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「2022年の展覧会ベスト 」 [芸術etcのはなし]

本当はTwitterで完結にまとめられたらいいんですが…
最近、パワー不足で、短文にまとめるというのが結構、負担になってしまい、このような形で少し長々と書かせていただくことにしました。

早いもので、現在の職場に転職して2年が過ぎました。
どうですか?って聞かれたら…「どうもこうも…ねぇ」としか返信ができません。
ま、結局のところ…

「会社なんて入社してみないとわからないからね」

良くも悪くね。
ま、Twitterも満足に呟けず、祝日は普通に出勤。
たまに土曜も出勤で、それは平日に振替休みがもらえるからと「平日休みは空いているからラッキー!」と、美術館に行くという状況を睡眠不足の身体で、酷暑の猛暑日などにもやってましてね…

「そりゃ、メニエール病になって目眩頻出するわ」

貧血なんかと無縁の私にやってきた目眩がまさか、あのメニエール病だなんて。

あと、膀胱炎と、ドライアイにもなって、体重4kg減ったり…

でも、展覧会行くのはやめませんでした。
それが生きがいだったから。それが唯一の楽しみだったから。
結局のところ…
「今の仕事続けて、私は私でいられるのか?」という不安もある今日この頃なんですが…
ただ、やっておかないと気持ち悪いんで
2022年の #展覧会ベスト
年始早々、最後の休みを京都行きに使うという、なんともパワフルな動き方を年始めからしていた訳ですが…

「結局、40件以上に足を運んでいました」

で、まあ、さすがにその中からベスト5を選ぶのは難しくて…今回は、国外編と国内編で分けて見ました。


■国外美術ベスト5

フェルメール展.jpg
第1位
7/16〜9/25:大阪市立美術館
ドレスデン国立古典絵画館所蔵
フェルメールと17世紀オランダ絵画展

やはり数年の歳月をかけて修復し、登場した天使の姿は圧巻でして…「本当、天使のいる風景が違和感なく、しっくりきたのですよ」以前に東京と大阪で開催されたフェルメール展以来、またオランダ絵画にどっぷり浸ることができ幸せなひとときでした。


上野リチ.jpg
第2位
2021年11/16〜2022年1/16:京都国立近代美術館
上野リチ展

ウィーン工房好きな私としては、完全なストライクゾーンだった展覧会。年始早々、年始休みの最終日を京都行きに使った甲斐があったかと。上野リチ本人が手掛けたファブリックデザインなどももちろん魅力的でしたが、何より、建築にも興味ある私は上野リチが手掛けた空間デザインと建築家である夫がコラボしたスター食堂などの造形が最高でした。
個人的には、常設展で開催されていた、上野氏に関連した建築特集も良かったです。


ラリック.jpg
第3位
6/4〜8/28:岡崎市美術博物館
北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック-アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美

国内有数のラリックの所蔵を誇る北澤美術館の所蔵作品を存分に堪能できた展覧会。
久しぶりに「しばらくラリックは大丈夫です」というぐらい、ラリック作品に溺れるような感覚でした。それぐらい近年では久しぶりに充実した展覧会でした。この後、改修のため長期休館に入る岡崎市美術博物館の空間を堪能できたのも良い想い出。蛇足ですが、こちらにお邪魔した帰りに寄り道した以前からお邪魔したかった #旧本多忠次郎邸 もとても良いところでした。惜しむべきところは、その後、この旧本多忠次郎邸で後日開催されたラリックの作品が邸宅内に展示される企画展示にはお邪魔できなかったことですね。でもいいんです。ラリックの作品は十分堪能できたし、洋館建築好きとしては、企画展示が開催されていない状態での邸宅本来の姿をじっくり見学できたので。悔いはないです。


ボテロ展.jpg
第4位
7/16〜9/25:名古屋市美術館
ボテロ展 ふくよかな魔法

ボテロさんのドキュメンタリー映画を見て、彼のアイデンティティなども踏まえた上で鑑賞したせいか、あのふくよかな絵に込められた様々な信念のようなものに心が揺さぶられた展覧会でした。


ゴッホ展.jpg
第5位
2/23〜4/10:名古屋市美術館
ゴッホ展—響きあう魂 ヘレーネとフィンセント

若い頃のゴッホがデッサンで七転八倒している時代から、彼の足跡をたどるようにして鑑賞できた展覧会。パリの時代の作品は明るい色も画面を飾っていることから気が付くと、その年代の作品のグッズをあれこれ手にしたり…とはいえ、やはり糸杉を描く筆遣いが印象的な作品は展覧会のラストを飾るようにフロアの出口手前に神々しく展示されていたこともあり、やはり名品だなと心に刻まれた作品でした。

まぁ、仕方ないんですが、結局、県外の都市部の美術館の巡回展が上位になる傾向。
逆に言えば関西圏に近いので行けない距離でもないのが救いでもある訳ですけど。
コロナも第5類になりましたし…3年前と比べれば随分と遠出しやすい環境になってきました。
(といっても、まぁ、この3年間、大阪には年1〜2回、行ってましたけど)
予算と時間の都合がつけば、今年は何度か遠征も計画したいと思っています。


■国内美術ベスト5

いわさきちひろ展.jpg
●第1位
7/16〜8/28:三重県立美術館
開館40周年記念 いわさきちひろ展―中谷泰を師として

三重出身の中谷泰氏と絡めた、いわさきちひろさんの展覧会。
2人の交流によって生まれた作品も感慨深かったですし、何より、私自身、今回しっかりと、いわさきちひろさんの作品を年代を追って鑑賞することができたのでそれも嬉しかったです。


前田青邨.jpg
●第2位
9/30〜11/13:岐阜県美術館
開館40周年記念 前田青邨展

地元の美術館開催ということもあったし、とにかく前田青邨の展覧会としては近年まれにみる大規模な展覧会で、私自身、これまできちんと青邨の作品を鑑賞してこなかったので、彼自身の作品に向き合う姿勢など様々なことを知る事ができて良かったですね。個人的には大河ドラマ鎌倉殿の13人を視聴していたので、源頼朝が洞窟に隠れている姿を描いた作品を鑑賞できたのは良かったです。


馬場のぼる.jpg
●第3位
9/17〜11/6:刈谷市美術館
まるごと馬場のぼる展 描いた つくった 楽しんだ ニャゴ!

11匹のねこシリーズだけではない、漫画家としての彼の姿をしっかりと目に焼き付けることができたのはやはり良かったかなと。逆に言えば、その漫画家としての土台があったからこその、あの11匹のねこにつながるんだなぁと妙に納得もできました。晩年の頃に手掛けたスケッチはどれも馬場のぼる氏の人柄が垣間見える鋭くも優しいまなざしでとらえられた風景が見れて興味深かったです。


宇田.jpg
●第4位
4/23〜6/19:三重県立美術館
開館40周年記念 宇田荻邨展

展覧会のメインビジュアルとして使われていた藤の花に誘われるようにして気になって出かけた展覧会でしたが、オ恥ずかしながらこれまで宇田荻邨という日本画家を知らなかった私。今回、この機会に作品を鑑賞できて本当に良かったです。風景やモチーフと真摯に向き合って筆先にその形を宿すその作品の数々には圧倒されました。


田島.jpg
●第5位
4/23〜6/12:刈谷市美術館
田島征三 アートのぼうけん展

田島征三氏は私はどちらかというと絵本作家のイメージが強いのですが、今回の展覧会を通して私個人の感想としては「戦う男だな」と。既存のシステムに、環境破壊に、そして過去の自分に対して…だからあんなに画面が力強いのかな。心に迫ってくるような説得力がにじみ出てくるのかな…そんなことを感じながら、鑑賞後はこちらも彼の作品と向き合っていたせいか、心地よい疲労感すらあった展覧会でした。

2022年は、個人的に言えば、原画展など、東海地区は当たり年でした。
関東圏での開催を知り見たいと思っていた展覧会や例のウイルスのせいで一度中止となった展覧会も開催されましたし。
個人的には地元での前田青邨展は最高でした。

あと愛知の国際芸術祭を入れてないのは展覧会と規模が桁違いだから。
あれだけの作家と規模、良いに決まっていますよっていうのでこれは除外で。
ちなみに…最近、Twitterと同じアカウントで、Instagramの方でマイペースに更新しているんですが…そちらの方では国際芸術祭はエリア別、作家別にこまめにアップしているんで気になる方はそちらをのぞいてみてください。
https://www.instagram.com/yukiwo_yasuyo/

2023年も既に4分の1が終わってるんですが(苦笑)
今年も良い企画展があちこちで開催予定なので健康第一で、出来るだけ巡りたいと思っています。

●私が2022年に出掛けたところ一覧●
舞踊公演やミュージカル、一人芝居などにも出掛けたので、それについても備忘録代わりに書き留めておきます。

2021年11/16〜2022年1/16:京都国立近代美術館
上野リチ展
※翌日から仕事なのに年始最後の休みを日帰り京都アート鑑賞に使う私…らしいなと思います。

2021年10/9〜2022年1/10:京都文化博物館
フィンレイソン展

2021年12/4〜2022年1/30:名古屋市博物館
大雅と蕪村 文人画の大成者

2/5〜2/27:松坂屋美術館
和巧絶佳展

2/28〜3/20:岐阜・柳ヶ瀬商店街
さかざきちはる 本づくり展

2/17〜2/28:JR名古屋高島屋
からくり人形師 九代玉屋庄兵衛展〜伝統の技と挑戦〜

2/23〜4/10:名古屋市美術館
ゴッホ展—響きあう魂 ヘレーネとフィンセント

3/5〜4/3:松坂屋美術館
かこさとしの世界展

4/14〜4/25:JR名古屋高島屋
星野道夫 悠久の時を旅する

3/5〜5/8:竹中大工道具館
切出小刀 大工道具鍛冶が込めた想い
※神戸にミイラをみるために、ずっと行きたかったミュージアムに行きました。

2/5〜5/8:神戸市立博物館
大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語

4/23〜6/26:岐阜県美術館
塔本シスコ展 シスコ・パラダイス かかずにはいられない!

平等院鳳凰堂(平等院ミュージアム)
※なぜに宇治市に?といえば、相方がなんと鎌倉殿の13人のトークショーに当選したからです。
ついていくその足で、平等院鳳凰堂に行きました。

4/23〜6/19:三重県立美術館
開館40周年記念 宇田荻邨展

4/29〜7/3:愛知県美術館
開館30周年記念 ミロ展—日本を夢みて

坂東玉三郎 特別舞踊公演
※玉三郎さんの女方をじっくり堪能したくて、御園座で拝見しました。

6/4〜8/28:岡崎市美術博物館
北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック-アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美

旧本多忠次郎邸
※岡崎市美術博物館を訪れた帰りのバスを途中下車してお邪魔しました。洋館建築好きにはおすすめです。

4/23〜6/12:刈谷市美術館
田島征三 アートのぼうけん展

7/2〜8/21:名古屋市博物館
特別展 もしも猫展

7/9〜9/19:名古屋市科学館
宝石展

7/16〜9/25:名古屋市美術館
ボテロ展 ふくよかな魔法

7/16〜9/25:大阪市立美術館
ドレスデン国立古典絵画館所蔵
フェルメールと17世紀オランダ絵画展
※大阪日帰り遠征して鑑賞

6/14〜8/7:名都美術館
名都美術館開館35周年記念
前田青邨・平山郁夫・小山硬 -師から受け継ぐ-

7/16〜8/28:三重県立美術館
開館40周年記念 いわさきちひろ展―中谷泰を師として

4/22〜8/28:ヤマザキマザック美術館
新野洋 西澤伊智朗 自然を創る

8/10~8/29:松坂屋名古屋店
ちはやふる展

8/17〜8/30:JR名古屋高島屋
メゾン・エ・オブジェ・パリ展

6/7〜9/4:豊田市美術館
機能と装飾のポリフォニー
※これを鑑賞してからPerfumeのライブに行くという強行スケジュール

7/30〜10/10:常滑陶芸研究所
陶芸研究所が伝える堀口捨己と常滑焼

7/30〜10/10:とこなめ陶の森資料館
常滑焼の装飾タイル
※8/11〜10/10:杉江製陶所 95年前の見本室タイル再現展示

国際芸術祭「STILL ALIVE」
一宮地区(尾西エリアを除く)
愛知県美術館

ミス・サイゴン(愛知芸術文化劇場大ホール)
※コロナに阻まれて2年越しに叶った、市村正親さんのエンジニアを拝見してきました。

国際芸術祭「STILL ALIVE」
有松地区
一宮地区(尾西エリア)
常滑地区

INAXライブミュージアム

9/17〜11/6:刈谷市美術館
まるごと馬場のぼる展 描いた つくった 楽しんだ ニャゴ!

