SSブログ

「ガレ・ドーム・ラリックの作品を観る」 [展覧会のはなし]

8月25日(月)
私のストライクゾーンの企画展に出かけました。
ガレドームラリック展.jpg
「ガレ・ドーム・ラリック
 アール・ヌーヴォーからアール・デコへ
 〜華麗なる装飾の時代〜」

基本的に昔からガラス大好きでした。
何を入れる訳でもないのにコルク栓がついた小さいガラスの瓶を
やたら持っていた小中学生の頃の私。
(本当、何に興味を持って瓶を集めていたのだろう…今だ不思議。
 たぶん実家に置いたままの勉強机の引き出しに眠ってると思います)

それから中学時代に美術の教科書で見た「アルフォンス・ミュシャ」の
「黄道十二宮」に釘付け。
大好きになりその何年か後…短大2年生になった私は
1996年に、名古屋の電気文化会館にて開催された
「アルフォンス・ミュシャ『生涯と芸術』展」に出かけて
ミュシャの作品を堪能しました。
偶然なのか…
その企画展の図録の表紙の作品は私の大好きな「黄道十二宮」でした。
ミュシャ展.jpg

これ以来、アールヌーヴォーやその前後の美術をを知りたい欲求にかられる。

それから2001年に岐阜市歴史博物館にて開催された
「ルネ・ラリック展」
ラリック展図録.jpg
「これ見逃したら今度はいつ観る事ができるか分からない」と
わざわざ電車とバスで乗り継いで…
短大の同級生と一緒に観に出かけたのを
つい先日のことのように想い出します。

岐阜駅前は今のようにバスターミナルが整備されておらず
電車とバスで岐阜に来たことなんて初めてだったので
名鉄の岐阜駅に降りたった私達は駅員さんに聞いて
なんとかバス停にたどり着けたこと
そして、岐阜市歴史博物館近辺は一方通行ということを知らず
反対方向のバス停でしばらく気がつかずにバスを待っていたことを
昨日のことのように想い出しました(笑)

そして、その同じ年の家族旅行では、
あのミシュランの日本旅行ガイドで「三ツ星の美術館」に輝いた
「飛騨高山美術館」にてガレ、ドーム兄弟の作品から、
ラリックのガラスの噴水まで観て

「ガラス工芸にはこんな表現の方法もあったんだ」
と度肝抜かれましたよ。

図録もしっかりお買い上げ。
高山市美術館表.jpg
裏表紙には、ちゃんと噴水も。
高山美術館.jpg

しかしこの2001年はルネ・ラリックの作品を間近で
観る事ができたからこそ
「世の中にはこんなに美しいガラスがあるのか」と。
ある意味、衝撃的で…
以来、「ルネ・ラリック」の名前は永遠に刻まれることに(苦笑)

それからしばらくして元々、洋館建築に興味があった私が
本を買うほどはまってしまい…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2005-03-06-1
その結果ラリックの作品がなんと
私の好きな洋館建築に使われていることを知り
最終的には2004年に東京都庭園美術館にも出かけて
ラリックのレリーフなどを観る。

つまり…
「なんだかんだ言って、自分はこの10年近く、ラリック大好きなんだね」
と、今まで手に入れた自分の図録コレクションを見て納得(笑)

私が好きになった理由のひとつは
乳白色のガラスから浮かび上がる表情豊かな女神や動物達の作品ですね。

おかげさまで、今回の「ガレ・ドーム・ラリック」の企画展でも
「テレプシコール」など「ラリックらしい作品」を
間近で観ることができましたし…
生物好きな私としては、ガレの生き物を題材とした表現力の高い
ガラスの作品に大満足。
ドーム兄弟の、風景など繊細な情景を映し出した壺などの作品には
息をのみました。

いやはや、これほどの作品が一度に鑑賞できるのも
めったにない機会かと。
大げさかもしれませんが…
「生きてて良かった」と思えるほど
私には、とても価値のある、充実した展覧会でした。

図録は必ず買おうと思っておりましたが
なにぶん、あの金沢旅行の後でしたので…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-09-01
他のものを買うのには躊躇しましたが…

やはり、ルネ・ラリックファンとしては
会場限定のグッズは欲しいかなと。
で、こちらをチョイスしました。
1920年代にルネ・ラリックがデザインした
「ダン・ラ・ニュイ(夜中に)」という
作品をモチーフにしたストラップです。
ラリックストラップ.jpg
個人的にラリックとしては「女神」だったんですけどね(苦笑)
こちらもなかなか現代にも通じるポップなデザインでよろしいかと(^^)

