと聞き
鮮明に思い出すのは
アリス1.jpg
「ジョン・テニエルの挿絵」
(今回の告知チラシにもふんだんに使われておりました…笑)

なぜかというと…

90年代前半に、ジョン・テニエルの挿絵をプリントした
文具が販売されていたんですよね。
(覚えている方、いらっしゃいますか?)

その当時、中高生の私。
アルミのペンケースやら定規やら…木製のシャープペンシルから…

「アリスのステーショナリーセットを持ち歩いている状態(笑)」

それぐらい近所の文具店で買い求めては使っておりました。
にしても…

「ハンプティ・ダンプティがアリスに手を差しのべている
 あのイラストが入ったペンケースを持った女子って…」

ある意味、怖い?(苦笑)

なぜそんなにはまってしまったのかは謎なのですが…
元々、小さい頃から細密画調の絵柄が好みだったので。
それはたぶん、当時の小学館の図鑑を見ていた影響かも…。
当時の図鑑は今のように実物写真のものが少なく、
細密画が多かったですから…
そういう絵を小さい頃から見ていた私は
中高生になっても、何か心にひっかかったのでしょうね。

今回のアリス展の展示は、作者であるルイス・キャロルの生い立ちや
アリスの物語の誕生秘話などはもちろん
ジョン・テニエルの挿絵をカラーで映像や壁面にて
紹介されるとのことでしたので非常に楽しみにしておりました。

いやはや、とても興味深い企画展でした。
ルイス・キャロルは大学の数学教師をしながら
物語を書いていたとのこと。
あの時間軸が交錯するような緻密な物語ができたことにも
納得がいきます。

それにしても驚いたのはジョン・テニエルの生い立ち。

イギリスの英国美術院に入学するのですが
しばらくして学校を退学。
(どうも自分の求める絵の技術などの習得ができなかったとのこと)
油彩画に没頭するものの、自分には才がないと見切りをつけることに。
さらには、20歳の時、フェンシングの教官だった父
とフェンシングをしている最中に右目を負傷。失明するのです。

「では、あの細密なイラストを左目だけで描いていたということですか?」

いやはや、その不屈の創作意欲には脱帽です。

そんな彼の描画力と観察力はしだいに周囲に認められて
イソップ物語の挿絵を手がけたことから
週刊風刺漫画雑誌「パンチ」にてその才能を発揮します。
(パンチ:1841年7月にイギリスで創刊された雑誌)

この雑誌内の絵は
木版画家のエビネザー・ランデルズによって
様々な風刺画家の絵が木版にされた訳ですが…
会場にはその一部が展示されていました。
たぶん、ペガサスが空を駆けるシーンだと思うのですが。
(一緒に展示されている本は残念ながらその木版のシーンではなくて残念)

特にジョン・テニエルは、非常に固い鉛筆(6Hだったと記憶)を使い
極細の線で原画を仕上げていたようで…

「これは木版画家泣かせな絵だなぁ」としみじみ。
いや、作者はもちろん、読者にとってはこの上ない表現でしょうけど(笑)

「展示されている木版見ましたけど…細いところなんて髪の毛より細そうでしたよ」

そうそう。泣かせるといえば…
ジョン・テニエルもルイス・キャロルも
製本などの仕上がりにはかなり厳しかったとのこと。

「私なんかは、少なからずも印刷関連の仕事しているから…
 どうも他人事には思えないのよね(苦笑)」

本当、制作のクオリティーに関してハードルが高いクライアントが相手だと…
それに従事する印刷会社は相当キツイですね(笑)
ま、その分、できあがった制作物のクオリティーには
もれなく自信を持てますけどね。

いやはや、ジョン・テニエルの挿絵はすばらしい。
今回、原画などの展示はなかったですが…
大きなスクリーンやパネル展示で
その表現力の豊かさには、あらためて驚かされました。

そして世界各国で翻訳されたアリス本の展示。
面白かったですよ。お国が違うとアリスも違う(笑)

興味深かったのが…
あの「ムーミン」を描いたフィンランドのトーベ・ヤンソンのアリスや…
そうそう、フランスの「エコール・ド・パリ」を代表する画家
マリー・ローランサンが描いた淡いトーンで
消え入りそうなアリスもなかなか味わい深い(笑)
にしても…日本の昔のアリス。
棟方志功ですよ(驚!)「わだばゴッホになる」ですよ!
そういえば…棟方志功は、たしか昔、岡山の友人を訪ねた時に
大原美術館を訪れた際に工芸館で観たかな。たくさんの作品を。

あ、そうそう。こんな立体の展示もありました。
不思議の国のアリス展.jpg
写真撮影OKなので…
夏休みの時期の今、家族連れの皆様は楽しめそうですよ。


さらには原画の展示。
現在、日本で発売されている「不思議の国」のアリスの
挿絵を担当されている銅版画家として有名な山本容子さんの
原画が展示されていました。

「独特の世界観だなぁ」と思いながら
原画の数々を鑑賞して…

次のスペースにたどりつきとても驚いたのが…

「サルバドール・ダリが描いた『不思議の国のアリス』の挿絵」

これは個人的に…本当、すばらしかったです。

「アリスになっても、ダリはダリだなぁ」と。
あのシュールレアリズムにある独特の不思議さが
アリスの不思議な世界とあいまって…

「私は好きです」

最後には日本アニメーションが制作した
「不思議の国のアリス」のアニメーションも紹介されており
非常に幅広く「アリス」を紹介して企画展でありました。

最後にグッズもいろいろと販売されていたのですが…
いろいろ悩んで…
アリス2.jpg
「結局、クリアファイル(笑)」
だって会場限定って書いてあったから(はい、限定モノに弱い人…笑)
ええ、以前にペンケースにデザインされていたものと
同じ「ハンプティ・ダンプティがアリスに手を差しのべている」
タイプのも買ってまいりましたよ(*´σー`)

にしても…帰宅してからも気になったのが…

「ダリが描いたアリスの挿絵」
実は2007年の6月に名古屋市美術館で開催されたダリ展に出かけた私。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2007-06-10

「確かあの時にも、アリスの挿絵の作品は、なかった気がしたけど…」
そうそう、グラフィック的な広告関連の作品はありましたけどね。
で、念のため帰宅後、図録を確認しましたけど…
やはり、展示されていない作品でした。

ネットでいろいろと検索してみたところ、
現在、ダリの挿絵のアリスの本は販売されていないそう。

「残念」

ダリの作品集とか探したら載っているのかしら?
ルイス・キャロルの貴重な書簡や初版本
さらにはダリなどが手がけた挿絵の原画など展示されていたのに…
今回の企画展用に制作された図録などはなかったので…

「それも残念」

とはいえ…アリスの作品についていろいろと知らないことが
学べた企画展でしたし
さすが時期が時期だけに…
今回の企画展は立体展示あり、原画展示ありと
子供から大人まで楽しめそうな展示でしたね。

「不思議の国のアリス展」は名古屋タカシマヤで8月3日(月)まで開催中です。



-----------------------おまけ-----------------------

実は私、2001年の春と、2003年の春の2度。
イギリスのロンドンを訪れています。
なので、こういうパンフレットが非常に懐かしくて…
会場の出口付近に平積みしてあったので
思わずに手に取って持ち帰ってきました。

イギリスガイド.jpg

今度行くならヴィクトリア&アルバート美術館は行きたいなぁ。
ウィリアム・モリスの作品が多数所蔵されているそうですから。
あとはもう一度、デザインミュージアムも…
イームズのチェアなどはまだ展示とかされているのかしら?
そうそう。テートモダンも外せないですね。
自然史博物館は、生物好きな私にはたまらなかったなぁ。

先日のウィリアム・モリスといい…
しばらくイギリス熱が覚めそうにありません(;´▽`A``
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「愛知県美術館:生活と芸術ーアーツ&クラフツ展」 [展覧会のはなし]

毎週、どんなに忙しくても…日曜美術館のアートシーンだけは
欠かさず観ている私。
なぜなら…「大回顧展となると巡回予定が、きちんと告知されるから」
ま、そんな経緯もあって、昨年からずっと楽しみにして待っていたのが…

「生活と芸術ーアーツ&クラフツ展 ウィリアム・モリスから民芸まで」

まあ、度々よく話題に出しておりますが
日本を代表するプロダクトデザイナーの「柳宗理」さん
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-07-02-1
(横浜で現在「柳宗理展」が開催中でうずうずしている私…笑)
この方のお父様が民芸運動の中核メンバーとなっていた柳宗悦さんな訳で…
で、私も数年前に日本民芸館は訪れています。
まあ、そういう経緯もあって
「ああ、名古屋で民芸の作品をたくさん鑑賞できるのはいいな」
と思ったのももちろんあったのですが…

なにぶん気になったのが…

「ウィリアム・モリス」

実は10年以上前の1997年、
ウィリアム・モリス単独の企画展が
名古屋でも開催されていたのです。
http://www.aac.pref.aichi.jp/aac/aac20/aac20-3morris-3.html
しかし…
「観ることできず」
随分後で気がついたんですよね。残念ながら。
仕方ないよ。1997年といえば…
「社会人1年目」
この年も本当、厄年だったよね。
扁桃炎が原因で、1年に2回も入院するしさ(笑)
美術館に企画展見る余裕なんて全くなかったもの。
「それより自分の身体だろう?」と(苦笑)
ま、それはおいといて…
で、後々、雑誌などの媒体でそのモリスの作品の数々を観て
「しまった!観ておけば良かった」と非常に思ったんですよ。

理由…

「イギリスのグラフィックデザイナー」

モリスをご存知の方ならお分かりですが…
モリスはさまざまな業績を残しているので
(グラフィックをはじめ、家具、ステンドグラス、タイル、テキスタイルもデザインし
 書籍の印刷者、そして詩人としても活躍)
グラフィックデザイナーだけで彼を見るのは
少々偏るとは思いますが…
やはり、私、グラフィック系の勉強してきた人なので(;´▽`A``
気になってしまって…
あとは…その後、自分が2度ほどロンドンを訪れており
普通の人より、少し、イギリスびいきになり…

「余計にモリスが気になり」(苦笑)

何より、私…元々動植物系が大好きなので…

「モリスのデザインに妙に惹かれる」

着物も基本的に植物系の文様が好き。
そんな私ですから…

「モリスの壁紙やタペストリーのデザインに余計に惹かれる」

そんな訳で今回も非常に楽しみにしていた展覧会です。

今日も長くなりそうなので…お時間ございましたらおつきあいください。

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「柳宗理展が横浜で開催されるそうです」 [展覧会のはなし]

今日、何げなく美術系のWEBサイトを観ていたら…
見つけてしまった…

「柳宗理展」

ええ、日本を代表するプロダクトデザイナー柳宗理さんの展覧会。
柳さん、大好きです。
以前に名古屋地下鉄で使用されていたキオスクボックスも大好きでしたし…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2005-07-16
香典返しのカタログでもらったのも、柳さんの鍋でした(笑)
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2007-09-09

それはさておき…
それがね…どこで開催だと思います?