9/30〜11/13:岐阜県美術館
開館40周年記念 前田青邨展

10/1〜11/20:松坂屋美術館
吉村芳生展 -超絶技巧を超えて-

8/26〜2023年2/26:万博記念公園内 EXPO'70パビリオン
大阪万博と万博記念公園の歩み
※相方がコツコツやっているドラクエウォークのリアルイベントに参加するため同行。
太陽の塔も中は入りませんでしたが、みてきました。

イッセー尾形一人芝居「妄ソー劇場・すぺしゃる」有楽町朝日ホール
※実は約3年ぶりに東京にお邪魔しました。大千穐楽で、イッセーさんからサインもいただけました。感謝。

9/1〜2023年8/31:帝国ホテル
ライト館開業100周年記念企画「The Wright IMPERIAL; A Century and Beyond」
※イッセーさんの一人芝居を鑑賞後に移動して近くの帝国ホテルに。

12/1~12/25:帝国ホテル地下アーケード
スイーツアート展

11/1〜12/26:NHKプラスクロスSHIBUYA
NHK杯フィギュアスケート展
https://www.nhk.or.jp/plusx/event/360figure_maiagare/
※遅くまで開場している施設なので、お邪魔しました。

11/2〜12/26:NHKプラスクロスSHIBUYA
NHK朝ドラ「舞いあがれ」展
https://www.nhk.or.jp/plusx/event/360figure_maiagare/

11/2〜2023年1/29:東京国立博物館 表慶館
150年後の国宝展
※東京で一泊した翌日にお邪魔しました。

11/15〜12/25:東京国立博物館 平成館
高円宮殿下二十年式年祭記念 根付 高円宮コレクション

12/10〜1/15:松坂屋美術館
ヨシタケシンスケ展かもしれない

12/23〜2023/1/8:JR名古屋高島屋
ジミー大西作品展

2023年は穏やかな1年にしたいですが…さて、どうなることやら。
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「関ヶ原2019春一番フォーラム」スペシャルトーク「村上新悟 関ヶ原を語る」 [芸術etcのはなし]

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先日、3/24(日)に関ヶ原ふれあいセンターで開催された
「関ヶ原2019春一番フォーラム」で静岡大学名誉教授で歴史秘話ヒストリアなどでも
解説としても活躍されている小和田哲男先生、
そして大河ドラマ「真田丸」での直江兼続役で注目された
俳優・村上新悟さんをお招きしてのトークショーが開催されるとのことで出かけてみました。

前半は、石田三成の視点から関ヶ原合戦を読み解くと題して、
歴史講演会「石田三成からみた関ヶ原合戦」という1時間半のトーク。

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さて、休憩をはさみ、続いては…大河ドラマ「真田丸」での
直江兼続役で注目された俳優・村上新悟さんがついに関ヶ原に降臨!
スペシャルトーク「村上新悟 関ヶ原を語る」ということで、
先に三成目線で関ヶ原のトークをされていた小和田先生に加え、
以前、開催された関ヶ原まつりで真田丸で
石田三成役の山本耕史さんが登場された際にも進行役としても大活躍された
小栗さくらさんが今回もご登場。
和やかな雰囲気でスタート…のはずだったんですが…
実はこの前にあった小和田先生のお話の中で
「小山評定は無かったのでは…」という説が飛び出し、
舞台袖でそれを聞いていた村上新悟さんは驚き、
席に着いた途端にこの話題を早速持ち出し
「僕、小山評定ふるさと大使なんですけど…身の振り方を考えましたよ」
と苦笑いしながら小和田先生に突っ込んでいらして会場からは笑いが生まれていました。

さて、村上新悟さん、関ヶ原にはいらしたことはあるのですか?
という小栗さんからの質問に
「以前に西日本豪雨があった時期に京都で撮影があったんですが、
雨の影響で撮影が流れたりしまして…で、『関ヶ原…行ける!』と思い…
来たんですよ。で、近くの(関ヶ原ふれあいセンターの西側にある)
歴史博物館でレンタルサイクル(ママチャリ)を借りてですね、
史跡を巡ったんですよ。
で、平日だったんですけど…ちょうど自分の前に、
同じようにレンタルサイクルで史跡を巡っていらっしゃる
歴女らしい方がいらして…結果的に僕がその方の後をついていくような形になり
ストーカー的な状態になってしまい前を走っていた歴女の方に
申し訳ない気持ちでいっぱいで…」と語り、会場は大爆笑。

さらに小栗さんより関ヶ原の戦いで登場する武士の中で
好きな人物は?という質問には
「大谷吉継ですね。軍師官兵衛で演じたこともありますが…
大谷吉継は皆から慕われる人物で、敵はいなかったでしょうね」

続いて話題は家康に…ここで「おんな城主 直虎」の時代考証を
担当されていた小和田先生より切ないお知らせが…
「直虎が放送されていた当時なんですが…
静岡の方にとっては家康はやはり偉大な武将のイメージが強いようでして…
静岡の居酒屋とかで(注:先生は静岡大学の名誉教授)
「家康はあんなにオドオドしていたのか?」と絡まれたりしたんですよね。
でも、若い頃は気弱だったんですよ」と苦笑い。
居酒屋での出来事は先生も大変困ったそうです。

さて、続いては…島津義弘の正面突破はなぜ?という小栗さんからの質問に
小和田先生よりこんな考察も…
「島津義弘は、家康の軍勢を抜ければ、
薩摩まで逃げ切れると信じて突破したんですよね。
恥を後世に残したくないという気持ちもあったんだと思います。
なぜなら、あそこで敗れてしまったら、
領地も半分に減らされていたと思います」とのこと。
あぁ、島津義弘…確か2018年4月11日に
歴史秘話ヒストリアで放送されていましたね。
私、たまたま見てたんですよ。関ヶ原と耳にして。

https://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/338.html

たしか、西郷さんも尊敬していた武将ということでしたね。
でも出陣した300名程のうち生きて薩摩に帰ることはできた兵は
80名程となったことからもその正面突破からの帰郷が
いかに壮絶だったことがわかります。

小栗さんから今度は村上さんに
「今後、演じてみたい関ヶ原の戦いに登場する武将は?」
という質問に「島左近」と即答した村上さん。
理由はというと…
「島左近は、まだまだ分かってない部分が多い人物なんですよね。
なので演じ手により面白くなる人物なんじゃないかなと。
そして何より石田三成に尽力した武将ですから」とのこと。

すると小和田先生が
「今後ぜひ、石田三成が主人公の大河ドラマをつくてもらいたい」と熱望。
会場からは土地柄、拍手がわき上がっていました。

そして村上さんは思い出したように
「宇喜多秀家も演じてみたいですね。
というのは…僕、高校の修学旅行で八丈島を訪れまして…
宇喜多秀家は最後、八丈島に流刑となるんですね」
「高校の修学旅行で八丈島ですか?」
と小栗さんは驚きながらも興味津々なご様子でした。

さて、今回は岐阜の関ヶ原にいらした村上さんですが…
実は前日に岐阜の岩村城を訪れていたそう。
はい、ピンと来た方は歴史秘話ヒストリアご覧になった方ですよね。
そうなんです。村上さん、以前2017年5月19日に放送された
「戦場の花嫁 愛に生きた女城主」で
岩村城の女城主・おつやに戦場でプロポーズをするという
敵将・秋山虎繁役で登場されていたんですよね。

https://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/313.html

村上さんのお話では…
「岩村城は、霧がよく出ることから、
霧ヶ城とも言われるそうなんですが…
僕がお邪魔した日は快晴で…(会場、大爆笑)
で、戦国武士の姿の方が『殿ーっ!!!』と駆け寄ってきてくれたんですが…
手に持っていた旗は『半分、青い』と書いてありました(会場、再び大爆笑)」とのこと。

そうでした。岩村城のある恵那市岩村町は、
朝ドラ「半分、青い」のロケ地でもありましたね。

そして歴史と向き合うことについて村上さんからはこんなお話も
「自分は理系だったので(注:村上さんは、栃木の小山工業高等専門学校卒)
歴史にあまり詳しくなくて(大河ドラマ・軍師官兵衛で)大谷吉継を演じる際に、
関連書などを読み、勉強しました。
そのことが、西軍への思いが強くなるきっかけになったかもしれません」とのこと。

小和田先生は「学生時代から戦国時代史や城が好きで、
関ヶ原には何度か足を運んでいました。笹尾山は昔は木が生い茂り、
登るのも大変だったんです。
それが2000年に関ヶ原400年ということで整備の話が出た際、
『史跡のエリアに手を加えるのは』と難色を示されたんですが私は
『昔は木は生えてなかった!』と反論してですね(会場、大爆笑)
整備されて…今のように一般の方も登ることができるようになったんですよ」とのこと。

そして、先生はここ最近の大河ドラマの影響にも触れて
「石田三成の見方が変化してきたのは大河ドラマのおかげですね。
黒田長政も西軍に働きかけたのがドラマで紹介されるようになり、
長政の評伝も変わりましたね」とにこやかに語られていました。

さてこの日、小和田先生は、柄に「愛」の文字が入った
ネクタイを身につけていらっしゃいました。
はい、村上さんが登場したからには…
あの方に触れない訳にはいかないでしょう。そう、直江兼続です。

村上さんが直江兼続を知ったのは、
「花の慶次 -雲のかなたに-」
(注:隆慶一郎が執筆した歴史小説「一夢庵風流記」を原作としている漫画)
だそうで…「憐れんだりはするが、過ちは許さない」という印象が強いとのこと。
「常山紀談」や「北越軍記」に残っている兼続の家臣(三宝寺庄蔵)が
下人を無礼討ちにしたところ、下人の遺族たちが兼続に訴えたため、
兼続は憐れみ、遺族に白銀20枚を支払うように命じるも、
遺族たちは「下人を返せ」と譲らないので、
「地獄に行って迎えに行け」と言って遺族3人の首をはね、
「この者どもを使いに出すから死人を返せ」と
閻魔大王に嘆願書を書いたという話を例にされていました。

「あ、『真田丸』では(脚本を書いた)三谷(幸喜)さんが
『切り捨てますか?』って台本に書いてあったので、そう読んだだけで…」
と笑いながら話す村上さんに会場からは笑いが…

するとここで史実的な補足として小和田先生から面白いエピソードが…
「直江兼続は学者肌ですよね。足利学校の出身者を集めていますし…
書物を集め、文庫も作っています。それに加えて上杉謙信より
「石高を減らされても、部下を切らない」という義の心も教えられている。
書物の話でいえば、関ヶ原の戦いの後は、直江兼続に徳川家康が
お坊さんを介して本の貸し借りをしているんですよ。
家康も勉強したいことがあって、あの本が読みたい。
あ、そういえば直江さんが本たくさん持ってたな…
って感じでお坊さんにお願いして本を借りようとしたみたいですよ」
とのこと。ほほぅ。直江状読んでムキィーってなってた家康さんが…
と思うと面白いですね。

さて小栗さんからは
「真田丸で印象に残っているシーンは?」との問いに村上さんは
「僕、あの頃とまた印象に残っているシーンが変わってきているんですけど…」
と前置きをしつつ
「上洛し、上杉景勝とともに豊臣家を訪ね、石田三成と同席するんですが…
一旦、上杉景勝が真田信繁を連れて席を立つんです。
その際に石田三成が『よろしいのか?』と言うと直江兼続が
『お屋形様は、ああいう方なのだ」とこたえるシーンがあるんです。
2人がこの一言で…何か切れ者同士で通じ合っているような気もして
印象的なシーンですかね。
あとは後半の大阪での戦のシーンで義の心を見せる真田の戦いを
景勝とともに見つめるシーンは長いものに巻かれる自身に
思いを馳せるところが印象に残っています」とのこと。
そして会場が爆笑に包まれたのが景勝が三成を止めるシーン
「『お屋形様は本気になられた』というのですが
『え?これまで本気じゃなかったのか?』って思ったりもした」とのこと。

当時の役作りについて村上さんは
「真田丸では、自身が登場しない部分でも、
直江兼続のヒントがあったりしましたね。
例えば『あやつは用心深い男だから、あのおかげで上杉家はここまで来た』
というセリフがあるのですが…そこにも直江兼続の人柄が表れていますよね」
とも語られていました。

そして直江兼続といえば…はい、「直江状」です。
ここで小和田先生の解説が…「直江状は景勝に代わり、
兼続が家康に公開質問状として出したものなんですね」とのこと。
そしてここで…なんと!直江状の一部を村上さんが生朗読してくださることに!