いやはや、十二分に堪能した企画展でありました。

こちらの企画展は巡回しているそうで
9月23日(火・祝)までは横浜タカシマヤギャラリーで

2009年1月2日(金)~1月12日(月・祝)は日本橋高島屋
2009年1月21日(水)~2月2日(月)は大阪・なんば高島屋で開催されるそうです。

表現豊かなガラスの作品を間近で観る事のできる素敵な展覧会です。
ご興味のある方はぜひお出掛けになってください。


nice!(3)  コメント(6) 
共通テーマ:アート

nice! 3

コメント 6

tanuki

この展覧会は、私にとってもストライクです(笑)
ラリック素敵ですよね~♪
私も最初にラリックの作品を見た時に、ガラスってこんな表現方法もできるのか~・・・と感動した記憶があります。
ミュシャも好きだし、飛騨高山美術館にも昨年行きましたし、ユキヲさんと私の好みがすごく似ていて嬉しいです(笑)
何度でも見に行きたい作品ばかりですよね(^^)

by tanuki (2008-09-19 08:21) 

whitered

私がアール・ヌーヴォーに興味を持ったのは、アントニオ・ガウディの建築を知ってからです。幼い子どもたちを引き連れて、名古屋で開かれたデザイン博にも行きましたよ。(古!)ミュシャを観に、堺東の高島屋に行ったのもこの頃です。装飾的ですが、生命感に満ち溢れていますね。
by whitered (2008-09-20 07:24) 

3ryo3

ガラスですか・・・。
ガラスの芸術は見た事が無いので、
機会があれば見てみようかと思います。
ストラップのデザインが良いですね・・・。

私は八月下旬、確か近くの美術館の浮世絵展に行きました。
レポートの宿題の為に。
最初は全然興味無かったけど、中々おもしろかったですよ。
by 3ryo3 (2008-09-20 17:14) 

ユキヲ

>tanukiさんへ
nice&コメントありがとうございます。
tanukiさんもストライクゾーンだったんですね。
にしても…ガラスの技法ってあんなにあったとは…
今回、数多くの作品を見て、
その豊かな表現技法にあらためて感心しました。
ミュシャは…あの流れるような曲線に虜になりましたね。
あとは色使いですね。
全体のトーンががオレンジ系というかイエロー系というか…
古い本をめくるようなあのノスタルジーな色の雰囲気が好きですね。
中学生当時、美術といえば
父がよく観ていた東山魁夷とかゴッホの図録のイメージだったので
美術の教科書でミュシャの「黄道十二宮」を観た時は衝撃的でした。
そう思うと、中学生の頃から福田茂雄さんのポスターとか
商業美術のデザインに興味があったので、美術短大の進路も
よく考えてみると自分に合っていたのかなぁと思います(^^)
飛騨高山美術館…しばらく出かけてないので
また近いうちに出かけてみたいですね。
あそこのカフェがまた雰囲気良いんですよねぇ…(遠い目)
by ユキヲ (2008-09-20 21:33) 

ユキヲ

>whiteredさんへ
nice&コメントありがとうございます。
そうですか…whiteredさんは、きっかけはガウディさんでしたか。
はっ。デザイン博!ありましたよね!
名古屋城の横にサクラダファミリアが!
私は当時、中学1年生でした。
社会見学ということで、白鳥会場に行き、
グループで行動してましたよ(笑)
あ、家族でも出かけて…
公式記念スタンプ帳に妹と一緒にスタンプ押しました。
懐かしいですねぇ。
そう。その時に確か、白鳥会場に、歴代の有名なポスターが展示してあり
美術の教科書で見た「赤玉ポートワイン」のポスターとかを
見た記憶があります。他にも当時活躍していたグラフィクデザイナーの
ポスターが何枚も展示してたと記憶しています。
ミュシャ…生命感に満ち溢れてる…まさにそうですね。
私も、あの有機的な曲線で表現される女性や植物が大好きです。


by ユキヲ (2008-09-20 21:34) 

ユキヲ

>3ryo3さんへ
nice&コメントありがとうございます。
ストラップのデザイン…
現物からかなり簡略化されたデザインですが…
上手くまとめられていると思います。
こういうデザインも、現物の良さを残しつつ
簡略化しないといけないので難しいお仕事だと思われます。
実は…もったいなくて…このストラップまだつけてません(おいっ)
そろそろ十二分に眺めたので、つけようと思います(^^;)
浮世絵展ですか…私も以前に知人にチケットをいただいて
名古屋の松坂屋美術館に浮世絵展を観てきました。
色合いが洋画にないもので観ているとどんどん引き込まれますね。
構図なども上手くまとめられていて…
浮世絵って、むしろグラフィックデザインに近いですよね。


by ユキヲ (2008-09-20 21:37) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。