「8月31日まで横浜美術館アートギャラリーで」
http://www.apt.co.jp/apt/contents/exhi/yanagisori/yanagisori.html

「横浜だーーーーーーーーーーーーっ!!!」

これは一粒で二度美味しい状態になってきたぞ。

ええ、1つはWIRE09で、もうひとつはコレ。

企画展1本だったら…オールナイトのWIREを控えていても
そんなに疲れないはず…は、はず…だよね?
(何、弱気になってるの?…笑)

でも行きたいわ…これ。
だって建築物まで網羅されているのは…以前に訪れた
東京都近代美術館での企画展とは規模が違うと見た。

「もう柳さんもご高齢だしねぇ…」

先日、改訂版のカーサブルータス特別版に掲載されていた柳先生。
お元気そうだったけど…
やはり、お年をとられたなぁとしみじみ。
プロダクトデザイナーの重鎮として、お元気でいて欲しいと思う今日この頃です。
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「JR名古屋タカシマヤ:上村 松園・松篁・淳之 三代展」 [展覧会のはなし]

前回に出かけた「エッシャー展」や「だまし絵展」のマグリットもそうですが…
基本的に私、中学生時代の美術の教科書に掲載されていた
近代美術の方から興味がわいたタイプでして…
(同じ理由で近代建築のレンゾ・ピアノを知ったタイプ)
短大の頃にも学校柄、西洋美術史とかやりましたけど…
ベタなルネサンス時代で…
「それ、高校生の世界史でやったところだし…」
と、あまり興味もわかず
さらに日本美術は…「仏像」
ええ、仏像の衣の「ひだ」の形状によって年代が違うことは
お勉強しましたけどね(苦笑)

まあ、こんな調子なので…

「日本画はあまり詳しくなくて…」

そんな私も着物に興味を持ち始めたこともあって
昔の図案などを意識して見るようになったことで…
「ここ、2、3年…日本画にも興味がわいてきました」
そうそう、きっかけは、2年前に伊藤若冲の企画展を観てから。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2007-06-07-2
まあ、伊藤若冲さんの作品ってなんとなくデザインにも通じるところもあって
非常にきっかけとしては良かったのかなと。
それから日曜美術館などで放送される日本画家の特集を
意識して見るようになりましたね。
で、先日も「田渕俊夫展」を観た訳で…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-04-13
「私の中では日本画が熱い」
そんなある日のこと…
先日、何やらいろいろとお買い上げしたJR名古屋タカシマヤの「大京都展」(笑)
そこで、お買い物した人にはなんと次回の文化催の企画展の
招待券がいただけることに…

その招待券がね…すばらしいのですよ。

タカシマヤ美術部創設百年記念「上村 松園・松篁・淳之 三代展」
はい。あの美人画を描いたことで有名の上村松園。
「だいたい美術の教科書内で、日本の近代絵画のあたりでは必ず出てきますよね」
でも、上村松園(しょうえん)さんのことをあまり知らなかった私。
「つい最近まで上村松園さんは男性だと思っていました(爆)」
だって、あんなにすばらしい美人画をまさか同性の方が描いているなんて…
「想像もつかなくて」
とはいえ、松園さんの孫にあたる淳之さんは日曜美術館でそのお姿を拝見し
非常に印象に残りましたね。

「鳥類や動物をたくさん飼育している日本画家」

いや、それは淳之さんのお父様にあたる
松篁さんの影響もあってのことですが…
いやはや…3代続いて日本画家というのもすばらしいですよね。
そのお三方の作品が一堂に鑑賞できるとは…

「なんと贅沢」

という訳でとても期待して出かけてしまいました。

今日も長いです(笑)


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「名古屋市美術館:視覚の魔術ーだまし絵ー」 [展覧会のはなし]

日曜日に放送されている
「日曜美術館」
http://www.nhk.or.jp/nichibi/index.html
案内役が檀ふみさんから…
「姜尚中(カンサンジュン)さんに変わりましたね」
個人的に…
檀ふみさんのナレーションが大好きだったのですけどね…
落ち着いた感じで。

「最近の女性アナウンサーのトーン、高くない?」
いや、まあ人それぞれの考えがあるので…
あくまで私の感じたことです(苦笑)

あ、すいません。話それました。

とはいえ…
リニューアルした番組も…1ヶ月観ていると…
「姜尚中さんの声も…なかなか好みかも(莫迦)」

さて、そんなある日のこと…
先週の日曜美術館で
片岡球子さんの特集が放送されていまして
(注:私は夜の再放送を録画なので朝の放送を観ている方とは1週ずれている)
次回の予告がなんと…
『だまされて“見える”錯視芸術の快楽』

「これ、名古屋市美術館で今、開催中の
 『視覚の魔術ーだまし絵ー』展じゃない?」

これ…たぶん関東・関西で今後、巡回するから…
今のタイミングで放送するのね。
とはいえ、全国放送…すごいぞ、名古屋市美術館。

実は行こうかどうか悩んでいたんですよ。
というのも…
先日のユニコーンのライブに一緒に出かけてくれた
高校の同級生のharuさんが
すでにこの展覧会に出かけたそうで…
こないだ会った時に
とても面白かったと嬉しそうに話をしてくれたので…

「気になって、気になって…(;´▽`A``」

とはいえ、先日エッシャー展。観たばかり。
でも、そうはいっても見逃せない部分がたくさんありまして…
なぜなら…

「この展覧会、福田繁雄さんの作品も展示されているし
 エッシャーの次に好きなマグリットやダリの作品も展示されているのです」

そう…まさに私好みの

「おいしいとこ取りのトリックアートの展覧会」

中世の西洋絵画から日本の浮世絵、さらには現代美術まで展示されて、
展覧会自体、非常にバランスの良い、楽しそうな展覧会のようなので…

「やはり、ここは行くべきかなと」

という訳で…土曜日のスクールを終えた後に、出かける事にしました。

長文ですが…よろしければ続きをどうぞ(笑)


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「名古屋・松坂屋美術館:エッシャー展」 [展覧会のはなし]

先日、名古屋の松坂屋美術館で開催している「エッシャー展」に行ってきました。

「有給休暇取って」

だって、私のゴールデンウィーク…
親戚一同のイベントでほとんど消えてなくなって
「ゴールデンどころか…あなた、錆びかけの鉄板ですよ(爆)」
だから自分のために1日使おうと(苦笑)

ま、しょうもない話はそれぐらいにして…

7年前の2002年のゴールデンウィークに
実は岡山に住んでいる友人と再会するため
大阪で会う約束をしたのですが…
その際に…たしかサントリーミュージアムで観たのが
「エッシャー展」

あのとき、はじめてたくさんの作品を鑑賞しましたが…
細やかな仕事ぶりが分かる木版とかも展示されていて
非常に感動しました(*´σー`)

それから豊田市美術館で小さい作品の展示などもありましたけど…
大きな回顧展でのエッシャー展は、それ以来だと思います。

なので非常に楽しみにしていました( ´艸`)
私の大好きな福田繁雄さんも多大なる影響を受けたエッシャー。
私も中学生の頃、
美術の教科書でその作品を観て以来、大好きな作家さんです。

今回の企画展も、以前に大阪のサントリーミュージアムでも
基本的には長崎のハウステンボスに収蔵されている作品が多かったので
ほとんどは観た事ある代表作が中心でしたが
ゴブラン織りの作品などは今回、初めて見る事ができたので
とても嬉しかったです。
平面の木版画やリトグラフとは違い
織物だけに少々立体感があり、観ていて飽きなかったです。

ただ、終盤に映像で紹介されたオランダの郵便局にあるという
「メタモルフォーゼ」は複製でも良いので
観てみたかったなぁと思いました。
(格子模様から、右へと行くにつれて蜂の巣になったり魚になったりする面白い作品)

図録は以前、大阪でも買い求めたのですが
あれからだいぶ経っているので新しく買い求めようか非常に悩みました。
が、結構なお値段でしたし…
ポストカードやしおりなどを手元に置いておきたくなり
今回はそちらを中心に買い求めました。
エッシャーDM.jpg

男女がリボンになったような作品(写真左上)は
中学生の頃、美術の教科書で観て好きな作品です。
あとは美しい風景を描いたものや、
3次元を表現した(水面、水中、地上〈水面に映る木々〉)作品など
好きなものをチョイス。

エッシャーしおり.jpg
あとは「しおり」
勉強しているテキストが複数冊あるので…
それに使うのも良いかなと思って。
定番のパターンを押さえつつも…

「ちょうちょ(左)」と「ユニコーン(左から2つ目)」

なんとなく今の私にぴったりのチョイス( ´艸`)
(またそういう分かる人にしか分からないネタを…笑)
いやはや…楽しいひとときでした。

ただ…平日の百貨店の美術館は…ご年配の方が多いですね。
一部、ご年配の女性の方々の私語が気になりました。
なので…

『iPodnanoを起動し、小さい音でテクノいていた人(爆笑)』

「意外に合うよ。テクノとエッシャー」

うん。不思議な空間に迷い込んだ感じがね…合うわ…(笑)

そんなこんなでひとます「自分のための1日」の最初の目的は達成。
続いては…「気になるものを食べに行こう」
という訳で…どうやらつづく…(笑)
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「智積院講堂襖絵完成記念 田渕俊夫展」 [展覧会のはなし]

これも書きたくて、書きたくて仕方がなかったのに…
「すっかり書くタイミングを逃してしまいました」

仕方ないです。
ちょうど自分が参加している企画展の開催期間中だったので(苦笑)
おまけに繁忙期も…ええ、今だ続いています(´□`。)

さて、愚痴はこれぐらいにして(笑)書いてみましょう。

「智積院講堂襖絵完成記念 田渕俊夫展」
ジェイアール名古屋タカシマヤ
2009年3月11日(水)~3月16日(月)
http://www.chisan.or.jp/tabuchi_toshio.html