まさか時を経て、生朗読を聞けるなんて…
当時の自分、想像もつきませんでしたから!
いやもぅ…真田丸が放送中の頃から何度も言われていますけどね…
イケボでございましたよ。もぅ生で拝聴できて感動でした。(嬉!)

で、生朗読後に小栗さんから
「当時、直江状を読む際にどういう風にしようかというプランはあったのか?」
という質問がありまして…それに対して村上さんは
「直江状って書状としての写しはある訳で…
あれ、全部読んだことあるんですけど…
全部読むと13分ぐらいかかるんですよ(会場から笑いが…)
それに実際、直江状は家康の前で読んでいる訳じゃないですからね
(会場、大爆笑)だから『どうしよう?』というのはあったんですけど
そのまま読むのもアレなので…
まぁ、結果的にああいう形で少し煽るって形になったんですけど(笑)」とのこと。
なるほど…というエピソードでした。
そうこうしているうちに…早いものでお別れのお時間に(涙)
最後に村上さんが「時代劇の役者として、
次世代に歴史をつないでいきたいです。
関ヶ原にゆかりのある武将を演じていきたいです」
と語られて、大河ドラマの時代考証や
歴史秘話ヒストリアの解説を多く担当されている小和田先生に向かって
「先生、お願いします!」ってお願いされていた村上さん、とってもお茶目でした。

IMG_7485.jpg

時間を忘れるほど、トークに聞き入ってしまい…
気がつけば夕方でした。とても楽しいひとときでした。
この後…「終わっちゃったねぇ」と、
とぼとぼ相方と帰ろうとしたら…
外では自然発生的に村上さんとの写真撮影会が始まっていました。

「あわわわ…」なんという神対応な村上さん。
この日、とっても寒かったんですよ。でも…
「私たちも一緒に撮ってもらいました。すいません」

この後、自然と屋内へと移動して写真撮影会続行…
前日には岩村城にもお出かけくださった村上さん、
関ヶ原までお越しいただき、本当にありがとうございました。
貴重なお話、たくさん聞くことができてとても嬉しかったです。

IMG_7491.jpg

帰りは関ヶ原駅前にある観光案内所に寄り道して
小栗さんがお話されていた電動アシスト自転車と武将の家紋入りのコインロッカーを
確認ついでに(笑)おせんべいなどお買い上げして帰宅しました。
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「関ヶ原2019春一番フォーラム」歴史講演会「石田三成からみた関ヶ原合戦」 [芸術etcのはなし]

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お久しぶりです。ユキヲです。
先日、3/24(日)に関ヶ原ふれあいセンターで開催された
「関ヶ原2019春一番フォーラム」で静岡大学名誉教授で
歴史秘話ヒストリアなどでも解説としても活躍されている小和田哲男先生、
そして大河ドラマ「真田丸」での直江兼続役で注目された
俳優・村上新悟さんをお招きしてのトークショーが
開催されるとのことで出かけてみました。

静岡大学名誉教授である小和田哲男先生は、
大河ドラマ「軍師官兵衛」など
様々なドラマの時代考証もされている戦国時代史がご専門。
今回は、石田三成の視点から関ヶ原合戦を読み解くと題して、
歴史講演会「石田三成からみた関ヶ原合戦」という1時間半のトークからスタート。

「歴史は勝者から見ることが多いが、今回は敗者の石田三成からの目線で」
と今回のテーマに沿って語られる小和田先生。先生は学生時代の頃から、
ここ関ヶ原に足を運んでは戦国時代に思いを馳せながら歩いていたそう。
「だから、若い頃はもっぱら徳川家康の目線で歩いていたのかもしれませんね」
と微笑む先生。
さて、まずは関ヶ原の発端となる豊臣家のお話から。
「豊臣秀吉が亡くなった時、秀頼10代後半であれば、
あのまま豊臣家の天下であっただろうが、
6歳が故に関ヶ原合戦の伏線となってしまった」
そこでよく言われる「秀頼は秀吉の実子ではないんじゃないか説」
「猜疑心の強い秀吉が、もし秀頼が実子ではないとしたら、
あれほど秀頼を可愛がっていたであろうか?というのが
その仮説に対する疑問です。だから私は秀頼は秀吉の実子
ということで良いのではないかと思っています。
(ちなみにこの実子問題。九州大学で戦国時代史をご専門とする
教授同士でも意見が割れてしまうほどの深い案件なんだそうです)
秀吉が実子でないという説のひとつに、秀吉は背が低く、
秀頼は背が高かったということ。
今回は一般市民向けのトークショーということで、
先生も柔らかい切り口で秀吉のお話を展開されていきます。

「実は10年ほど前になるのですが…静岡の小学生が、
秀吉が着用していたものと言い伝えられている陣羽織の型紙をおこし、
紙製の陣羽織を作成。それを150cmから170cmの
身長が違う男性複数人に羽織ってもらい、
どの身長の人が陣羽織が似合うかを調べたんだそうです。
すると結果154cmの男性が似合う陣羽織だったことがわかったんです。
これどういうことかと言いますと…
つまり、秀吉は背が低かったということなんです。
これ、学芸員2人が研究により算出した数値と近いんですよ!
となると…秀頼が背が高いのはどう説明するかというとですね…
まぁ、母親・淀殿(茶々)が背の高い人だったので、
妥当な身長ではないかと思うんですよね」

という先生。
ここからは秀吉の役職についての話も。
時代をさかのぼり…全国の藤をまとめたのは源頼朝。
以来、平氏と源氏が交代して政権を握ります。
で、秀吉は征夷大将軍にはなれなかったが、
関白の席が空いていたことから、その席におさまる訳ですね。
そして本来、関白から太閤となれば
表より身を引くのが常なのですが…秀吉は例外となります。
さて、足利義満は10歳で将軍となり、
細川頼之が義満を補佐した前例があります。
石田三成はこの前例を元にして豊臣秀頼と
五奉行との関係をそれにならいたいと考えた訳です。
しかし徳川家康は「天下は力ある者のまわりもち」と異を唱えます。
つまり「今なお世は乱れている。
ならば力あるものに天下を任せるのが良いのではないか?」
ということなのです。
家康は、清洲会議で目の前で秀吉が三法師を抱いて
天下を取るところを見ているというのもこれにつながるかと思います。
さらに、石田三成は、秀吉に恩義を感じている人たちで
家康を討ちたいと考え、徳川家康は、6歳の秀頼が
10歳ともなれば力だけではねじ伏せられなくなると考えた訳です。
そこで関ヶ原の戦いで決着をつけるという流れになるんですね。
そして、今回の解説の後のゲストがゲストということもあり、話題は直江状に。
その前に直江兼続についての解説が先生より入ります。
「通常、家老というのは主君の指示なしでは
行動できないんですよね。ただ、直江兼続なんですが…
他の家老とは違うところがあるんですよ。
それはね。執政というもので、主君と共同で業務を行う、
現在のいわゆる共同経営者のような立場だったということです」
そして本題の直江状については…
「江戸時代などを経て、過激な言葉遣いにはなっていて、
よもやすると偽書であるとも言われているが、
やはり直江状自体は存在していたと考えています。
それは家康のおごった行動について
理路整然と書き綴ってただけであるが、
家康はそれを挑発と受けて、
結果、会津攻めへとつながったのではないかと」とのこと。
そして最後に先生の面白い見解で
今回のテーマが締めくくられることに…
「尾張を防衛ラインと考えていたのなら、なぜ清洲城を押さえておかなかったのか?と思いますね。川を戦略に使えば、自然の防御壁となる訳で…それがあれば家康は封じ込められたかもしれません。あとは松尾山に置くつもりでいた毛利輝元が出陣していたら西軍の風向きは変わっていたかもしれませんね。とはいえ、敗軍の証、兵は語らずとも言いますね」とにこやかに語る小和田哲男先生。あっという間の1時間30分のトークでした。


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「からくり人形の実演」 [芸術etcのはなし]

1月2日の名古屋タカシマヤにて…
初売り、そっちのけで…私はからくり人形の実演観てました(笑)

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「岐阜市民会館:平成二十三年度 秋 西コース 松竹大歌舞伎」 [芸術etcのはなし]

9月23日(金・祝)
今年の三連休は前半と後半があって…
私自身、どう過ごそうかと思っていたのですが
家にいたらいたで、普段できないことができる訳で…
とはいえ、せっかくなので、
前半には、相方と共に飛騨高山へ出かけました。
(これはtwitterの方で色々と画像をアップしてましたが
 また時間があればブログにきちんとまとめたいです。
 が、これもいつになることやら…苦笑)

で、後半はといいますと…

岐阜市の広報で松竹大歌舞伎の案内を見つけたのですが
その配役が片岡仁左衛門さんをはじめ、
孝太郎さん、愛之助さんという私としては何とも魅力的で…

(注)
※仁左衛門さん観たさと、歌舞伎座のさよなら公演ということで
  以前に東京まで出かけたこともありました。はい。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-09-04-3

さらに上演日は、祝日だし、市民会館だし…
行けなくはないよねと思いつつも
なにぶん、9月、10月は美術展などのイベントも多く
予定がブッキングする可能性もあり、さらに間の悪いことに
この時期は私自身の本業が繁忙期ということもあり
体調次第でギリギリまで待ってみて、
行けそうなら行こうと思って、結局、
ようやく「行こう!」とふみきったのは、1週間前でした。

201109_大歌舞伎.jpg

松竹大歌舞伎の全国巡業。
毎年、全国公立文化施設協会の主催によって行われるのが
こちらの全国巡業の公演。
その歴史は古く、44年もの間、こうして巡業が実施されています。

通常であれば東コース、中央コース、西コースという形で
全国津々浦々を巡業するのですが…
折しもの東日本大震災で東コース、中央コースの開催が中止となりました。
しかし、この岐阜での公演を含む、西コースの公演は開催されるはこびとなり
私もこうして足を運ぶことができたという訳です。

とはいえ、今回のこうした震災の影響で
開催までの道のりは一筋縄ではいかない中で
こうして公演を開催してくださった松竹の関係者の方々には
感謝、感謝でございます。

さて、この松竹大歌舞伎の全国巡業。
たしか、昨年は松本幸四郎さんの「勧進帳」だったと記憶しています。
これも観たかったんですけどね…
昨年の岐阜での巡業はたしか夏だったはずで…
その頃はどうしても落とせない筆記試験でいっぱいいっぱいで…

「残念無念」

幸四郎さんの「勧進帳」…いつか観たい演目でした。
ま、そんな経緯もあり…
そして今まで、御園座、歌舞伎座とある意味歌舞伎に適した
ハコでの鑑賞が多かったので
この機会に市民会館などのホール系での巡業を一度
鑑賞したいと思いながら…迎えた23日(金・祝)

岐阜市民会館です。

随分前ですが、私が鎌倉で鑑賞した岐阜出身の建築家、坂倉準三氏
神奈川県立近代美術館 鎌倉の設計者でもあるのですが…

※以前、そちらでの展覧会に出かけた話もしています。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-09-11

「ここ、岐阜市民会館も設計されているんですよね」

1968年には第9回BCS賞(建築業協会賞)を
受賞しているこちらの建物。
こんなレリーフもあるんですよ。

建築賞.jpg

と、以前に学んだことも復習しつつ…
ホールで大歌舞伎を鑑賞してまいりました。

今回の岐阜市民会館での大歌舞伎。
A席は1階の最前列から20列まで
B席は1階の21列から最後列である23列、そして2階のたしか数列まで
C席は2階の後方となっておりました。
さすが市民会館での公演ということで
席のお値段もお値打ちで、A席でも6,000円
B席は5,000円そしてC席は3,000円。

「名古屋の御園座の1等席のほぼ半額でA席で鑑賞できる訳ですね」

ありがたいことです。

さて、今回の演目は、最初に片岡愛之助さんが、
血気盛んで艶やかな曽我五郎を演じる「雨の五郎」

そして続くは、片岡仁左衛門さんが演じる
心がゆがんでいるという意味の「いがみ」という通称を持つ
小悪党の「権太」を軸に
平維盛の家族と、権太の実家でもある鮓屋の家族の物語が
き来しつつ物語が繰り広げられる

「義経千本桜」の三段目の二幕
下市村茶店の場
釣瓶鮓屋の場
の演目でありました。

曽我五郎といえば…曽我物語で有名な曽我兄弟のうちの弟の方ですね。
弟ということもあるのか、元来の性格なのか…
基本的に歌舞伎ではやんちゃな姿で登場することが多いこともあり
結果的に派手な衣装で登場するので人気の主人公ですね。
「外郎売」の方がおなじみなのでしょうか?

あと義経千本桜は、一度拝見したいと思っていたので
今回、叶ってうれしかったですね。
普段であれば三段目も釣瓶鮓屋の場だけの場合が多いそうですが
今回はその前置きともなる、下市村茶店の場から始まるので
その後のつづく、釣瓶鮓屋の場のお話がいっそう深みを増し
心に迫ってくるという演目の流れです。

そんな訳で今回は地元で予想以上に歌舞伎を堪能することができました。

今日も少々長文ですが…よろしければ続きをどうぞ


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「岐阜の舞妓・喜久雛さん、幇間・喜久次さん」 [芸術etcのはなし]

6月5日(日)
JR岐阜駅 高架下 アクティブG2階 ふれあい広場にて
「東日本大震災復興支援チャリティーイベント」が開催され
岐阜の柳ヶ瀬内の雑貨店さんが臨時出店されたり
ライブステージでは地元のアーティストの方々が
演奏や歌を披露するとの情報を折り込みチラシで知り
出かけることにしました。
というのも…

岐阜の舞妓さんがご出演されるので…一度お目にかかりたいと思って…

「岐阜に舞妓さん?」

とお思いになった方もいらっしゃるかと思います。

喜久雛表紙.jpg

実は、岐阜の舞妓さんである「喜久雛」さん。
18年ぶりに誕生した舞妓さんで
普段は短大生として、そして学生以外の時間は
お座敷にあがったり、日々お稽古に通ったりされているそうです。

地元のフリーペーパーa un(あうん)さんに
詳しく取材を受けられた際の記事がありましたのでリンクしておきます。
http://aun-web.com/feature/6240.html/4

この18年ぶりの岐阜の舞妓さん誕生を支えたのが
岐阜でお座敷文化を継承し、
日本で数少ない「幇間」でもいらっしゃる喜久次さん。
※幇間:花柳界等のお座敷で、酒の席を盛り上げることを生業とする男性。

このお2人がライブステージで踊りとお話をされるとのことでしたので
楽しみにしておりました。

お2人は普段のお座敷の他に、お座敷あそび入門講座など
一般の方々にお座敷の楽しさを広めるべく様々な企画をされていて
実は私もフリーペーパーや
知人の方に教えていただいた喜久次さんのブログ
http://ameblo.jp/kikuzy/
そちらで度々内容は拝見していたのですが、
なにぶん平日はフルタイム勤務で残業あり
となるとなかなか都合がつかず…残念な思いをしていたのでした。
そんな中での今回のこのイベント。
日曜日のお昼間となれば、これは行かなくては…
という訳で無事にお2人のご出演時間の前に到着。

喜久雛.jpg

この日は舞妓さんの姿の特徴をひとつひとつ、
喜久次さんが、時にユーモアを交えながら説明してくださり
会場は和やかな雰囲気に包まれていました。

喜久雛さんは、まだ舞妓さん1年生なので、
口の紅は下にのみひかれるとのこと。
だらりの丸帯には紋が入っているのですが
これは現代で言うところの企業のロゴにあたるもので
舞妓が所属するお店
(今でいうプロダクションのようなものですね)の紋を
帯に入れているのだそうです。
なんでもその昔は10歳にも満たない子どもが舞妓として
街を歩いていたそうで、迷子にならないための
防止策ともなっていたそう。

「なるほどねぇ…」

髪結いの姿も1年目は「割れしのぶ」という型だそうで、
それから年数を重ねていくと「お福」という型になるそう。

そんな中、気になったのはお着物の肩上げと袖上げ。
以前に少し着付けも習っていたので…
ええ、やはり気になるのは着物。

「これ、知人のお子さんの七五三の時のスタイルに似ているなぁ…」
と思っていたら
やはり、意味があるそうで
これは舞妓さんが子どもであったことの名残で
こうして肩上げと袖上げをしているのだそう。

そして衿。
経験を積まれた舞妓さんの衿は白い衿で
舞妓さんになりたての方の衿は赤い部分が多いのだそう。
遠くから観ていた私にも、その素敵な紅の色は目に止まりましたが
実はこの紅の色。なんと全て刺しゅうで表したもの。

さらに正面から見ると帯の中でひときわ目立つ大振りの帯留め。
(舞妓さんでは、帯留めと帯締めのことを「ぽっちり」と呼ぶそう)
これはお店から代々伝わる品だそうで
真珠などの天然石をあしらった素晴らしい帯留め。

簪(かんざし)は毎月、
季節の花をあしらったものをさされるそうです。
季節を感じる立ち姿…良いですね。

それにしても本当に身につける物
ひとつ、ひとつが伝統工芸品のようで…
舞妓さんの姿にはため息が出ました。

そんな舞妓さんの喜久雛さんが、
瑞々しくも愛らしい舞姿を披露してくださり
喜久次さんも、これからシーズンとなる鵜飼の屋形船など
岐阜の夏の座敷舞として披露される
「かざをりえぼし」を舞ってくださいました。

かざをりえぼしとは…
明治前期の陸軍軍人で、吉田松陰門下生であった
山田顕義(やまだ あきよし)が
岐阜の長良川鵜飼を題材に明治天皇に
長良川の鮎を献上した際の感激の思いを詞にしたもの。

駅の高架下とは思えないほど、優雅な時間が流れておりました。

そして最後は喜久次さんの軽やかな声に導かれ
会場にいらっしゃった一部の方々による「お座敷遊び」の体験も…

イベント1.jpg

イベント2.jpg


この時には、お銚子の下に敷く「袴(はかま)」を裏返しに置き
交互に手を置く定番のお座敷遊び「金毘羅船々(こんぴらふねふね)」を
会場の一部の方が体験。

イベント3.jpg

中にはこんな愛らしいお客さま(?)も…

本当に楽しいひとときでした。

喜久雛1.jpg

最後には喜久次さんより上の
2つ折の上品なパンフレットを手渡しでいただきました。

中には喜久次さん、喜久雛さんをはじめ、
岐阜の船遊びなどが詳しく紹介されており
初心者の方々にも分かりやすいパンフレットとなっておりました。

少しの間ですが、岐阜の伝統のお座敷の姿が垣間見える
素敵なひとときでした。
そして、また機会があればぜひお目にかかりたいお2人でした。


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「名古屋市芸術創造センター:Live Potsunen(ポツネン)2011」 [芸術etcのはなし]

さて、タカノフルーツパーラーばかりが際立っておりますが…
本命はこちら…

小林賢太郎さんのソロパフォーマンス
Live Potsunen(ポツネン)2011
http://potsunen.net/menu.html

こちらをお友達の光流ちゃんと観てきたのでした。

小林賢太郎って誰?って方に補足説明しておくと…

「ラーメンズの眼鏡で天然パーマじゃない方の人」

あと、ピタゴラスイッチ大好きな人用に説明しておくと…

「『なにしてるの?おじさん』で白線入りの青いジャージ着て
 パントマイムしているおじさん」

お分かりですか?

蛇足ですが、私のブログを初期の頃から読んでくださる人は
「ユキヲの夢の中で、なぜか一眼レフ的なカメラ持って
 美術の先生的な立ち位置で出て来た小林賢太郎さん」
ですって…もう本人すら忘れかけてたんだから…言わなくていいよ(爆)

で、ついこないだまで…BSハイビジョンだった頃…
小林賢太郎さんがテレビに出るって言うので観たくて仕方なかったのに
まだその頃はハイビジョンではなく、だからって妹に頼むのも
恥ずかしかったのであきらめたが…

そんなのすっ飛ばして、生で小林賢太郎さんであります。

で、肝心の「ポツネン」とは…
小林賢太郎さんによるひとり芝居の短編集。
演出にはパントマイム、マジック、イラスト、パズルなどなど…
様々な表現方法が散りばめられているという
それでいてスタイリッシュで笑いあり、ミステリーありの
不思議なソロパフォーマンスであります。

で、これがメインビジュアル…

SPOT1.jpg

このアングル…反則だ…格好良すぎる。
(モノクロ、スーツ、眼鏡…私の大好き3点セットではないか…って誰も聞いてない)

さて、ミーハーの戯言はそれぐらいにして…

初、小林賢太郎さんだった訳ですが…

「へぇ…こういうのだったんだ」と心地よい驚き。

なんか…どれも私のストライクゾーンだったのね。

けん玉であれだけの場面展開を導き出せる巧みさというか…
あれで一気に彼の世界に弾き込まれたというか…
遅れて会場に入ってきたお客さんに
「足元に気をつけてくださいね」と優しい声をかけながら
すでに終わってしまった場面が凄く盛り上がったと
心ですねながらも笑い飛ばしてみたり

「アナグラムのあなぐら」なんて言葉の入れ替えで全く違った意味になり
それでも可笑しいのに、とどめの一撃で賢太郎さんの手描きのイラストで
想像のモヤモヤを具現化的な感じで見せてしまうあの潔さと的確さ。
そして個人的に賢太郎さんの鮮やかなカードの手さばきに…
思わずにんまり(怖いよ…)

怪獣を観るお医者様の話で、体温計を計測した後のある仕草で
私は確実に昭和生まれだということを自覚させられ…

うるうびとには少し背筋がゾクっとしたり…

線上の手男では、その優しい語りとめくるめく場面展開が
催眠状態へと導かれ…一瞬記憶が飛んだり…

そして国鳥や国花と並んで日本には国菌なんてものがいるというのを
知ることができたり…そんな深いお話もあったりする
一坪の国の王様のお話などなど…
短編だけあって、様々なお話がテンポよく展開します。
初めての方でもこれは飽きないのではないかと。

とはいえ、私の中での一番は…
やはり一坪の国の王様の最後のシルエットですね。
まさに福田繁雄先生の「ランチはヘルメットをかぶって」が
大好きな私にはたまらないオチで…
それが最後の最後の演出効果だっただけに…心鷲掴みにされた。

なんだろうな…この完成度、そして潔さとスマートさ…
で、「ほわん」とした気持ちになりました。

まあ再演の部分もあるので、
以前にご覧になった方は辛口なことを
お書きになっている方もいらっしゃいますが…
私は初めてだったので…
とても楽しいひとときでございました。
ええ、大満足です。

まあ、見方が違うのかもしれないですが…
このポツネンっていうのは
なんだかグラフィックデザインぽい感じがするなぁと。
最初「?」として、よくよく観ていくと「!」に変わるところなんて…
そういうところ似ているなと。
ええ、あくまで私の個人的な意見です。
だから私、とても上手い具合にスポっとはまっちゃったんでしょうね。

あとは…うーむ、あの線上の手男なんて特にそうですけど…
ビジュアルが凄く好きです。
ヨーロッパの活版印刷全盛期の頃のような…そんなビジュアル。

で、買ってしまった…パンフレットと共にこれを…

SPOT2.jpg

ポストカードセットです。
この文字の印刷…

「活版印刷ですね?」

文字がエンボス的になってますもん。
印刷に圧がかかってますもん。

「出た、活版印刷好き」

で、中身はこちら…

SPOT3.jpg

山高帽子姿なのと…その姿のシルエットが効果的に使われているせいか
マグリットの作品にも似たミステリアスな感じ。
ええ、マグリットも大好物ですよ。

ポツネンさん…また会えるかな…ぜひ機会があれば観てみたいです。
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「名鉄ホール:キサラギ」 [芸術etcのはなし]

まあ…今さら話が続きます(爆)
ようやく落ち着いて書けるようになってきたので…

http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09
※ここで話題にあげたお出かけ話を、ただいま集中的にアップしています。
 あと残るは佐藤雅彦氏がディレクションした8月に出かけた企画展ね…
 頑張るわ。備忘録として…(笑)

そういえば…昨年、自分の誕生日に観に出かけたのは…
「フロスト/ニクソン」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-12-10-3

でしたね。
中山祐一朗さんを観に行ったのでした…

10月5日(火)
資格試験の二次試験の数日前だったのに…

「有給休暇取って、出かけましたけど…何か?」

もう何もいえない(笑)
どうしようか悩んだのですけどね…結局なんだかんだ言って出かけたのは…

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「キサラギ」
※当日販売されていたパンフレットの中面を撮影しました。

「名古屋で公演なんですもの」

それも再演だし…

実は昨年、お友達の光流ちゃんが初演の「キサラギ」を観ていて話を耳にして…
「いいなぁ」と、ちょっと興味がわきまして…
というのもちょうどその頃、タイミング良く
我が相方が映画版の「キサラギ」のDVDを手に入れまして…
「これ舞台で観たらまた面白いだろうなぁ」と。

DVDであえて映画版を観ることについて言えば…

「やはり、あらすじ分かっていた方が役者さんの演技を観るのに集中できると思って」

ま、そういう訳です。

もう地方公演などもすっかり終わってしまったので
あらすじも、書いてしまって大丈夫…ですよね?