以前に、田渕俊夫さんが今回展示された襖絵が完成するまでを追った
映像が、「新日曜美術館」で紹介されていたのですが
番組内では詳しい制作工程や技法などが紹介されており
その計算された構図だったりが非常に面白くて…
とはいえ、一番印象的だったのは…
「四季折々の風景を浮かび上がらせようと
 墨をふくませた筆で、少しずつ、少しずつ影をつけていく姿」
これには、思わず釘付けに…

5年余りかけて完成したその襖絵は、時に美しく、時に厳しい
四季の移り変わりが描かれており
ますます、テレビのモニタから目がはなせなくなり
しばし見とれておりました。

番組の最後の紹介で、名古屋でも展示されることを知り
「これは絶対に観にいかなくては」
と思い、思い切って出かけたのでした。


3月12日(木)
会場に入場し、最初に目に入ったのは春の風景。
花びらの影しか描かれていないはずのその襖絵には…
「見事なしだれ桜が、こぼれんばかりの花をつけてそこに立っている」
まだ、この頃は3月中旬で桜のつぼみもまだまだ固かったこともあり…
会場には、一足早い春が来たよう。
それに墨一色で描かれているせいか
夜の風景に妖艶な雰囲気を漂わせる満開の夜桜にも思えて
想像をかき立てられます。

その向かいは逆に冬の厳しい山間の風景。
ぼんやりと浮かぶ月に、なんとなく物悲しさを感じながらも
桜の咲く春を迎えるために…
忍耐強く、じっと待っているようにも見える、
そんな内にある生命力を感じる作品でした。

そして次は夏…
どこからかクマゼミの鳴き声が聴こえてきそうな
存在感のある大きなけやきの木が最初にインパクトを与えます。
そして別の襖絵には瑞々しい「めたけ」の姿が。
「なんともすがすがしい…」
他の襖絵と違い、輪郭をはっきりと線で表現されているせいか
めたけが空へとのびる姿が勢いよく感じられ
観ているこちらの背筋もしゃきっと伸びる気がしました。

続いては秋…
右手から左手にかけて
穂を出した若いススキが、時間の経過により枯れゆく様が
見事に描かれており、これには思わず息をのみました。
観ているうちに、少し肌寒い秋風を感じられるようなその空気感。
もう圧巻でした。

その襖絵の向かいにあったのは…
1本の柿の木を描いた襖絵。(図録に掲載された作品を撮影しました)
田淵俊夫1.jpg
襖絵の脇には、作者の田渕さんによるひと言が添えられていました。

--------------------------------------------------
入り口に描いた柿の木は洛北大原の里で写生したものです。
せっかくたわわに実を付けた柿の木も、
いつの間にか人々に見向きもされなくなる、
そんな寂しさを感じました。
--------------------------------------------------

そんな文書を読み終え、最初は私も普通に眺めていたのですが…
しだいに父方の祖母の家にあった柿の木の風景がだぶり…
元気だった祖母と今の寝たきりの祖母が交差して…
そして今年のお正月に時折見せた笑顔が脳裏に浮かび
胸がいっぱいに…

本当、久しぶりに作品を観て涙がこぼれそうになりました。

どうしてあんなに心をわしづかみにされたのか…
家に戻ってからずっと考えていたのですが
やはり…「墨のチカラ」かなと。

墨一色の世界だからこそ、人それぞれの目を通していくうちに
これらの襖絵は、人それぞれの思い出や原風景の色がつけられて
そして、時に強く、時に優しく訴えかけるのではないかと。


いやはや…すばらしい作品を間近で観ることができ
非常に心が満たされた、ひとときでした。

ちなみに…私は元々、現代アートやグラフィックが好きなので
変な話…日本画や古典的な展覧会に出かけても
よっぽどのことがない限りは図録を買わないのですが
この日はどういう訳か自然と図録を手に取り…
他にもポストカードなどをお買上げしました。
田淵俊夫2.jpg
どれも本当に素敵で…ここまで絞り込むのに随分と悩みました(笑)
ちょっと疲れた時にはこの墨の絵の世界に癒されそうです。

そういえば、先日…久しぶりに実家に帰ったら
父と田渕俊夫さんの話になり
昔、趣味で油絵と日本画をやっていた父は
(注:職場で絵画クラブというのがあったそう)
当時、時間に余裕があり、観たい展覧会があると
名古屋まで観に行ってたのですが
『田渕さん…当時、愛知県立芸大の先生やってたこともあって
 あれは日展だったか、院展だったか…
 名古屋会場では作品解説を引き受けて
 入場者に説明していたところをたしか自分も見聞きしたぞ』
とのこと。

「へぇー」

思わぬところで父と田渕さんの話題で会話がはずみました。
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「エリック・カール展」 [展覧会のはなし]

※随分前の話になるのですが…
 繁忙期に埋もれて書くことができなかったので、
 備忘録代わりに書かせてください。

昨年末に京都の伊勢丹でエリック・カール展が開催されていて…

「名古屋も来るかなぁ」と気をもんでいたら…

来ました。それも名古屋のタカシマヤに。

今回は原画もたくさん展示されると店頭に設置されていたラックから
チラシを手にとり有頂天だった私。

「そりゃ行かない訳がない」

とはいえ、折しも開催期間中は繁忙期まっただ中で
この頃はまだ企画展の作品すらできてない状態。

「でも、時間をやりくりして行くのです!」

平日の夜は比較的空いているので…
働きウーマンとしては狙い目です。

「週末はやっぱり人が多いのでね」

せっかく原画見るのなら、ゆっくりじっくり観たい派なので。

で、仕事が早く終わった日が唯一あって、その日に出かけました。

2月19日(木)
入口から歩いていくと…
エリックさんの代表作の原画たくさん並んでおりました。

出版にあたって採用されなかった原画や習作なども
会場の壁に所狭しと展示されており

「一冊の絵本を仕上げるまでにエリックさんが細やかな部分まで
 こだわり抜いた過程を垣間見ることができが気がしますね」

展示の途中には、アメリカにあるエリック・カール美術館の映像が紹介されており
http://www.picturebookart.org/
「私も行ってみたい!」と強く思ったほど。
その、老若何女を包み込むようなあたたかな美術館…いつかは訪れたいものです。

さて、後半はエリックさんが絵本制作とは一線をひいた作品
「インディペンデントアート」が紹介されていました。

エリックカール1.jpg
「6つの色のアッサンブラージュ」(図録に掲載されていたものを撮影)
アッサンブラージュとは、屑や廃品を使用して作った芸術作品や
その手法のことを指します。

エリックさんが絵本制作の際に細かく切り込まれて残ってしまった紙
http://www.kaiseisha.co.jp/ericcarle/secret/index.html
(ティシューという薄手の紙)を使って作られたその作品は
散り散りになっていた色のかけら達が、
エリックさんの手によって、大きな大きな色のヴェールに
織り上げられたかのように…
以前よりも、輝きを増してとても魅力的な作品となっており
私もしばし、見とれておりました。

そんな中でも特に印象深かったのは、日本来日の際に観た着物から
インスピレーションを得て制作された作品。
エリックカール2.jpg
「キモノII」(図録に掲載されていたものを撮影)
エリックさんの目を通して形にされた日本がとても新鮮であり
そして素敵でした。

あと…とても新鮮だったのが、美術学校を卒業してドイツで
2年ほど、グラフィックデザイナーとして仕事をした際に
制作されたというポスター。
(図録に掲載されていたものを撮影)
エリックカール4.jpg
色遣いをはじめ、イラストの線やモチーフも
「絵本にはない独特の雰囲気」
そのせいか余計にひかれますね。

最後はエリックさんのインタビュー映像を観ることができました。

新聞記事にも掲載されていましたが…
日本の子供達に向けられたメッセージがとても印象に残りました。

-------------------------------------

美術の授業で、色を塗ったり、
絵を描いたりするときがあります。
そのとき、線からはみ出すことを心配せずに
想像を楽しんでください。
どんな絵も完璧に仕上がることはないけれど、
それでいいんです。
もうひとつ、これは子供だけでなくて、
世界中に伝えたいことです。
「お互いに優しくなろう」
簡単に聴こえるけれど、とても大切なことです。

-------------------------------------

子供達に向けられたメッセージではあるけれど…
大人の私にも、とても心に響きました。
ただただ、「とてつもなく深い意味を持つ言葉だな」と。
そしてインタビューの映像を2回周り観た人です(;´▽`A``

そう、大人になっても、それは例えば絵に代わる
仕事だったり、趣味だったり…
毎日いろいろあるのだけど…
それらにも言えることではないかなと思って。

それと「お互いに優しくなろう」

なんとなく、昔に比べるとみんな
先を急いでいる感じがありますよね。
まあ、私も職業柄、時間に追われる仕事をしているので
あまり人のことは言えないのですが…

まあ、どうしても時間に追われると気持ちに余裕もなくなり
自分のことでいっぱいっぱいになりますよね。
そうすると…この「お互いに優しくなろう」が
非常に難しい時もある。

「そこを押して自分がどこまで優しくなれるか」

そういうことが少しずつできるようになるっていうのは
ある意味、精神的な成長でもあるんだろうなと。

「そういう人のところには良い事柄が多く舞い込むのだろうなと」

エリックさんの作品や人となりを垣間みる事ができる
インタビューを通してそれはしみじみ思いましたもの。

「エリックさんは優しさを与えられる人だ」と。

だからあんなに人の心をあたたかくしてくれる
素敵な絵本が制作できるんじゃないのかなと。

「いやはや、素敵な展覧会でした」


名古屋はすでに展示が終わっていますが
「エリックカール展」
http://www.kaiseisha.co.jp/ericcarle/index.html
●2009年4月3日(金)~5月6日(水・祝) 横浜・そごう美術館
●2009年5月13日~5月25日 札幌・大丸札幌店7階ホール

以上の2カ所での展示が予定がされているようです。
お近くにお住まいの方はぜひお出かけになられてはいかがでしょうか?

ちなみに…帰り道は図録とたくさんのグッズをお買い上げ。
エリックカール3.jpg
「ちょ、ちょっと買い過ぎちゃった?(;´▽`A``」

でも、カエルがプリントされているミニタオルは
もう無条件に欲しくて(笑)

買っちゃいました( ´艸`)

仕事で忙しくてちょっと疲れた時など
時々、エリック・カールさんの図録を観て心を落ち着かせている
今日この頃です。
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「第5回円空大賞展:岐阜県美術館」 [展覧会のはなし]

先日、私が参加した造形短大の同窓会記念企画展示「デザインムーブメント」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-03-15
こちらは無事に終了したのですが
今週は「ファインアートムーブメント」ということで
立体作品を中心に制作されている先輩後輩さん達の展示が
同じ会場で、規模も拡大して展示されています。
(確かに、立体なので…大きさも様々ですからね…スペースの確保は重要)

で、造形短大出身の大先輩の遠藤利克さんも
名古屋市民ギャラリー矢田で非常にスケールの大きな作品を制作されて
展示をされているのですが…
(実は参加者の特権で搬出時にちょっと見せていただいた…笑)
なんと、先日「第5回円空大賞」の「円空賞」を受賞されて
現在、作品数点が、岐阜県美術館で展示されているとのこと。

「まさか家から比較的近い距離にある岐阜県美術館で展示されていたとは…」

そうか…最近、忙しくて新聞の文化催し欄とか
チェックできてなかったものね…いかんなぁ(´□`。)

さて、その問題の「円空大賞」なんですが…

岐阜県とゆかりの深い円空とその精神にあらためて注目すべきということと
円空を彷彿とさせる、顕著な業績をおさめている芸術家を顕彰することで
県民に優れた芸術文化に触れる機会を設け、
芸術文化の創出を振興を図ろうと、平成11年(1999年)に制定されたのだそう。

選考委員も委員長は梅原猛さんだし
委員には地元アーティスト日比野克彦さんなどもいらっしゃる。

「すいません。全然知りませんでした(´□`。)」

そうねぇ…愛知県に29年住んでいた私はまだ岐阜県民歴3年だから(苦笑)

さて、同窓会展の実行委員をされていて
以前よりアート系イベントなどで何度かお会いしたことのある
鈴木敏春さんより
「遠藤くんの作品も展示してあるってことで…
 手元に招待券があるので、よろしければぜひ!」
と声をかけてくださったのでありがたく頂戴したのですが…

「これは最終日にしか出かけられないなぁ」と。

最終日は20日(金・祝)

「祝日で幸いしましたよ…」

ところがよくよく見ると…

「え!午後9時まで開館しているの?」

そうなんです。
岐阜県美術館は第3金曜日は夜間開館日ということで
この日は午後9時まで開館しているとのこと。
ちょうど、この日は妹が昼間、我が家に遊びに来る予定もあったので…

「じゃあ、今まで出かけたことのない夜に行ってみよう」

と思った訳です。
とはいえ、こうした複数の芸術家の作品展示の企画展の鑑賞は久しぶり。

「最近、気になるアーティストや元々好きな作家さんの作品を
 事前にチェックして心構えして出かけることがほとんどだったし…」

最近ではエリック・カール展や田淵俊夫展とか…
(あーっ、これ観た感想も書きたかったのに…忙しくて書けてないし…爆)

で、夕食の下準備だけして出発。
到着すると…何やら男性の声で作品の説明が行われている様子。
受付で聞いてみたところ…

『今日は作品鑑賞会ということで無料で学芸員による
 作品の説明を午後6時半より行っております』

なんとラッキーな!

時間はちょうど6時半過ぎ。
最初の方はちょっと聞き逃してしまいましたが…
造形の大先輩の遠藤さんの作品の説明もほとんど聞けました。

遠藤さんの作品は現代の日本の芸術家には少ない
スケールの大きな作品がほとんどで
この日、拝見した作品も、鉄板の壁越しに水しぶきの音が轟く中で
ぽつんと置かれた水瓶との対比が非常に興味深い作品を鑑賞することが
できました。
学芸員さんの説明では「見えないところで鳴る大きな水しぶきの音と
それにひきかえ、鉄板越しにたたずむ自分の静寂さとの対比で
ジレンマを表現しているとのこと。

ちなみにこの水しぶき…人間にとって一番良く聞こえるように
遠藤さんが調整しているそうで…
『とはいえ、水ですので、多少蒸発してしまいますので…
 そのあたりは会期中も微調整して作品展示をしておりました』
とは県美術館の学芸員さんのお話。

「すごい…」

いやぁ…すごい作品をしょっぱなから観てしまいましたよ。
とはいえ、驚きはここでは終わらず…

「私の大好きな藤森照信さんも円空賞いただいてたんですね!」

チケットにお名前が載っていたので…はい。期待しておりました。

藤森さんとは元々建築史がご専門の方で
私が時々お買い上げする建築系雑誌「カーサ・ブルータス」でも
よくお見かけする方なのですが…
「バウハウスより建築は進化していない」と思われた藤森さん、
今まで建築物を批評する側だったのをあえて批評される
「建築家」の方にまわり、さらには自分の中でいろいろなルールをつくり
最近では、自然にある石や土、植物などを使った
独創的な建築物を設計されることで注目されている方です。
そうかと思うと、まるで「VOW」のような切り口の
「街の中のおかしなもの」を探索する「路上観察学会」なる
活動もされており…写真などにおさめている藤森さん。
会場では、それをDVDにまとめたものが上映されておりました。
たとえば…
意味のない短すぎるガードレールとか(笑)
これには私をはじめ、他に鑑賞されていた大人の方々が
思わず吹き出し笑い。

「さすが藤森さん…」

代表作がパネル展示されていたのですが…
そこに添えてある藤森さんの一言がまた笑いを誘います。
最初の作品である神長官守矢資料館を建築し、
さらに自邸である「タンポポハウス」を建築した藤森さん。
(注:屋根に土があり、春にはタンポポが咲くというもの…笑)
自然の素材があふれた建築ばかりなので、とうとう知人の南伸坊さんに
「縄文人」と言われた…というくだりがあり、これには思わず失笑。
とはいえ、南伸坊さん、
この後今度は自分の家を藤森さんにお願いするのだから面白い。
で、できた邸宅は屋根にニラが植わった「ニラハウス」(爆笑)
屋根に白い花がふわふわとゆれている光景がまたなんとも言えず(笑)
あとは、太い幹の木を2本使って、地面よりはるかに離れた場所に
茶室を作った「高過亭」など

「本当にこの人、面白い」

いやはや楽しませていただきました。

さて、今回の円空大賞を受賞された李禹煥さん。
チケットやチラシにも作品が大々的に使われておりましたが…
その他の作品も、なんとも清々しいというか…
「心に爽やかな風が吹き抜けるよう」
それでいて床に置かれた石をメインにした作品には
「なんとも哲学的な趣き」
素敵な空間でした。

その他にも…浜他知明さんや横尾忠則さんが
円空賞を受賞されておりまたまたびっくり!

「なんというメンバーですか!今回の受賞者は!」

浜田知明さんは、以前に美術の教科書か何かで観て
非常に印象に残っていた「初年兵哀歌」の作品を観て
思い出しました。いや、本当にまさか生で見る事できるとは…
本当に驚きましたよ。

でもまあ、一番驚いたのは…横尾忠則さんですね。
まさか岐阜の下呂温泉にインスピレーションを得て
作品を制作されていたとは知らなかったですね。
私なんかだと、どうしても学生時代にグラフィック系の勉強していたので
横尾忠則=奇抜なデザインのポスター
というイメージが強いので…
ええ、もちろん、代表作のポスターも何点か観ることができ
「おぉーっ」とテンションあがっちゃいました(*´σー`)
あと、舞台美術のセットがいかにも横尾さんワールドで
ひとつ、ひとつ観て大爆笑。

「いやぁ…とても楽しめました」
結局悩んだあげくに図録をお買い上げ。
円空大賞展.jpg
(ちなみに左にうつっているのは今回のチラシ。
 李禹煥さんの作品が前面に打ち出してあり潔い、素敵なレイアウトです)
なぜ悩んだかというと…藤森さんの作品の掲載が
ページの兼ね合いもあってか、展示作品より圧倒的に少ないのです。

「だから図録の近くに平積みされていた
 TOTO出版から出されている藤森さんの作品集、買おうと思ったけど…」

うっかり樋口一葉さんが1名いなくなってしまいそうだったので…

「見送り(;´Д`)ノ(笑)」

藤森さんの本は明治時代の建築について執筆した本など
まだまだ欲しい本がたくさんあるので…
また吟味してお買い上げしようと思います。

今回の円空大賞を受賞した作家さんの代表作などが
こちらにもアップされていました。
興味のある方はよかったらのぞいてみてください。
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11151/enku2002/tai/index.html
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「ほんまきよこさんの個展に出かける」 [展覧会のはなし]

作品制作つながりで仲良くさせてもらっている「ほんまきよこ」さん
http://collico.cocolog-nifty.com/blog/cat31851670/index.html

そのほんまさんの個展が名古屋市内で開催されていたので
電車を乗り継いでお邪魔しました。

会場は名古屋市大曽根にある喫茶店「ぱんとまいむ」
以前に私も他の作家さん達と一緒に作品展示をさせてもらったお店です。
でも、ここのお店に来るのは…たぶん結婚前以来だから…

「3年近くぶり」

無事にたどり着けるかどうか心配でしたけど…
大曽根は数年前までよく出かけていたので
(委託販売でお世話になっていたお店があったのです)
なんとか、記憶が残っていて…無事に到着。

さて、ぱんとまいむさんのところには看板犬がいるのですが…
それが「かりんちゃん」
非常におとなしいワンちゃんです。

この日も、私がお店に入ったところで、そろそろと近づいてきたので

「おぉ、かりんちゃん、久しぶりだねぇ…覚えてる?」

と、話しかける私のふくらはぎあたりの香りをかいだと思ったら
おもむろに奥の定位置へ(笑)

その…なんともマイペースな姿が、結構好きです( ´艸`)

私はアプリコットティーと手作りチーズケーキをセットにしてもらい…
この日、朝からいらっしゃった、ほんまさんとお話しながら
作品を見せていただくことに…
今回は壁面に、ほんまさんが描いた小さな額に入った絵がたくさん
展示されていて…そのどれもが、あたたかく、ほっこりした雰囲気で
ついつい見入ってしまいました。
どれも気になったのですが…私はこちらの作品を分けてもらいました。

ほんまさんの作品.jpg
「翼」

ほんまさんも描いていて、気に入っていた絵のひとつだったそうです。
ちなみにこの作品。本当に小さいんです。高さが7センチぐらい。
愛らしいサイズです。

で、この日は、ほんまさんのお友達さんも先にいらっしゃっていて
その方がお着物姿だったと、ほんまさんも私も着物を着るタイプなんで
自然と話題が着物に…
「○○○のお店は小物がお値打ちで…」とか
「×××のお店はアンティーク着物がいっぱいで…」
なんだか学生の昼休みみたいに、楽しくお話させてもらいました(^^)