話の流れはこんな具合です----------------------------------------------------

知る人ぞ知る、D級アイドル如月ミキは自宅のマンションで焼死。
マネージャーの留守番電話に遺言らしきメッセージが残っていたことで
警察は焼身自殺と断定。
そんな如月ミキの死から1年後…
とある一室に彼女をこよなく愛し、そして彼女の死を心から悼む
男達5人が集まるところから話は始まります。
如月ミキのファンサイト「ミキちゃんを応援する掲示板」を通じて
交流していた彼ら達にはそれぞれ面識はもちろんなく、
この日が顔を合わせるのが初めてだった訳です。

1人目に登場するのは…今回、彼らが集まることとなった
「如月ミキの追悼会」をセッティングした
ハンドルネーム「家元」(SOPHIA:松岡充)
如月ミキが各媒体に登場したものを集約した
「如月ミキパーフェクトコレクション」は
他のファンからの注目度も高く、一目置かれる存在。
そんな彼は如月ミキに200通ものファンレターを送り、
直筆の返事もらったということを何よりの心の支えとしています。
そんな彼…実は警視総監の息子であり、警察官という立場。
自分のその立場を活かし、密かに如月ミキの自殺の件についても調査済です。

そして2人目は福島からはるばる駆けつけた
素直な心を持つ青年…安男(碓井将大)
その素直さ故に皆の流れに乗り遅れてしまい
それがまた笑いを誘ってしまう何とも憎めないキャラクターの持ち主。
実は如月ミキの幼なじみ。

3人目に登場するのは、ハンドルネーム「スネーク」(浅利陽介)。
元々、バンドをやっていたことからか、熱い性格だけど調子もいい男。
そんな彼が実は如月ミキが亡くなる直前、部屋に入っていたという事実が後に発覚。
とはいえ、その関係は恋人という訳ではなく
彼が雑貨店につとめる店員で、そこへお気に入りのキャラクターのグッズを
手に入れるために足繁く通っていたのが如月ミキ。
そんな訳で、亡くなる直前に彼が彼女の部屋に訪れたのは
取り寄せていたキャラクターグッズを届けるためだったのでした。

 4人目に颯爽と登場するダンディーな男性は
ハンドルネーム「オダ・ユージ」(THE CONVOY:今村ねずみ)
たまたまテレビを観て目に入ったのが「織田裕二」だったので
ハンドルネームにしたところ…
おかげで初対面の他の人達に、あれこれといじられることに(笑)
口数の少ない彼ですが、その数少ない発言に
如月ミキとの強固なつながりすら感じます…
そう…実は彼こそが如月ミキのマネージャー。
自殺が納得できない彼は、今回の追悼会で真犯人を見つけようと
この会にやってきたのでした。

そして最後、5人目はハンドルネーム「イチゴ娘」(中山祐一朗)
イチゴ娘というハンドルネームですが
実際はこの5人の中で、一番年齢を重ねており…
なんと無職で孤独な中年男性。
しかし彼こそが…あの如月ミキの生き別れた父親。
それ故に、彼女を心配するあまり、彼女の自宅マンションに不法侵入。
(とはいえ、不法侵入したとはいえ、行ったことといえば
 親心からか…脱ぎ散らかした洋服をたたんだり、布団を整えるなどの
 事件とは全く関係ない行動)
そんな事情を全く知らない他の人達には
その身なりもあいまってか、一番に疑われることに…

一つの会を通して出会った彼ら達は
当初はそれぞれの素性を隠しているが故に
その言葉や推測が1つ、1つの歯車となって…
物語は大きく展開していきます。

--------------------------------------------------------------------------------------

で、感想。

最初に…「DVDで予習しておいて良かったわ…」

もうそれぞれの役者さんの演技をじっくり観ることができて良かったですわ。

松岡くんはドラマなどでよく見かけているので
なんとなく想像できたし…彼のキャラなら上手く家元の役を
消化してくれるだろうなとは思ったけど…やはりその通りでしたね。
というか、普段…ロックバンドのメンバーとしてファンの気持ちや距離感を
大切にしている彼だからこそ、あそこまで家元の役を熟成できたかなとも思います。

碓井将大くんは今回、初めてちゃんとした演技を見せてもらいましたが
最初、どうしても安男は塚地さんのイメージが抜けきれず
「碓井くん、華奢だし…どういう演技するのかな?」と思っていましたが
逆に若さあふれる、純朴な青年を好演し、
すーっと、舞台の安男をホール内に溶け込ませていきましたね。
今度はドラマなどで彼の演技、注目していきたいです。

浅利陽介くんは、私の中では
「ALWAYS続・三丁目の夕日」のような素直で優しい役のイメージが
強かったので…観る前まで「浅利くんがスネーク?」と心配でしたが…
「いいテンポでまとめていたなぁ」という感じ。
今までにない、お調子者でかつ、熱い気持ちをみなぎらせる部分なども
ちらつかせて…普段、素でいると穏やかな表情故にそのギャップが面白かったですね。

そして今村ねずみさん。
もうトレンチコートがあれほど似合う男性がいたかしら?(笑)
ズキュン!でしたよ。

そうそう…思えば、昔…実家暮らしだった頃に、深夜に東海テレビで放送されていた
「THE CONVOY SHOW」を4つ下の妹と欠かさずに観て居たのですよ(笑)

「あれでTHE CONVOYを知ったのですよね」

まあこれといったセットらしいセットもないスタジオのフロアで
惜しげもなく、「これでもか!」とパワフルなダンスを披露する彼らに…

「そりゃ20代間近の私達は釘付けでね…」

そうかと思えば…名古屋のナディアパークの片隅に
宇宙人みたいな扮装で登場してコミカルな動きをして
ロケしている彼らに大爆笑もしたし…懐かしいなぁ…

「そんなテレビのモニタ越しに観ていた今村ねずみさんがですね…
 今、私…ここで生で観ているという事実」

冒頭部分…ちょうど私達が座っていた通路側後方から颯爽と登場したのは

「何を隠そう今村ねずみさんでした」

もぅ…

「頭のぼせちゃうかと思ったわ(莫迦)」

なんという幸せな時の流れ。
思わずそんな昔のことも思い出しながら
素敵な身のこなし、そして舞台で磨き上げられた演技を
間近で観ることができているこの状況に心躍っておりました。

ま、そんなこと書いてますけどね…
正直…私の本命は…中山祐一朗さんでした。
で、どうだったかというと…

「まあ、如月ミキのお父さん役ですから…」

というか…パニックになる彼、涙目に娘を語る彼…

「やっぱりクセのある役が似合うというか…演技が光るなぁ…」

そこに尽きるな。
3度目の中山祐一朗もかなり見ごたえがありました。
※ちなみに蛇足ですが…
1度目は「フロスト/ニクソン」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-12-10-3
2度目は「アンチクロックワンダーランド」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-04-10


それぞれの役者の個性が光る、素敵な舞台でした。

ここからはちょっと個人的なお話…
本当、個人的見解なので、人によっては気分を悪くするかもしれません…

でも、備忘録代わりに書いておきます。

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「あいちトリエンナーレ+α:Open Reel Ensemble(オープン リール アンサンブル)」 [芸術etcのはなし]

さて、TOCHKAさんのトリエンナーレスクールのことを書ききったので…
続いてはライブのお話を。

ライブというか…まあ、あいちトリエンナーレ的にくくれば
アートなので「パフォーミングアーツ」ですね。
でも、私個人としてはライブだな…それもとても刺激的な。
で、誰のパフォーミングアーツを観たかといいますと…

Open Reel Ensemble(オープン リール アンサンブル)
http://aichitriennale.jp/artists/performing-arts/open-reel-ensemble.html

Open Reel Ensembleとは、2009 年より和田永さんを中心として、
佐藤公俊さん、 吉田悠さん、難波卓己さん、吉田匡さんで活動をしているグループで
オープンリール式のテープレコーダーを改造し、
「楽器」として演奏するという手法でライブ活動をされています。

公式HP:蒸気幻楽の青
http://crabfeet.blogspot.com/


しかし…「オープンリール」が楽器として
どうやって音を奏でるか…私も疑問だったのですが…
メンバーの和田さんが分かりやすい動画にまとめたものが
YouTubeにアップされていたのでとても良く分かりました。




前日の夜にも行われていたパフォーミングアーツは
10月17日(日)の開演は15時から。

この日、長者町を訪れるのが初めてだった私は
インフォメーションブースに立ち寄り
ボランティアスタッフさんにいろいろとチラシなどをいただき
情報収集…で、前日も行われていたOpen Reel Ensembleのことを伺ったら

「昨日も凄い人でしたよ」

との情報を手に入れたので
開場が30分前だったので、私は余裕を持って、45分前ぐらいに到着。

すると…

「すでに20名以上の方が会場入口に待機」

私も一緒に並んで…14時30分。無事に開場となり…

「最前列に」

間近で演奏を見ることができることに…嬉しいです。

ORE.jpg

人が続々と集まる荷さばき場にて、
暗闇で妖しく光るは、4台のオープンリール。
そして…ライブが始まったら…

「何?このパフォーマンスは!」
今だかつて味わったことのない音の洪水…



※映像の撮影が不可だったので…
今回のライブ映像ではありませんが…
youtubeでライブ映像を見つけたので
雰囲気を感じていただければ嬉しいです。


オープンリールだけではなく、各メンバーが生の声、民族楽器、
エレキギター、電子バイオリン、さらには鍵盤ハーモニカまでが登場して
いろいろな音をその場で奏でて、アナログサンプリングするというスタイル。
その偶発的なアクションから生成される臨場感ある音の洪水に
もう後半は観客も大きな手拍子で演奏を体感。
その手拍子の後押しと、最前面に配置してあったオープンリールのテープが
切れてしまうアクシデントもあってか
リーダーの和田さんも何かが爆発して…

「テープを引き抜き、音を出すという荒技パフォーマンスに」

これには観客達もさらに盛り上がる…

熱気ある45分のライブは盛況の中、終了となりました。

これほどのパワーみなぎるライブを体感して
高揚感に浸る観客の方々をさらに喜ばせたのが…
終了後…メンバー直々に機材の説明を受けられることに。
興味津々な観客の方々から質問攻めにされながらも
笑顔で、そして実際に機材を動かして説明されるメンバーの方々に
観客の皆さん、耳をそばだてて、目は釘付けに。
そんな中で印象的だったことをいくつか…

だいたい1台のオープンリール・レコーダーで録音できる最大の長さは90分ほど。
右から1台目のオープンリール・レコーダーにあらかじめサンプリングした音を入れて
それを軸に、他の3人でほぼ、即興に近い形でスクラッチなどをして演奏を行っているとのこと。

あと観客から向かって右側に横置きに置いてあったのは業務用のオープンリールで
前方に4台並んでいたオープンリールとはテープの太さが倍ありました。
こちらは8つのボタンで制御して、
シンセサイザーのようにして使用しているのだそう。
そして…
「オープンリールは振動に弱いので…
 こうした硬いフロアでないと安定した音がでないんです」