あとは3人ともが美術館に出かけると図録を必ず購入してしまうタイプということで…
「図録、気がつくとすごくありません?」
「そうそう…でも購入して満足しちゃって…」
「たまに様々なジャンルの作品を総合して展示した企画展なんかで
 前回見た絵が巡回していたりすると、ちょっと情報確認みたいな感じで
 図録開いたりしますよ」
「あ、あとお着物系の企画展の図録は和物のイラストとか描く時の参考にしたり…」
それぞれの図録の活用法が違ったりしてとてもお話をうかがっていて
興味深かったです。
とまあ、こんな具合に、ひとしきりお話をして…
そして、ふと窓際を見ると…

かりんちゃん1.jpg
「かりんちゃん、物思いにふけるの図」






なんとも味のある姿…と思っていたら…






かりんちゃん2.jpg

「はっ!気づかれてしまったわ」(笑)

いやはや、なんとも、ゆったりとしたひとときでありました。
「また展示される時があればご連絡くださいね」とお話していたら
ほんまさんからは
『今年はあと3回ぐらい連絡がいくと思います』とにっこり。
次回の展示も楽しみです(^^)

リフレッシュができた土曜日の午後でありました。

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さて、家に戻り、撮影したかりんちゃんを眺めていたら…
うちにあるコレを思い出しました。

ビクター犬.jpg
「ビクター犬」

以前、骨董市で一目惚れしてお買上げしたビクター犬。
ちなみに下に敷いているのは、
知人の手ほどきをうけて完成させた手作りのコースター。
小さいタイルを敷き詰めてから目地を埋めて作ってあります。

時々ながめると、心が和みます。
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「栄を散歩し、根付の話をうかがう」 [展覧会のはなし]

11月1日(土)のお話。
久しぶりに名古屋の栄にやってきたユキヲは…
名古屋・栄の松坂屋にて
「冨嶽三十六景と富嶽百景 北斎 富士を描く 」を見て大満足。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-11-06-1

という訳で、続いては…久しぶりに名古屋パルコへ。
秋のリニューアルがおおむね落ち着いたようで
東館などは普段めったに行かないのですが…
ついつい、あちらこちら見てまわり…
(書店の脇に私の大好きなナチュラルキッチンの姉妹店がオープンしていてびっくり)
そして西館の地下もいろいろと新しいお店が増えていて雑貨やアクセサリーを見ては
「ふふふふふ」と、ひとりテンションがあがりました(^^)

ウィンドーショッピングを楽しんだ後は…今日の大本命。
知人の岩田さんや私の恩師が参加されている「太平洋展」の東海支部の
展覧会を見るため、愛知県芸術文化センターへ。
岩田さんや恩師の作品を中心にじっくりと見る。

いつもここに来ると恒例、地下のnadiffに寄り道して…
アート関連の本などを、ななめ読み(笑)
http://www.nadiff.com/shopinfo/shoplist/nadaichi.html

「満足…満足…」
にこにこしながら地下街を歩き、最後の目的地へと向かいます。

実は、知人の岩田さん。
毎年恒例の名古屋・栄の「ギャラリー彩」さんで開催されていた
「私のマチエール展」にも参加されており、ちょうど現在開催中。
ということでこちらの作品も見るため、ギャラリーへと向かう私。

するとタイミング良く岩田さんにお逢いする。
今年の夏の太平洋展の全国巡回の作品は拝見したのですが…
その時は、お逢いできなかったので直接お逢いするのは
昨年の「私のマチエール展」以来1年振り。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2007-11-05

この日もいろいろな話題を交えながら近況報告などが中心に…
岩田さん、昨年から根付も制作されているのですが
今年は東京の方の展示会に参加されたそうで
以前に私宛にその展覧会の作品をまとめた冊子を送ってくださいました。

「すばらしい作品ばかりですね」と、この日もしお逢いできたら
お話ができるかもと思って、冊子を持ち歩いていて良かったです。
ここぞとばかりに冊子を広げ、お話を伺いました。
『この作品を制作された先生はもう根付の世界では重鎮と呼ばれる先生で
 おじいちゃん先生なんだけど…そりゃもう、色の具合といい…すごいよ。間近で見ると』

その作品とはDMにも掲載されていた作品。
駒田柳之作根付.jpg
駒田柳之 作「便り」

「本当、表情豊かで…素敵ですよね」

そうそう冊子を手にとって驚いたのが…

「海外の作家さんもいらっしゃるんですね。
 根付のコレクターが海外には多いというお話は以前、本で読んだことがあったんですが…」

『そうそう。海外の作家さん達は「日本好き」と「今までの海外在住の感性」が
 融合して日本の作家さんにはない作品が多くて面白いよ』
とのこと。
これなんてまさにそうですよね。
NickLamb作根付.jpg
Nick Lamb作「Lobster」
「根付のモチーフにロブスター(笑)」
私、これ結構好きです。

ちなみに岩田さんの作品はこちら
岩田さん作根付.jpg
動物のやわらかい毛並みの手触りが感じられそうな
繊細で、とても愛らしい小動物をモチーフにされた作品です。
先日、金華山でリスを見たばかりなので…
リスをモチーフにした作品はより身近に感じられました(^^)


そして話題はさきほど見た北斎の作品のお話に
「北斎って、デザイン的な要素が高いなと、今回あらためて間近で見て感じました」
と話す私に
『そうだねえ…かわら版とか、読み売りとか…
 そういうために絵を描いていたから世相を上手く切り取るのが上手だっただろうし…
 そうだね。和の技法だけど、ある意味表現方法はグラフィックデザインに
 近い位置にあるのかもしれないね』と岩田さん。

「なるほど」

せっかくなので…と、図録を岩田さんにお見せすると…
『ほぉ…富嶽百景は、江戸町人の暮らしぶりが見えてきて、面白い作品が多いね』と
岩田さんも、面白そうにページをめくられていました。

他にもいろいろとお話して…
結局、閉廊時間ギリギリまでお話してしまいました(^^;)
いやはや、この日は岩田さんにお逢いできたし
久しぶりに栄の街も探検できたし…
気分的にもとてもリフレッシュできた充実した1日となりました。
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「北斎の作品を観る 」 [展覧会のはなし]

11月1日(土)
11月に入って、資格のための勉強のために
スクールに通い始めたのですが…毎週の講義が土曜日の午前中。
午前10時スタートで、2時間の授業。
午前中といっても、平日仕事で出かける時間帯よりも比較的ゆっくりですし…
何より…

「土曜日の午後からの時間が有効に使える」

ご存じの通り…
3月から10月まで、毎週土曜日の午後は和裁のお稽古をしていたのですが
午前中から昼にかけて、家の掃除や布団干しなどの雑用を片付けられるのは
良いのですが…

「なにぶん、午後からお稽古なので、なかなかひとりで気軽に出かける時間が確保できない」

いや、まあそんなこともあって最近の美術館での企画展めぐりは
有給休暇に出かけることも多かったんですけどね(苦笑)

しかし和裁のお稽古もひと区切りつけ、その問題が解消。
そして季節は秋。
友人・知人さんからのグループ展やイベントのご連絡などをいただいていたこともあり
講義が終わってから、久しぶりに栄へと足をのばすことにしました。

「と、その前に…お腹を満たさなくては」

ということで…今日はモスバーガー。
最近、携帯電話でメンバー登録をしているおかげでクーポンも携帯電話で入手可能。
お得な情報が早くキャッチできるので重宝しています。
(そうはいっても、ちゃんとPCでもメーリングリスト登録…どんだけMOSファンなんですか…笑)

この日は携帯電話専用クーポンで注文した
最近発売された期間・地域限定バーガー
「たこカツさんバーガー(ライスバーガータイプ)」を注文。
http://www.mos.co.jp/index.html
「意外にタコがぎっしり入ってます」
秋になって始まった、スープ「ミネストローネ」も、この時期のお楽しみ。
でも、この日は天気が良い窓際で食べたせいか
「ちょっと暑くなってきたかな」

お腹も満たしたところで…伏見から栄まで、久しぶりにてくてく歩きます。

実は会社にて…
お客さんから、うちの会社に北斎展のチケットがまわってきたのですが
「こういうのはユキヲさん好きでしょう」と自動的に私のところへ(笑)

「ありがたや、ありがたや」という訳でこの日は松坂屋美術館へ。

今年の2月〜3月と名古屋市美術館でも「北斎展」が開催されていたものの
結局時間が合わず、行くことかなわずでした。
(人出も多いと聞いていたので腰が引けてしまったのも事実)
とはいえ松坂屋美術館で開催されたものは名古屋市美術館で開催されたものとは違い
「冨嶽三十六景と富嶽百景」を中心に集め、「北斎と富士」について
クローズアップした展覧会となっておりました。

「冨嶽三十六景と富嶽百景 北斎 富士を描く」
10月25日(土)→11月16日(日)※会期中無休
http://www.matsuzakaya.co.jp/museum/hokusai2008/index.html

正直言って、無料でいただいたチケットですし…
気軽な気持ちで出かけたのですが…これがあなどれなかったです。

まあ、前記の通り、最初は冨嶽三十六景が展示されているのですが
その様々な富士山の見せ方に思わず唸ってしまいました。
(少しでも詳しく皆様に伝わればと思い以下の画像は購入した図録より撮影しました。)

有名どころだと…やはりこれですかね。
神奈川沖浪裏.jpg
「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
ダイナミックな海の波とその波の水平から食い入るように姿を現す富士山。
必死に船につかまる人々の姿から、自然の波の壮大さも感じることができます。

尾州不二見原.jpg
「冨嶽三十六景 尾州不二見原」
大きな樽(?!)がまるで絵画の額縁のようにも見えて小さい見える富士山を
より際だたせているのではないでしょうか。



あと個人的に好きなのはこれらですね。
甲州石班澤.jpg
「冨嶽三十六景 甲州石班澤」

漁師の釣り糸と絶壁の崖、そしてうずくまる子供。
非常に緊張感みなぎる作品ですが、釣り糸と崖の線が
富士山ともリンクしてとても面白い構図です。


そうそう北斎は…こういう人間味あるコミカルな一場面を切り取るのも上手ですよね。
甲州三嶌越1.jpg
「冨嶽三十六景 甲州三嶌越」
大木に手をまわし、その大きさについて驚き、口々に思いを話しているところが
こちらにも伝わってきます。
脇でほっと一息ついている一人の旅人がまた良い対比になっていますね。
甲州三嶌越2.jpg

東海道江尻田子の裏略図1.jpg
そして「冨嶽三十六景 東海道江尻田子の裏略図」
これなんてもう細かいところまで手を抜いていないところが
さすが北斎!田畑仕事に精を出す庶民をしっかりと描いています。
東海道江尻田子の裏略図2.jpg



後半の富嶽百景には、江戸の生活を垣間見ることができ
江戸町人のいきいきした生活が感じられます。
個人的に現在、パート1から欠かさず見ている大好きな時代劇
NHK時代劇「居眠り磐音」の続編を視聴していることもあり
より身近に、そして楽しく鑑賞できました。

というか…顔の表情から、指の先まで…北斎さん、本当に表現豊か。
「富嶽百景 風情面白キ不二」
思わずこちらも笑いがこみあげてきそうなほどの表情の描写。
風情面白キ不二.jpg


「富嶽百景 掛物の発端」
驚いた様子が指の描写でよく分かります。
掛物の発端.jpg


動物などの描写もとても特徴的(^^)
月下の不二.jpg
「富嶽百景 月下の不二」
これ…犬です(苦笑)何だかすごいインパクト。遠吠えしてますよ。

福録壽.jpg
「富嶽百景 福録壽」
これは…鹿です(苦笑)鹿って…こんなに長いひげ、生えてたっけ?(笑)

あとこれも好きです。
江戸の不二.jpg
「富嶽百景 江戸の不二」
はい、しゃちほこです。
てっぺんに小鳥が「ちょこん」と止まっているところが
何だかほほえましい(^^)


予想以上にとても楽しい時間を過ごすことができました。
最後には松坂屋らしく、常設展示ということで…
所蔵している「小袖」の一部展示されていました。
そう、「小袖」とは、あの以前に見た展覧会「小袖 江戸のオートクチュール展」で
たぶん展示されていたうちの一部かと。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-06-07-1
「お、以前に見たものとはまた違うものですなぁ」
「小袖展」の名古屋会場では、半分ほどの作品が入れ替えとなったとのことですから…
今日はちょっと得しましたね(苦笑)
いやはや楽しかったです。

図録を買うつもりはなかったのですが…
やはり、富嶽百景を見ると…欲しくなってしまいお買上げ。
あとはこんなものも…

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「岐阜市歴史博物館へ行く〜後編:武家の女性に変身〜」 [展覧会のはなし]

さて、「岐阜市歴史博物館」を訪れた前半のお話の続きです。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-10-22

土器パズルで頭の体操をした後に向かったのは…
「戦国ワンダーランド」
ジオラマと映像で信長の生涯を岐阜の視点から紹介する
「天下鳥瞰絵巻」などもあり
私達が訪れた際には、家族連れさんが熱心に見入っておりました。

で、今回の本命である「楽市立体絵巻」に足を踏み入れることに…
岐阜歴史博物館楽市.JPG
(こちらは、先月の9月に訪れた際に携帯電話のカメラで撮影したものです)

こちらは織田信長が生きた時代の楽市場の一部を原寸大で復元したスペースで
それぞれの建物に岐阜の美濃の名産の「和紙」や
当時の魚屋の軒先を再現して展示しています。

ここでも体験コーナーがたくさんあります。

例えば…
貝がらをこまにした「貝(ばい)ごま」を実際に回すことができます。
こちらはベイゴマのルーツとも言われるもの。
この日も小さい男の子がボランティアさんに教えてもらいながら
こま回しを熱心にしておりました。

ほかにも、輪鼓(りゅうご)を回したり、盤双六で遊ぶことができ
小さいお子さんでも楽しめる体験スペースとなっております。

が、しかし…私達のお目当ては…もちろん
例の「戦国時代の着物を着てみよう」でありまして…
のれんをくぐった先には…
様々な衣装が並んでおりました。

「おぉ。いろいろあるのですね」

女性のボランティアさんが気さくに
「どうぞ、見てってください」と声をかけてくださり
撮影してファイリングされた衣装の数々を
Miltmozmmerちゃんと一緒に見てみる。

『こちらはね、お市の方をイメージして京都の方で作ってもらった衣装。
 大人の方向きかしらね』とボランティアさん。

そこにあったのは、まさに「功名が辻」に出て来るような
すっきりとしたシルエットながらも
桃色の地に様々な模様が折り込まれた武家の女性のお着物。

「素敵ですねぇ」

Miltmozmmerちゃんは、波形の織り模様の間に
様々な花模様が折り込まれた素敵な衣装を選んで、いざ着付。

とはいえ、あくまで体験コーナーなので、
呉服屋さんで反物を巻かれた方ならご想像がつくと思いますが…
伊達衿をつけた「美容衿」を最初につけて…
http://www.yosooi.co.jp/syohin/01hadagikomono/howto/eri600/eriil.htm
そして、その上から体験用の衣装を羽織って、着付。

ボランティアさんはご年配の女性の方2人と、男性の方1人だったのですが
私の方の着付の担当をしてくださった女性の方は
『もう、私達なんて着付のお免状なんかも持ってないし…
 その場、その場、臨機応変にやらせてもらってるんですよぅ』と
笑いながら着付をしてくださいました。

「何だかこういう年の重ね方したいなあ」と、ふと思いましたね。

というのも、ボランディアの方々が
自分のできる範囲で楽しく地元に貢献されている姿が
とてもほほえましく思えたので。

さて、そうこうしているうちに…武家の女性に変身してしまいました。

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「岐阜市歴史博物館へ行く〜前編:縄文式土器を学ぶ〜」 [展覧会のはなし]

実は先月、金華山のふもとにある
「岐阜市歴史博物館」で開催されていた
「中島潔」さんの展覧会に出掛けた私。

金子みすゞさんの詩の世界を中島潔さんが絵にしたこの展覧会。
中島潔さんということで…
NHKの「みんなのうた」などの映像で流れていた
愛らしい作品のイメージで訪れたのですが、一歩、会場内に入ってみると
今回の作品を目にした瞬間に「金子みすゞの世界」引き込まれる
数々の作品から放たれる力強いオーラに、ただただ圧倒され、
大作の「大漁」の前では、しばし立ちつくしてしまうほど、
心奪われてしまいました。

そして時間もあったので、
「久しぶりに常設展も観よう」と
気軽な気持ちで2階の常設展を訪れて驚きました。

「あら?以前来た時と随分変わったなぁ」

いやいや…私の以前って言ったら…ここ最近の話じゃなくて…

「例のルネ・ラリック展以来じゃない?」

はい。2001年以来(苦笑)
以前は蝋人形らしき鵜匠さんと舟、
そして鵜(剥製だったかしら?)が印象的な
「ごく一般的な歴史博物館」の常設展でしたけど…

パンフレットを見ると、3年半前に常設展示室をリニューアルしたのだとか。

2階の常設展示室だったスペースは
岐阜の歴史文化を総合的に紹介する意味で現在は
「総合展示室」という呼び名になっているようで
体験コーナーなどもたくさん作られていて、
子供から大人まで楽しく歴史が学べるようなスペースになっていました。

その中でも気になったのが…

「戦国時代の着物を着てみよう」
http://www.rekihaku.gifu.gifu.jp/taiken.html#02

ちょうどご年配のご夫婦さんが着付をされていたので
「ほほぅ」と思って見ておりました。

「戦国時代っていうと…ちょうど功名が辻あたりかしら?」
と身近な大河ドラマをものさしにしてイメージするユキヲ(笑)

で…

「ちょっと着てみたい」

でも

「1人だしなぁ…」

と、躊躇して結局その場を後にしました(小心者…汗)

とはいえ、他にも様々な展示があり
浮世絵の重ねずりを体験できるコーナーがあったり
最後は、岐阜の伝統工芸の紹介が映像を交えて紹介されており
「提灯」や「水うちわ」をはじめ
以前にこちらで体験させてもらった「和傘」なども
その工程ごとに詳しく映像で紹介されていました。
(人がいないことをいいことに和傘と提灯の映像、全部見た人…爆笑)

「いやはや面白かった。体験型のコーナーが多くて
 これは大人から子供まで楽しめますね」

とはいえ…

「いつか着てみたいわ、あの武家の女性の衣装」

と思っていたらお友達のMiltmozmmerちゃんも
中島潔さんの展覧会に出掛けた際に2階の「総合展示室」に立ち寄ったそうで
『実は私もいろいろと体験コーナーが気になって…』とのこと。

という訳で、2人で岐阜市歴史博物館にお出掛けすることになりました。

10月13日(月・祝)
岐阜駅で待ち合わせして、一緒にランチビュッフェをいただきました。
旬のお野菜をたっぷり使った料理は、
ここのところ残業でお疲れ気味の私の身体にしみわたります。
ランチビュッフェ.jpg
そして写真の栗ごはんをおかわりして食べていたのは何をかくそうこの私。
本当、栗好きだよねぇ(苦笑)

そして、美味しい料理をお腹いっぱいいただいた後は…
駅前のバスターミナルから「岐阜公園」行きのバスに乗って出発。
バスの車内でいろいろ話しをしているうちに目的地に到着。

そして入館。大人300円。

普段、企画展などの作品を展示する1階のスペースの所に、
所蔵している屏風や巻物などが展示してあるとのことで
先にそちらを鑑賞。

歴史上の戦いを絵に表してはいるものの
「描く人によって、こんなに違うのか!」と思うほど
その線から色使いにいたるまで、どれもが見所満載。
一番大きな屏風絵の作品には、ところどころに戦国武将の名前も描かれていて
「おぉ、こんな風に攻めていったのか…」なんて思いつつ見てました。

とはいえ、今のようにテレビカメラがある訳でもなく…
ましてはデジカメや携帯電話なんてある訳もない。
だから、当時の絵師さん達は現場にいた兵士などから話などを聞いて
あとは自分の描写力と創造力をフル回転させて描いていたようです(^^;)
「だとしてもすごいです。これだけのものをまとめあげる構成力や創造力が」
本当に顔の表情も絵師さんによって、様々。見てて面白かったです。

さて、続いては今日の目的のひとつ「総合展示室」へ。

と、その前に…2階にも、特別展示室があり、
この日は川合玉堂さんの作品が展示されていました。
「玉堂さんって名前もよく聞くし、
 よく新日曜美術館のアートシーンで日本画の特集展示などの紹介で
 必ず出て来る作家さんだけど…この人、葉栗郡(現在の一宮市木曽川町)の
 出身だったとは…私の実家に近いなぁ」なんて思ったりして(笑)
迷いのない筆さばきでかつ繊細な印象も見え隠れする龍を描いた白い袈裟
(どうやら寺に奉納するために描いたそう)見応え充分でした。