とのこと。

そして、ライブの途中、メンバーの和田さんが一人で
iPhone片手に4台のオープンリール・レコーダーを制御する場面があったのですが
あれはアプリを使って、Wi-Fiで指示を飛ばして制御していると、ご本人より説明が。

さらに中盤、音が出ないアクシデントがあったのは…

「あれは、テープが裏返ってしまって… 録音されていない状態だったので…
 実は昨晩のライブで佐藤くんがその状況になって『佐藤現象』と言っていたのですが…
 まさか自分がやってしまうとは…」

と苦笑いしながら説明されていたのも和田さんでありました。
なんでも、今回の会場ほど暗がりで演奏したことはないそうで…

「言い訳にもなってしまうようですが…これほど暗いところは経験がなくて…」
と、複雑な心境を吐露しながらも苦笑いする和田さん。

とはいえ、ライブの途中で中央のオープンリール・レコーダーの
テープが切れてしまったのですが…
それについては素早くリールを回転させることで
切れ端を巻き込み、高速回転…テープを安定させて
再度、演奏に戻るという臨機応変なその操作…
何とも圧巻でありました。

さて、テープが切れることについては…
名古屋ならではの原因があることがメンバーより説明されました。

元々関東を中心に活動されているOpen Reel Ensembleの皆さん。
という訳で普段は50Hzの電源の周波数でライブを行われています。

関東と関西では電源の周波数が違うので…
名古屋でのライブの場合は60Hzの電源の周波数でライブを行うことに。

実は、オープンリール・テープレコーダーは、使用する電源の周波数により
回転数が違ってくるのです。

「以前に京都と大阪でライブを行った際に
 そのことに気がついてなくて『今日はやけに速く回転するな』と思っていたのですが…
 京都と大阪のライブの音を東京に戻って再生してやっと原因が分かったんです」

関西で録った音を関東で再生したところ、
半音下がり、スローな音が出てくるので…
(和田さんいわく…マフィアのボスの声だそう…笑)
「回転数か違うのか!」と、気がついたんだそうです。

そう。つまり名古屋も電源の周波数は60Hz。
リールの回転数が京都と大阪のライブ同様、速い回転になるのです。
速い回転で普段のスクラッチなどのアクションを重ねることになるので
どうしてもテープが切れやすくなるようです。

観客の皆さんが口々に『ぜひまた名古屋で!』と
おっしゃっていたのを耳にしたメンバーの皆さんが
「この高速回転に負けないように精進して、頑張ります」
と笑顔で応えていらっしゃったのが印象的でした。

アートだったり、音楽だったりという枠組みにとらわれない
独特の世界が広がるライブを体感でき本当に素敵なひとときでした。
またぜひ近いうちに彼らのライブを体感したいです。
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「あいちトリエンナーレ+α:TOCHKA(トーチカ)」 [芸術etcのはなし]

もうとっくに終わってしまった「あいちトリエンナーレ」ですが…

「トリエンナーレスクール」とか「ライブ」なんかにも参加したのでその話を。

まあ要所要所で書いていましたけど…
今年も資格試験の勉強のおかげで10月上旬までは
ほとんど動けなかった訳です。

でまあ単発のトリエンナーレスクール(要するにワークショップ)とか
ライブを「あいちトリエンナーレ」を堪能する前に出かけた訳です。

で、今回はトリエンナーレスクール(早い話、ワークショップ)のお話を…

トリエンナーレスクールは、長者町エリアの拠点とも言える
期間限定カフェ「ATカフェ」で開催されていたイベントで
あいちトリエンナーレ開催期間中、様々なワークショップが開催されていました。
トリエンナーレの内容については様々アップしましたけど…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-11-01
(終了も迫っていましたし…ね)

私がずっと気になってたのは、TOCHKAさん
http://tochka.jp/pikapika/

9月23日(木・祝)
この日はあいにくの雨だったこともあり…
カフェの地下のスペースを利用して…50名限定でのワークショップ。
午後6時から開始のワークショップは
1時間前の午後5時より整理券が配布。
30分以上前に私も到着してカフェで時間をつぶして…整理券をゲット。
用意された椅子にも無事着席できてワークショップが始まりました。


TOCHKAさんから暗闇のラクガキについての原理の説明から…
今回展示している作品までいろいろなお話を聞くことができました。

「街の中では街頭やネオンなど明るいのでこうして大きなライト
 (家庭用の懐中電灯ぐらいの大ぶりのサイズ)で作業をします。
 暗闇だったら、このLELの小さなライトでも大丈夫です。
 このライトには照明用のフィルムが貼ってあるので、
 こうして暗闇で動かすと色がついて文字や絵が表れます」

作品紹介として、以前に制作したユニクロの紹介の動画を再生しながらお話は続きます。

「だいたい1分作るのに3日ぐらいですね。
 午後9時から明け方の5時まで。そうですね。夜でないと撮影できませんからね」

その中でも気になった動画が…
ユニクロのプロモーションイメージで制作された動画の中で登場する映像。



「渋谷のスクランブル交差点」
(この動画では1分を過ぎたあたりから登場します)

あの交差点でどうやって撮影されたのか疑問だった
この日の進行役のスタッフさんから質問された際に

「もう100%ゲリラなんですよ。
 というのも、交差点には、三脚やカメラなど
 地面に設置するものは置いてはいけないので。
 (あくまで横断歩道ですから…通行の妨げになるものは置けない訳ですね)
 駅前のホテルに部屋を1室取りまして…そこから俯瞰で撮影しました」

ただ、遠くから撮影している分、
実際に交差点でライトを持って作業する人も大変だったようで…

「信号が青になると同時に中央にダッシュしてライトを
 空に向かって振り回す訳ですからね…
 そりゃもう通行されている方は『こいつら何やってるんだ?』状態で…
 ワイン持っていた人がそのいきなりな行動に驚いて
 ワイン地面に落として割ってしまったということもあったり…
 あ、そうそう。空に向かってライト回しているんで…
(注:もちろん駅前のホテルでスタンバイしている
 カメラに向かってライトを動かしている)
 『UFOと交信でもしているのか?』と不審がられました」

参加された方々…皆、爆笑。

さらに階段から光のブロックが降りてくるシーンがあり…

「これは…光のブロックのテトリスですね」と説明が入ると

参加された方々…皆、驚き、どよめく。

このリアクションの良さにTOCHKAさん達は

「嬉しいですねー!!!こんなに反応がいいと!!!」
と喜んでいらっしゃいました(笑)

とはいえ、話を聞くよりかは
やってみた方が早いということで…ワークショップが始まりました。

最初は丸を描く練習から…
慣れてきたら今度は、スマイルくんを描いて、ただの丸からステップアップ。
さらに慣れてきたところで今度は自分の好きな形を描いてみるという流れ。

tochka.jpg

さすが各地でワークショップを開催されているだけあって
参加された方々へのレクチャーがスムーズですね(笑)

ちょうど柱を目印にして参加者を2つにグループ分けして
一方はお花、もう一方は車のモチーフを描いて
アニメーションを作ることになりました。
TOCHKAさん達も車は初めての試みだったそうですが…
なぜ、車になったかというと、

「せっかくなんで…愛知っぽいものが描けたらいいですよね」

という話から…あれこれアイデアを出して…結果、車になったのです。
理由は…

「愛知=トヨタ(笑)」

私は後半のグループだったのでラッキーなことに車のグループに…
新しいチャレンジって面白そうじゃないですか…
もうワクワクしながらやらせていただきました。

とはいえ、車は…左右に動かないといけないので…

「左右の方々の協力が必要」

つまり…1コマ、1コマ左(もしくは右)に車のモチーフが移動することになるので
最初に描いた方が、ワンボックスカー風の車だったらそれを進行方向のお隣さんへ伝えて
同じような車のフォルムをペンライトで描いてもらうという方法を取らなくてはいけない訳です。

「花のモチーフは自分ひとりで完結すれば良いですが…
 これはコミュニケーション能力も必要ですよ」

前後の人達も「マーチ風でお願いします」とか「軽トラックで!」など
左右に座っている方々とコミュニケーションを取りながら
様々な車種の絵が進行していきます。

で、ついに…参加した皆さんとで、ひとこま、ひとこま制作して、完成した動画がこちら。
http://tochka.jp/pikapika/2010/09/atcafe_triennale_school_vol5_t.html

「みんなで描いた車が動く×100」

ワークショップに参加された方々からはどよめきと歓声が湧き起こりました。
「これ、いいですねー」と初めての試みとなった車のアニメーションに
TOCHKAさん達も嬉しそうに完成した動画を見ていらっしゃいました。

2時間程度のワークショップでしたが
とても楽しいひとときでした。
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「春の東京残像〜東銀座の歌舞伎座〜」 [芸術etcのはなし]

さて、ミッドタウンで大きなショートケーキに遭遇した後は…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-09-04-2

早めに東銀座へと移動。
tokyo_17kabuki.jpg

改札口を抜けて階段をあがれば…そこは歌舞伎座の真ん前。

「いやはや、素敵な佇まい」

tokyo_18kabuki.jpg

演目を描いた看板なども素敵です。

tokyo_19kabuki.jpg

ニュースでも報道されていたので
ご存じの方もいらっしゃると思いますが
歌舞伎座は格式あるすばらしい建物ですが
耐震構造の面やバリアフリーなどの面で問題があるため
立て替えが必要なのです。
そこで、今年の4月に歌舞伎座は閉館し、
出来る限り、外装を残す方向で現在、改築が進んでおります。
座席数も改築前と変わらない予定だそうです。


まあ、私も歌舞伎を観始めたのも…ここ2年ぐらいなんですけどね。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-10-11
歌舞伎座は一度訪れてみたかったので…
このタイミングしかないと思い、今回チケットを取ったのでした。

歌舞伎座チケット.jpg

あ…「歌舞伎って高いんじゃない?」と思われる方。

確かに花道などを間近に観ることができる1階の桟敷席などは
万単位のお値段ですが…これが、2階、3階となるとそうでもないのです。
ちなみに私は今回3階席の前列側を取りましたが、
チケットのお値段は4000円ちょっと。
普通にお芝居やライブを観るのと変わりません。

「花道を眺めはできないけど…3階からも十分楽しめますし…」

そう、じっくり観たいところはオペラグラスで観れば良いし(笑)
「興味はあるけど…」という方にはおすすめの席です。

そうそう。歌舞伎座では、館内で食事ができるので
お弁当などの持ち込みが可能。

「せっかくだから…歌舞伎座の中でお弁当でも…」

と思った私は、歌舞伎座に早めに到着して
脇にあるお弁当を販売している店舗にて
穴子づくしのお弁当を調達。

tokyo_22kabuki.jpg

「穴子大好きなので…楽しみ」

さて、第三部の開演の30分前には第二部のお客さんも全て退場されて
私達、第三部を楽しみにしてるお客さん達が待ってましたと言わんばかりに入場。
グッズ売場に駆け込み、お目当ての役者さんのお写真をお買い上げする方、
私のように筋書(映画で言うパンフレットみたいなものです)をお買い上げする方で
フロア内も賑やかに…

美味しそうなおせんべいがあったので実家へのお土産にして
やわらかな筆遣いで描かれた歌舞伎座の建物がプリントされた
ポストカードは自分用に…
あと…観劇記念に…オペラグラスを1つお買い上げ。

「今まで持ってなかったし…お買い上げしたらこれから使えるし…」
(実際に、この後…ライブetcで我が家では非常に役立っております)

さて、3階席に向かいましょう。

tokyo_20kabuki.jpg
tokyo_21kabuki.jpg
「思いのほか、見えるなぁ…」

先人の知恵でしょうか…3階席とは思えないほどの見晴らしの良さ。
まあ、花道が見えないのは仕方がないとはいえ…
「この雰囲気の中に身を置けることに満足」
私も以前に名古屋の御園座で歌舞伎を鑑賞しましたが
衣装から何から…日本の伝統が凝縮されたお芝居である
「歌舞伎」は大変見ごたえがあります。

「それを歌舞伎座で観ることができるとなればなおのこと楽しみです」

さて、今回の三月の御名残三月大歌舞伎の見どころは…

なんといっても片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さん。

私、仁左衛門さんが大好きでして…。
あの物静かで穏やかな雰囲気の佇まい、品があって素敵だなと。
しかし残念ながら仁左衛門さんの歌舞伎は観たことがなかったんで…
今回楽しみにしておりました。
そして玉三郎さんも、今回は老婆の役。
それも歌舞伎の中では三本の指に入る
老婆が際立つ、味わい深い演目。

これは仁左衛門さんのお父様、玉三郎さんの師匠さん2人にとって思い出深い演目。
そこで今回はお2人の追悼も兼ねて、仁左衛門さんと玉三郎さんが
歌舞伎座で演じることになったのでした。

そうしたバックグラウンドもあったせいか
観劇していて、非常に感慨深かったです。

お目当ての役者さんの細やかな表情や
豪華絢爛な日本刺繍がほどこされた舞台衣装などは
オペラグラスでじっくり鑑賞いたしました。

さて、幕間では皆さんお弁当タイム。
私も開演前にお買い上げした「穴子づくし」のお弁当を広げます。

tokyo_23kabuki.jpg
(結構、館内をうろうろしていたので、少々お弁当が寄っています…笑)
900円のお弁当でしたが…いろいろな穴子を味わえて美味。

休憩時間には2階に降りたりして…
tokyo_24kabuki.jpg
「へぇ…こんな風に見えるのね」としみじみ。

そして幕間の後は、松本幸四郎さんがご登場。
声がいいですね。幸四郎さん。
三谷幸喜さんが脚本を書いたドラマ「王様のレストラン」の大ファンの私は
「おぉ…幸四郎様ですよ…」と心躍っておりました。

あっという間の3時間。夢の時間でありました。

tokyo_25kabuki.jpg

夜の歌舞伎座の外観も素敵です。
にしても…

「もう1泊ホテル取っておいて良かったね」

当初、夜の9時過ぎに東京駅ダッシュするのか?とも思っていましたが…

「そんな気力残ってません!」(苦笑)

いやはや心地よい疲労感。歌舞伎座での観劇は良い思い出となりました。
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「舞台『キサラギ』が再演だそうで…」 [芸術etcのはなし]

以前に観た「フロスト/ニクソン」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-12-10-3

「アンチクロックワンダーランド」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-04-10

そして現在放送中のサラリーマンNEO
http://www.nhk.or.jp/neo/

さらにテレビ東京系で放送している原案&脚本&監督がSABUさんの
「トラブルマン」
http://www.tv-tokyo.co.jp/troubleman/

この途切れない立て続け攻撃(?)ですっかりお気に入りの俳優さんが

中山祐一朗さん2.jpg

中山祐一朗さん。

劇作家・演出家・俳優、長塚圭史さんが旗揚げした
演劇ユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」
http://asagayaspiders.net/modules/tinyd0/index.php?id=3
こちらに所属している俳優さんです。

穏やかな顔で、こうして写っていらっしゃいますが…
今は「トラブルマン」にてちょっとオタクっぽい超能力者を熱演中(笑)
ええ、いい味出してます。

そういえば…

「舞台『キサラギ』が再演だとか…」
http://www.kisaragi-stage.com/

中山さんは映画版でいうと香川照之さんが熱演されていた
イチゴ娘の役を舞台ではされていたんですが…
今回の再演も同じく熱演されるもよう。

「東京…そしてなぜか海外公演(ロス)も決まったようですが…」

名古屋来ないのかな?

うーむ、そんな頃には私もきっと落ちついているはずだから…

「観たいなぁ…名古屋で」

はぁ…
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「愛知県勤労会館:アンチクロックワンダーランド」 [芸術etcのはなし]

本当は東京旅行の前に書こうと思ったのに…

「書けなかった、まとめられなかった」

なので今書きます(爆)
もう、1ヶ月以上も前なのに…(本当に…爆)

「アンチクロックワンダーランド」
アンチクロックパンフ.jpg

名古屋公演は愛知県勤労会館。
3月6日(土)でした。

愛知県勤労会館…

「いいところだよね…」

明治〜昭和初期の建物大好きな私(笑)
それだけで結構テンション高いです。

ただね…

「勤労会館は途中まで傾斜がついていない」

結果…

「開演前にスタッフさんによる、座席の座り方のご指導あり(笑)」

今まで両手に足りる程しか舞台モノを観てない私ですが…

「これは初でしたね」

ちょっと新鮮でしたが(笑)

さて、この舞台。
長塚圭史さん(長塚京三さんの息子さんです)の
作・演出の阿佐ヶ谷スパイダースの舞台です。

阿佐ヶ谷スパイダースといえば…前記の長塚圭史さんが主宰の劇団。
伊達暁さん、中山祐一朗さんがメンバーな訳ですが…
今回はゲストのキャスティングがまた豪華で…

「池田鉄洋さん、小島聖さん、馬淵英俚可さん、光石研さん…」

などなど…私が知っている限りでもこのキャスティングですから…ね。
普通に…「凄いな…どんな舞台かなぁ」と興味津々で…
お友達の光流ちゃんと出かけたのでした。
はい、光流ちゃんとこの舞台を観たに食べたのは矢場とんのみそかつでした。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-03-09-1
※舞台の話は追々と書いておいて…本当、追々、追々…になってしまったね(爆)

長塚さんといえば…
2008年9月から1年間、文化庁・新進芸術家海外留学制度で
イギリスに留学されていて…
帰国後、初めてとなる新作公演がこの「アンチクロック…」でした。

とはいえ、私…長塚さんの舞台は初めてだったし
(というか現代の作家さんが作る舞台は久しぶり…
 前に出かけたフロスト/ニクソンは元々ネタはアメリカだし…)
単純に「どんなものを見せてくれるのかな」と。
なので、あんまり細々したことは詮索せずに会場に向かいました。

舞台の内容は…

ある小説家の男とその妻、そして使用人である女性
さらには、妻が通う造形教室の先生が登場し、
会話が交わされるのですが…
「影がちらつき…謎めく予感」
書いた小説が酷評されている現実に苦悩し
たまらず家を飛び出し夜の街を迷走する小説家。
編集担当の男性を誘って飲みに出かけたバーで
とある女性に出会い、関係を持ったことで思わぬ事件に展開。
小説家が気がつけば、そこは取調室。
刑事とその部下がまくしたてるように小説家を取り調べる。
そんな取り調べに熱心な刑事達が、
さらに関係者へと取り調べを行ううちに…
見知らぬ女性や男性が登場。
最後には、最初に出て来た女性…そう
すでにいないはずの彼女が登場したり…
話が不思議な方向へと展開していきます。

ざっくりと書くとこんな具合ですが…実際は…

「かなり複雑です」

他の方の感想を観ていると
かなり意見が二分されている感じですが…

「私は好きですね」

予備知識なしで出かけた正解だったと思います。
私達の時間軸や常識をどんどんゆがめていく感じが…

「逆に五感に響く感じで…」

ただ、随分とゆがめられるので…

「必死に頭の中で話の流れを追う(苦笑)」

それは否めないな。
それに、場面によっては残虐な部分も出てくるので
それも好き嫌い分かれるところですかね。
うむ…私は話の流れ上、違和感がなければ
それはそれで受け入れるタイプです。ええ。
(ただ、小島聖さんが息絶えるシーンは少々ぞっとしましたけど…ね)
あと個人的にはグニャグニャでつかみどころのない問答がある場面もあるので
そこは少々退屈には感じました。
(例えるなら伊達さんと馬淵さんのやりとりの場面など)

とはいえ、気がつけば観客のはずの自分もどんどん引き込まれて…

「まるでそこにいる人の中の1人になったような感覚にもなり…」

久しぶりに面白い体験でしたね。
まあ、そういう感覚を与えてくれるのも、
様々な舞台で活躍している実力派の俳優陣ならではですかね。

「フロスト/ニクソンの時なんて佐藤アツヒロくんにハラハラしてね…(爆笑)」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-12-10-3

ちなみに…今回の中山祐一朗さん…
フロスト/ニクソンで初めて見て…
それに続いて今回、2度目です。
刑事の役で、メガネ+スーツ姿でございました(あえて書く…笑)
劇中、観客の通路に登場するシーンがありましたが…
残念ながら私達側の通路側ではなく、向こう側でした。
ちょっと残念(笑)

池田鉄洋さん…
声がいい上に…メガネ姿で…(そこ?…笑)
今回、舞台で見るのは初です。
ええ、結構好きなんです。
サラリーマンNEOにご出演もされているので…(笑)
なので、生で見る事ができて結構嬉しかったです。

小島聖さん…
本当に、この方は「魔性の女」が上手いというか何というか…
いい女優さんになったなぁと、しみじみ。

光石研さん…
いいなぁ。彼の場合、ああいう苦悩する演技がはまりますね。

馬淵英俚可さん…
昔、妹と一緒に観ていたドラマ
「白線流し」を観ていた時、非常にインパクトがあり
とても印象に残っていた女優さんでしたが…
今回、舞台で観て…これからも頑張って欲しいなと
素直に思いました。また違った舞台で彼女を観てみたいです。


いや…本当に見応えある舞台でした。

舞台終了後…カーテンコールがあり…
長塚さんが舞台そでから小走りで登場。
(なんだかイメージにないコミカルな小走りでの登場だったので妙にツボでした)

最後にごあいさつされていたのですが…

「お父様に声がそっくり!」

と、素直に思った私です。
(いやまぁそりゃそうですけど…親子ですから…笑)

そして、思わず吹いてしまったのが…長塚さんのごあいさつ中の自虐的な内容。

「今回舞台を観て、参ったなと思った方も…これに懲りずにまた…」

それを聞いた山内圭哉さんが

「今、お客さんの頭の上には、でっかい『?』が…」
と、すかさずツッコミを入れながら手を大きく動かして
『?』の形を示すので、観客席からは思わず笑いが…
ええ、私も笑ってしまいました。

この日、名古屋が千秋楽というのもあり
安堵の雰囲気もあってのことでしょうが
このコメントやツッコミからも
本当、長塚さんと出演者のとても良い関係みたいなものを
垣間みることができて、ほほえましく感じました。

で、中山さんは…
「去り際に、下手の方で手を振ってくれました」

ちょっと心躍りました(笑)

はぁ…やっぱり舞台はいいなぁと実感したこの日。

「また行きたいなぁ…」

ええ、私は懲りなかったので(笑)
また機会があれば阿佐ヶ谷スパイダースの舞台、観てみたいですね。
今後の長塚ワールドも少々気になりますし…
ただ、そろそろ資格試験の勉強に入らなくてはならないので
以前ほどは身体の自由が利かないのが少々痛いところ。

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「御名残三月大歌舞伎のチケットを取りました」 [芸術etcのはなし]

先日、3月に東京に行くという話をした際に…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-02-06

気になるところというのは…4月で閉場し、
改築となる歌舞伎座のことでした。

で、その結果…

チケット取れました。
今はネットで予約が出来るので大変助かります。
ええ、3月の歌舞伎座の公演の予約開始日は、
平日で仕事日でしたから…
会社のお昼休みにサクサクと。
そして先日、郵送にて到着。
書留などではなく、普通郵便で届いたので驚きましたが…
(本当、隣のポストとかに入ってなくって良かったよ…笑)
無事に私の手元に…

今まで機会があればぜひ拝見したかった「道明寺」が入った
三部を観劇する予定です。
(おかげで帰りは深夜になりそうですが…爆)
以前から繊細な雰囲気が好きな仁左衛門さん
(そういえばこの方も普段は眼鏡姿ですね…ああ、眼鏡をかけた方に弱い…笑)
妖艶な玉三郎さん…これはストライクゾーン過ぎます。
そして4月で現在の歌舞伎座がなくなるとなれば…

「それは行かねば…」

非常に楽しみです。

もちろん美術館など、他にもいろいろ観てまわるつもりなので…
我が財布と相談して3階席を取りました。

「いやもうそれ以上は出せないと財布が
 首をたてにふってくれませんでしたので(笑)」

うむ。これで良いと思う。

ちなみに本命の美術展は、東京オペラシティーで開催の企画展
『「エレメント」構造デザイナーセシル・バルモンドの世界』
http://www.operacity.jp/ag/exh114/

あとは六本木アートトライアングル付近を散策したり…
今回は街を歩いてみたいです。
(あ、物欲との戦いだな…笑)