そしていよいよ総合展示室へ。

最初に体験したのは…縄文土器。
何を体験するかというと…

「縄文土器の模様はどのように付けるのか」という体験ですね。
枝に切り込みをいれて凹凸を作り、それを押し付けてできたもの。
名前の通り、縄を土器に押し付けてできたもの
そうそう、驚いたのが、二枚貝の筋を利用して削るようにつけた模様も…。
実際にやってみると予想外の模様も浮き出てきたりして
Miltmozmmerちゃんといろいろ試して模様をつけてみました。
縄文土器の模様作り.jpg

あと、面白かったのがマグネット式の
弥生時代のつぼ型土器のパズル(笑)
岐阜市日野で見つかった土器をモデルにしたそうで
1つのピースの大きさは小さくても5センチぐらいで
大きいものは10センチほどある立体型パズル。
曲面なせいか、想像していざ手に取って重ねてみると
これが意外にくい違う(苦笑)
そのくい違いがツボにはまり
「これ?」「いやこれか?」と2人で楽しく土器を復元。

「いやあ…これだけ大きなパーツでも苦戦するのに
 実際出土するような親指大ぐらいのパーツを使っての
 土器の復元は大変だろうねえ」
と、考古学者さん達の苦労も垣間見え、なんとなくしみじみ。

さてさて…いよいよ「武家の女性」に変身するべく
当時の楽市場を復元したスペースに足を踏み入れます。
と、長くなりましたので、続きはまたのちほど…


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「ナンシー関の大ハンコ展」 [展覧会のはなし]

9月23日(火・祝)
午前中からお昼にかけて家のことを片付けて
午後から出かけたのは、名古屋パルコ。
目指すは…

「ナンシー関の大ハンコ展」
大ハンコ展.jpg
残念ながら2002年にお亡くなりになっております。
今回は七回忌を機に開催される展覧会。
そのせいか何だか自画像でもあるこのハンコが、
遺影にも見えますね。

今回の目玉はなんといっても彼女の仕事場に残してあった
5000個強のハンコの展示をはじめ、雑誌のコラムなどの
今までの仕事の軌跡をたどるパネル展示。

実は私。
12年前。見ているのですよ。ナンシー関さんの展覧会を。
「顔面百貨店」
顔面百貨店.jpg
当時、短大2年生に進級して間もなくの頃。

たまたま同じクラスの子で会ったら会話するぐらいの
本当に顔見知り程度の関係だったのですが
「割引券があるからよかったら」と言われて
もらったのがこのナンシー関の「顔面百貨店」でした。

「ふぅ〜ん。消しゴムハンコねぇ」
割引券と一緒にもらったチラシの裏面をみると
有名人を彫り上げた消しゴムハンコが点在しており
「ほぉ…面白そう」と思って、出かけた訳です。

思わず「にやり」とする観察眼光る似顔絵とそこに添えられたひと言。
この当時で600個展示されていましたけど…
本当、小さいながらも見応えがありました。
それにたまたまなんですが…ハンコを押す際に使われていたインクが
マゼンダやイエローなどなど…生のインクに近い色。
そう、それは当時、短大で勉強していた
シルクスクリーンでよく使うインクの色に似ておりました。

ある意味、ナンシーさんの作品って、デザインに近いなと感じた私。
余分なものをそぎ落として、見せたいものを見せるところが。
その上、表現技法は「消しゴムハンコ」といういたってシンプルな表現技法。

「ああ…色数が少なくても、こうやって見せたいものを工夫したら
 たとえ単色でも際立つし、面白いな」

と、当時、シルクスクリーンの授業は表現技法としては
とても原始的に思えて、あまり楽しさを見いだせず
少しくすぶっていたのですが…
「まあこういう学校でないと出来ない実技だし…良い経験にもなるかな」と
ある意味、ポジティブ思考になって取り組むようになりましたね。

なので、ナンシー関さんにはわずかながら感謝しています(笑)

さて、本題の今回の展覧会について。
いやはや、5000個強のハンコの展示は圧巻でした。
ナンシーさんの死後、知人達数名が週末の休みなどを利用して
整理し、ジャンルごとに分類したというハンコ。
「ほぉぉぉ」の声ばかりあげてました。

ただ、残念なのは…スペースの関係もあるのでしょうが
例えば、「アイドル」などと分類された数多くのハンコのうち
実際に捺印されて、パネルになっているのはそのうち20点ほど。

「まあ、モノ作りに携わっている人などは
 確かに制作されたハンコの実物を見たいだろうけど…
 やっぱりそれは捺印されたものもあってのことでしょう」

少し、不満になりつつも
生前、雑誌にて連載していたテレビのコラム記事など
パネル展示を観るというより「熟読」(笑)

中でも地方番組における大東めぐみのスタンスを書いたものは
私も当時、見ていた番組だったので
(名古屋の方ならご存知?「ビビデバビデブ」小林克也さんも出演されていた)
笑いをこらえながら読みましたし…
あと、日韓開催のW杯が開催されていた日本全体の風潮を
『応援せざるをえない、巻き込まれる感覚』的な表現をされていて
「あぁ、分かるなぁ」と思わずうなってしまいました。
私、基本的にスポーツ観戦はしないタイプなのですが
当時、普段ならサッカー中継なんて見ない人までもがこぞって
「昨日の試合見た?」と毎日やたらとW杯を話題あげては
盛り上がっている光景を見て、
私自身、げんなりしていたことを想い出しましたよ(苦笑)

そして出口付近にはナンシー関ゆかりの人達からの追悼メッセージが
映像で流れていました。

パネルでコメントの一部が展示されており
その中で語られていたことに少しかぶるのですが…

「この人がまだ生きてたら今ほどテレビはつまらなくならなかっただろうに」

と、展示されていたコラム記事等を見て
私も痛切に感じましたね。

私事ですが…
先日も週末にたまたまチャンネルを変えてモニターに映った
バラエティー番組を観たのですが…
やたら出て来るテロップと効果音。
そして1人の芸人をいじり倒して大爆笑する芸人達。

私はそれを見て「どこが面白いんだ」と思った。

そういえば、以前に放送されたNHKの「知るを楽しむ」の
「久世光彦」さんの回で大石静さんがお話されていました。
『テレビが1人に1台となり、非常にパーソナルなものになっている。
 テレビがリモコンでチャンネルをピッピッピッと変えられるものに
 なったことを境に、指でいたぶられるものになった。
 昔は立って、あるいは這ってテレビのある所まで行きチャンネルを
 回すのは意外に面倒なので、多少つまらなくても、しばらく見ていた。
 それが寝転がったまま、ピッとチャンネルを変えられるとなれば、
 誰もじっくり見ようとはしなくなりますからね』

確かに…そういう「時代の流れ」もあるのだろうけど…
となるとテロップと効果音で視聴者を
惹き付け続けなくてはならないのは仕方のないことなのだろうか?

昔と比べてバラエティーもちょっと過激なことをすると
すぐに視聴者から苦情が出るらしく…結果、表現が限られてきた。
で、安心して見ることのできるクイズ番組の乱立。

ドラマに至っては…
オリジナルの脚本を書けるような力量を持つ脚本家も少なくなったのか
気がつけば「原作はコミック」「原作は携帯小説」ということが多い。
おまけに1回視聴率がとれれば、間を取って、続編を導入。

私も10年前と比べ、仕事や家事に追われて、
物理的に時間がなくなったものの…
それにしても本当にバラエティなどを視聴しなくなった。
気がつけば、チャンネルを合わせるのはニュース。
そしてドキュメンタリー番組、NHK制作のドラマをメインにチェックする。

「民放のドラマで毎回観るのは1クールにつき良くて1〜2本、
 時には観ないこともある」

ナンシーさんが生きていたら…
ワンフレーズばかりを繰り返す、芸人のことを何というだろう。
クイズ番組だらけのテレビ欄を何というだろう。
原作ありきのドラマに何というだろう。
ぜひ伺いたいと思った。

「本当、惜しい人が亡くなったなぁ」

そう。ナンシーさんのハンコには
テレビの黄金期の場面、場面が切り取られている。
どれを見てもとても面白かった。というか素直に懐かしかった。

「このハンコの面白さを
 そのうち、分からない人の方が増えないだろうか」

そうなったら、テレビはもっとつまらなくなるんじゃなかろうか?

「こうやって定期的にやって欲しいですね。ナンシーさんの展覧会」

とはいえ、それまで自分が待てそうにないし(苦笑)
できれば手元に置いていきたいと思ったので…
10月から気になる演劇鑑賞や企画展などへのお出掛けなどを
ひかえているにもかかわらず…
買ってしまいましたよ。これを。

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「ガレ・ドーム・ラリックの作品を観る」 [展覧会のはなし]

8月25日(月)
私のストライクゾーンの企画展に出かけました。
ガレドームラリック展.jpg
「ガレ・ドーム・ラリック
 アール・ヌーヴォーからアール・デコへ
 〜華麗なる装飾の時代〜」

基本的に昔からガラス大好きでした。
何を入れる訳でもないのにコルク栓がついた小さいガラスの瓶を
やたら持っていた小中学生の頃の私。
(本当、何に興味を持って瓶を集めていたのだろう…今だ不思議。
 たぶん実家に置いたままの勉強机の引き出しに眠ってると思います)

それから中学時代に美術の教科書で見た「アルフォンス・ミュシャ」の
「黄道十二宮」に釘付け。
大好きになりその何年か後…短大2年生になった私は
1996年に、名古屋の電気文化会館にて開催された
「アルフォンス・ミュシャ『生涯と芸術』展」に出かけて
ミュシャの作品を堪能しました。
偶然なのか…
その企画展の図録の表紙の作品は私の大好きな「黄道十二宮」でした。
ミュシャ展.jpg

これ以来、アールヌーヴォーやその前後の美術をを知りたい欲求にかられる。

それから2001年に岐阜市歴史博物館にて開催された
「ルネ・ラリック展」
ラリック展図録.jpg
「これ見逃したら今度はいつ観る事ができるか分からない」と
わざわざ電車とバスで乗り継いで…
短大の同級生と一緒に観に出かけたのを
つい先日のことのように想い出します。

岐阜駅前は今のようにバスターミナルが整備されておらず
電車とバスで岐阜に来たことなんて初めてだったので
名鉄の岐阜駅に降りたった私達は駅員さんに聞いて
なんとかバス停にたどり着けたこと
そして、岐阜市歴史博物館近辺は一方通行ということを知らず
反対方向のバス停でしばらく気がつかずにバスを待っていたことを
昨日のことのように想い出しました(笑)

そして、その同じ年の家族旅行では、
あのミシュランの日本旅行ガイドで「三ツ星の美術館」に輝いた
「飛騨高山美術館」にてガレ、ドーム兄弟の作品から、
ラリックのガラスの噴水まで観て

「ガラス工芸にはこんな表現の方法もあったんだ」
と度肝抜かれましたよ。

図録もしっかりお買い上げ。
高山市美術館表.jpg
裏表紙には、ちゃんと噴水も。
高山美術館.jpg

しかしこの2001年はルネ・ラリックの作品を間近で
観る事ができたからこそ
「世の中にはこんなに美しいガラスがあるのか」と。
ある意味、衝撃的で…
以来、「ルネ・ラリック」の名前は永遠に刻まれることに(苦笑)

それからしばらくして元々、洋館建築に興味があった私が
本を買うほどはまってしまい…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2005-03-06-1
その結果ラリックの作品がなんと
私の好きな洋館建築に使われていることを知り
最終的には2004年に東京都庭園美術館にも出かけて
ラリックのレリーフなどを観る。

つまり…
「なんだかんだ言って、自分はこの10年近く、ラリック大好きなんだね」
と、今まで手に入れた自分の図録コレクションを見て納得(笑)

私が好きになった理由のひとつは
乳白色のガラスから浮かび上がる表情豊かな女神や動物達の作品ですね。

おかげさまで、今回の「ガレ・ドーム・ラリック」の企画展でも
「テレプシコール」など「ラリックらしい作品」を
間近で観ることができましたし…
生物好きな私としては、ガレの生き物を題材とした表現力の高い
ガラスの作品に大満足。
ドーム兄弟の、風景など繊細な情景を映し出した壺などの作品には
息をのみました。

いやはや、これほどの作品が一度に鑑賞できるのも
めったにない機会かと。
大げさかもしれませんが…
「生きてて良かった」と思えるほど
私には、とても価値のある、充実した展覧会でした。

図録は必ず買おうと思っておりましたが
なにぶん、あの金沢旅行の後でしたので…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-09-01
他のものを買うのには躊躇しましたが…

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「小袖 江戸のオートクチュール展でお買い物」 [展覧会のはなし]

5月31日(土)にお出掛けした
名古屋市博物館で開催していた「小袖 江戸のオートクチュール展」
先にその展覧会のことについてはご紹介いたしました。
前編
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-06-07
後編
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-06-07-1

その際にお買い物したのですが…そのお話をしたいと思います。

さて、ユキヲが美術館・博物館などで開催される企画展で
必ず購入するのは…「図録」

たまたま見本の図録を見ている来場者の方がいらっしゃったので、
ご迷惑にならないように隣のグッズを見ながらも
ちらちらとそちらの様子を見ていると…
松坂屋のバッジを付けた男性スタッフさんが
図録を見ている来場者の方に説明をされていました。

そこでユキヲ、今回の展覧会の知らなかったことが明らかに…

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「小袖 江戸のオートクチュール展に出かける(後編)」 [展覧会のはなし]

「小袖 江戸のオートクチュール展」にお出かけしたお話
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-06-07
長くなってしまったので、後編として続きをお送りいたします。

さて…ここでちょっと今回出かけた「名古屋市博物館」のことも少し。
名古屋市博物館の企画展示スペースは
ちょっと変わった空間構成になってまして…
前半の展示スペースと後半の展示スペースの間に広めの通路がありまして
その通路がだいたい物販スペースになります。

この日も展覧会オリジナルのグッズや関連書籍などが
所せましと並んでおり、展示作品の半分しか鑑賞してないのに
すっかりお買物モードに(苦笑)
欲しいものを手に入れて、上機嫌になったところで
(これについてはまた後ほど…)
今度は、後半の展示品を鑑賞。

「装いをめぐるとき 時間・季節・機会」というテーマの
スペースで、最初に目に飛び込んできたのは…
「藍染めの帷子(かたびら)」
夏の衣服の素材として好まれた麻を使った単衣が帷子です。
にしても…
「まあ、どうしたらこんな細やかな模様が…」と思うほどの
素晴らしい染模様。
さらに木綿地の浴衣にはな、なんと
「藍一色で日本三景が!」
これには本当に驚きました。
厳島、天橋立、松島が糊の防染の技法で繊細かつ大胆に表現されていたんです。
この浴衣が作られたのは江戸時代後期。
江戸時代中期頃、庶民の間では社寺参詣(お伊勢参りは有名ですよね)
物見遊山の旅が盛んになったので、
各地の情報が活発に交換されたことで評判となった
名称がこのように模様に表現されたのではないかと
図録でも紹介されておりました。

そして婚礼衣裳が展示されているところに移動すると…
「何だか、江戸時代という年代を感じさせない模様ですねぇ」
鶴と亀、そして松竹梅…現代のお祝いには欠かせない吉祥模様ばかり。

さらに、子供用の振袖は大人の小袖顔負けの素晴らしい技法を
駆使した素晴らしい作品が展示されていました。
興味深かったのは
「放れ馬模様振袖」の背中にあった「赤糸の縫取り」
「しつけ糸の…取り忘れ?」と疑問に思うユキヲ。
しかし説明文を読んで納得。

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「小袖 江戸のオートクチュール展に出かける(前編)」 [展覧会のはなし]

5月31日(土)
初公開 松坂屋京都染織参考館の名品
小袖 江戸のオートクチュール展に出かけてきました。

最近、和裁のお稽古を始めたこともあり
地下鉄の駅のラックでチラシを取ってから
気にはなっていたのですが…
和裁のお稽古がある故に毎週の時間がいっぱいいっぱいで
なかなか出かけることができず…
「行こうかどうしようか…」と迷っていた時に一通のメールが…
メールの送信者は私が新卒で入社し、
3年勤めた印刷会社でお世話になった1つ上のM先輩。
「おぉ、おひさしぶりですぅ」と思ってメールを開封してみると…

『小袖 江戸のオートクチュール展の
 チケットあるんですけど…よかったらいかがですか?』

「えぇ〜っ!」
なんというタイミングなんでしょう。

「これは神様が『行きなさい!』と言っているんだ」と思うユキヲ(笑)

速攻でM先輩に返信メールをしてチケットを譲っていただいたのでした。

さて、今回出かけた展覧会は「小袖」にしぼって展示。
「小袖(こそで)」というのは、袖口が小さい着物のこと。
江戸時代のものを中心に様々な素材(絹、上布、綿など)で
できた小袖を取り上げて紹介されていました。

今回は、松坂屋京都染織参考館で所蔵されている小袖で
松坂屋が今後、新しい呉服作りに活かすためにと収集した
過去のすぐれた染めや織り、刺繍などの模様をあしらった作品ばかり。
松坂屋のコレクションは文化財としても大変価値あるものなのですが
今までこうしてまとまった形での公開はなく、本邦初公開なのだそう。

「これは楽しみな展覧会ですよ」

という訳で5月31日(土)
和裁のお稽古の前に出かけようと
和裁のお稽古バッグを持って
(着物と帯の反物+お裁縫道具等々が入っているので重い…汗)
出かけることにしました。

博物館にはロッカーがあるので
(最近、どこの美術館にもあるのでありがたいですね…
 100円硬貨をつい忘れそうになるのが危ないですが…苦笑)
重たいカバン達ともしばしのお別れ(笑)
身軽になって、会場へ…

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「レゴで作った世界遺産展PART2」 [展覧会のはなし]

お友達のMiltmozmmerちゃんが名古屋パルコで開催中の
「レゴで作った世界遺産展PART2」に出かけたとブログで記事をアップしていたのを見て
私、開催されていたことをすっかり忘れていたことを思い出す(笑)

「パルコカードの会員で先日もメーリングリストで情報来たばかりなのに」

という訳で、反物巻き巻きしてもらった後に(笑)
久しぶりに名古屋駅から名古屋パルコのある矢場町まで
てくてく歩いて…無事に到着。

パルコカードだと、入場料は300円の半額。

「何だか申し訳ない」と思ってしまうほど
会場内のレゴで作った世界遺産の名所の数々に圧倒されました。

そして作品を見ている間中、私の頭の中では…
あの映画「八十日間世界一周」の
ビクター・ヤングのテーマ曲「Around the World」が
鳴り響いてました(^^)

入口に建っていたのは
ロシアのクレムリンと赤の広場の光景。
ロシアクレムリンと赤の広場.jpg
独特の屋根の色彩が上手く表現されています。

そしてイギリス・ロンドンにある
ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会
イギリスビックベン1.jpg
私もこの目でしっかり見つめたあのビックベン。
懐かしいなあ…
あの鐘の音も身体に響くどっしりとした音色で…
心に染み入ったなあ。

英国紳士も屋根で応援(笑)
英国紳士.jpg

続いては日本。
首里城
首里城.jpg

法隆寺(これは屋根の裏側の梁まで再現されていて圧巻でした)
法隆寺.jpg

厳島神社(鳥居の柱の質感を出すために上と下では太さが違うのです)
厳島神社.jpg

金閣寺
金閣寺.jpg

そして私の現在の住まいがある岐阜が誇るあの世界遺産もありました。


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「アート鑑賞マニュアルNHK美の壺展」 [展覧会のはなし]

先日、Miltmozmmerちゃんとお食事したのですが…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-03-09-4
その前に、いただいたチケットがあったので、一緒に観てきました。

随分前に出かけたのに…
すっかりレポートを書きそびれておりました(汗)
という訳で、遅くなってしまいましたが、
その時のことを書いてみようと思います。

タイトルの通り、金曜日の夜にNHK教育テレビで放送されている
谷啓さんが案内役をつとめている「美の壺」
http://www.nhk.or.jp/tsubo/index.html
この番組で取り上げられた様々な美術品の一部を展示しながら
紹介しているのがこの展覧会。

展示は10のコーナーに分かれていて
(1)古伊万里
(2)アールヌーヴォーのガラス
(3)魯山人の器/織部焼
(4)根付/櫛
(5)掛け軸入門 表具
(6)切り子
(7)藍染め
(8)江戸の文様
(9)友禅
(10)唐津焼
となっておりました。

どれも見応えある作品ばかりで…
私の興味のあるものが多くて本当に見ていて飽きませんでした。
というのも…

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