で、歌舞伎座。

1泊して東京の行きたいところを出かけるつもりです。

比較的余裕を持ったスケジュールで行こうと思っています。

「仕事もまだ繁忙期が続きそうなので」

折り込みチラシこの先8本立てって…

「今までにあった?」

いや…私の記憶にすらないし…非常に不安。
なぜなら…中には手強い食料品系のチラシも含む。

「誤植は絶対に出したくない」

気を引き締めなくては…
とはいえ、歌舞伎のチケットが取れたのも、ある意味ご褒美だと思って…

「繁忙期、頑張って乗り切らなくては…」

もちろん勉強もね(苦笑)

楽しみになってきました。3月…
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「藤本能道の作品が目に焼き付き…」 [芸術etcのはなし]

仕事が忙しいので…
毎週欠かさず観ている番組などは
週末にまとめて見ることになる訳で…

「今日やっと日曜美術館などをまとめて観てました(苦笑)

あれですね…3月に東京に行くと決まると…

「いつもなら『いいなぁ』と見つめるアートシーンが
 『あ、これ3月まで開催している』という視点で見る訳で…」

妙なテンションになります(笑)

で、今日観ていて気になったのが…

「藤本能道」

陶芸家です。

東京の虎ノ門で開催されているもよう…

晩年の作品に釘付けでした。

http://www.musee-tomo.or.jp/exhibition.html

霜白釉釉描色絵金銀彩炎と蛾図扁壷

窯の中から燃えさかる火に吸い込まれるように身を投じるの蛾の姿…
晩年の陶芸に身を捧げた作者とシンクロします。

他にも動植物の表現が時に力強く、時にはかなく…
そんな作品が50件以上も鑑賞できると思ったら

「とても心惹かれます」

東京旅行の候補にいれておきます。
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「名古屋の“匠”体験フェスタ」 [芸術etcのはなし]

どのカテゴリーに入れようか迷いましたが…伝統工芸なので…一応芸術ということで…

アランジ・アロンゾのグッズを手に入れて小躍り状態だった私…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-02-07

LOFTの方からナディアパークのアトリウムの方に抜けたら…

はち丸くん.jpg

「はち丸くん」
(私としたことが…おもいっきり逆光です…爆
 おいおい…短大でちゃんと勉強したんちゃうんか…笑)

2010名古屋開府400年記念のマスコットキャラクターです。
http://www.nagoya400.jp/introduction/

「いや…これに良く似たキャラクターを私、教育テレビで観た気が…」
言わない×100(笑)

近くにいたスタッフさんからはシールをいただきました。
はち丸くん2.jpg

ちょうどタイミング良く、登場の時間に遭遇できたようです。
というのも…この日はこのアトリウムエリアで
「名古屋の“匠”体験フェスタ」というイベントが開催されており
名古屋発の伝統工芸を紹介するスペースになっておりました。
匠体験フェスタ1.jpg
お着物好きな私は俄然、有松絞りなどを熱心に観てきましたけど(笑)
おかげでブース担当の方といろいろとお話してパンフレットを
たくさんいただいてきてしまいました(;´▽`A``

匠体験フェスタ2.jpg
会場内は子どもも楽しめるようにスタンプラリーが開催。
伝統工芸がアイコンで分かりやすく表示されていて…いいですね。コレ。
(ピクトグラムが好きな私は…こういうアイコンにはめっぽう弱い)

匠体験フェスタ3.jpg
スタンプラリーを終了すると…くじが引けるのですが…
私は…何かが通じたんでしょうか?
3等が当たり、有松絞りのコースターがいただけました( ´艸`)

素朴な藍染めがいいですよね。
ここの所温かい飲み物を飲むことが多いので…
ありがたく使わせていただきます。

いやはや…偶然とはいえ、はち丸にも逢えたし、
名古屋の伝統工芸についても勉強になった…素敵なひとときでした。


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「名鉄ホール:フロスト/ニクソン」 [芸術etcのはなし]

自分の誕生日の日に…名古屋で北大路欣也さんと仲村トオルさんで
「フロスト/ニクソン」が公演されるとのことで…
しばらく演劇鑑賞もしてなかったですので…
思い切って、行ってまいりました。
フロストニクソン.jpg

http://fn-stage.jp/

何度もブロードウエイで再演されたり、映画にもなっているものですし
何より、実在の2人の男が主人公ということですから…
歴史にお詳しい方ならご存じかと思います。

アメリカの政界スキャンダル「ウォーターゲート事件」を背景に
ウォーターゲート事件で大統領の座から退いたリチャード・ニクソンの
注目度の高さに目をつけたイギリスで活躍していたテレビ司会者であった
デビット・フロストが彼とのインタビューを企画。
金と名誉回復を欲しいままにするニクソン。
何とか、ニクソンから謝罪の言葉を引き出し、TV界に業績を残したいフロスト。
この二人の思惑が複雑に絡み合う、例のない視聴率をたたき出した
インタビューを軸に話は展開しています。

まあ、舞台の細かい部分などは、きっと演劇好きなお方のブログに
詳しく書いてあるでしょうし…
まあ、私もプロの役者さんの演劇鑑賞は数年ぶりでしたので
あまり気の利いたことはかけませんが…
一応、観た感想を少し。

元々の題材が外国ですので…最初は「どうかな?」とも思ってましたが
やはり北大路欣也さんと、仲村トオルさん…見劣りしませんね。
日本版として、これはこれで十分見応えがあります。

あと、個人的に…
初めて知った役者さんなのですが…
リチャード・ニクソンの後ろに立ち、
彼の姿を見守り続けるジャック・ブレナン大佐役の
谷田歩さん。
その佇まい…非常に素敵でした。
シェイクスピアシアター附属演劇研究所を経て
古典を題材にした舞台で数々の経験を積まれた方だからでしょうか?
それとも役柄が非常に忠誠な大佐というせいか…
その身のこなしといい、声といい、台詞まわしといい…
非常に男性的な魅力を感じずにはいられないほど、素敵でした。

あと、サラリーマンNEOでよく拝見していた中山祐一朗さんは…
役柄として「お金に目がないエージェントのスイフティ・リザール役でしたので

「それはもう…ちょっとどころか、非常にクセのある役柄で(笑)」

北大路欣也さんと仲村トオルさんがインタビューをする場面で
向かい合って座ると、北大路欣也さんの正面のお顔が
私の席からこれがまた良く見える位置で…

「思わず北大路欣也さんのシリアスな目に吸い込まれそうになり…」

そんな北大路欣也さんの左肩あたりで…
ジョン・バート役の中村まことさんと握手をした後に
手持ちのハンカチで執拗に手を拭いたり
ジャック・ブレナン大佐役の谷田歩さんに
「どう?これどう?」的な感じでからんだりとか…(失笑)

「ちょこちょこ小技をかませる中山さんが北大路欣也さんの肩越しに気になってねぇ」

面白かったですね。今までテレビなどで観てきた彼とは違う感じで(笑)


あとは…そうそう。
ジム・レストン役の元光GENJIの佐藤アツヒロさんがね…

「頑張ってたなぁと思って」

いやはや…メガネ姿とスマートな若手ブレーンの役が
非常に雰囲気と合っていました。
ただ…やはり、元アイドルだけあって…

「声がどうしても他の役者さんに比べるとホールに響かないかも」

そして…

「かんじゃってたね(苦笑)」

ん…でもあの特定名称など、難しい単語がちりばめられた長い台詞…
頑張ってたと思うよ。
(彼の心の内を語る、まるで場面説明のような長台詞が要所、要所にあるんです)
そして…まさか…小学校・中学校の前半時代に
ジャニーズに入れ込んでいた私としては…

「まさか自分が30代になって、佐藤アツヒロさんを観るとはねぇ」

そういう意味ではちょっと嬉しかったかも。
アイドルじゃない成長した彼を垣間見ることができて。
これからもいろいろチャレンジして頑張って欲しいなぁ…

という訳で久しぶりの舞台鑑賞は非常に刺激的でした。
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「また訪れたい、横浜美術館」 [芸術etcのはなし]

また時間軸が前後しますが…
「柳宗理展」の話を書き終えたので…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-10-12
少し、横浜美術館のことについても書いておきたいと思います。

以前に横浜を訪れたのですが…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2007-05-04
横浜中華街や外国人墓地を歩き疲れた私は…
レンガ倉庫のところにピンポイントに立ち寄り
みなとみらいを散策しなかったため、
2009年8月…この日初めて
横浜美術館を訪れたのでした。
横浜市美術館1.jpg
「立派な建物だなぁ…」

そして…あいかわらず…気になるのは展示内容と共に建物も…(苦笑)
帰宅後、調べてみたら…

「代々木第一体育を設計したことで有名な、故・丹下健三氏の設計」

いいもの観たわ…(笑)

館内に足を踏み入れると…
階段が左右に延びた空間で…開放感を感じる空間でした。
内装のせいか、はたまた自然光の入るガラス張りの天井のせいか…
とても明るく感じました。

大規模な回顧展などにも対応できそうな企画展示スペースから
なんと市民に開放されているアトリエ
さらには子供用のアトリエなども併設されている、
大変素晴らしい美術館でした。
時間の関係で柳宗理展と共に開催されていた企画展を
鑑賞できなかったことが残念でしたが…
そんな私にも十二分に楽しめるスペースがありました。
それは…

「ミュージアムショップ」

正面玄関から左手に向かうとその入口だったのですが
こじんまりとしていたので
「そんなに広くないのかな?」と思っていたら…
そこそこの広さで…その商品の充実度はなかなかのもの。
一番驚いたのが…

「世界各地のミュージアムショップのグッズが展示・販売されておりました」

個人的に…
20代の頃、大英博物館に出かけたことがあったこともあり
大英博物館オリジナルのエジプト関連のミュージアムグッズには

「おぉぉーこんなところでお目にかかれるとは!!!」と
テンションがあがりまくり(笑)

他にも様々なミュージアムショップのグッズが展示されており
とても楽しかったです。

そうそう、外国人の観光客も多いせいでしょうか?
日本の画家の作品を使ったグッズの充実ぶりにも目をみはりましたね。

私は…
鳥獣戯画.jpg
「鳥獣戯画が好きなので…これらを選びました」

まだまだ欲しいものがあったのですが…

「それはまた次回、訪れた際の楽しみにしておきます」

ミュージアムショップを抜けた奥のスペースは…

「カフェスペース」

鑑賞後…
夕食がかなり遅くなる予定だったので、
ここで軽く間食(笑)

横浜市美術館2.jpg
「スーププレート」(945円)
スープはたしか、5種類の中から選べたはず…
これは「いんげん豆のスープ」
トーストは、全粒粉を使用しているようなパンでした。
程よい量で、おなかの虫も落ち着きましたね。

横浜市美術館3.jpg
そういえば…食べながら気になったのが…さらに奥にあったソファー。
たぶん…草間弥生さんの作品の一部がパターンに使われているのでは?
と思われるような…そんなソファーでした。

再びまた訪れることができますように…

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「音楽にモダニズム建築にプロダクトデザイン…」 [芸術etcのはなし]

今週末、8月29日(土)はとうとうWIRE09
様々な外国人アーティストを拝見できそうなので…

「楽しみです」

と、その前にスムーズに移動できるように…交通手段、リサーチしないとね。
そう、WIREの前に私は鎌倉→みなとみらい移動なので。

「悩んだ結果、鎌倉で開催されている坂倉準三展を観に行くことにしました」
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions//2009/sakakura/index.html
そうと決まれば…
カーサ特別編集「日本のモダニズム建築」読んで予習しておいた方が
より楽しめそう。

あとは横浜美術館の「柳宗理展」もね。
http://www.apt.co.jp/apt/contents/exhi/yanagisori/yanagisori.html
アートに音楽に…むふっ(*´σー`)楽しみです( ´艸`)

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「サントリーミュージアム天保山閉館」 [芸術etcのはなし]

木・金曜日と午後9時過ぎまでの残業地獄だったので(爆)
遅めに起きた朝、新聞を読み非常に驚いた記事。

「サントリーミュージアム天保山閉館」

2010年の12月で閉館になるそうです。

「とても残念です」

展示された作品をゆったりと鑑賞できる充分なスペースと
途中、鑑賞している際に港の風景が見える、自然光が
さしこむ大きなガラス窓がある空間。
そして鑑賞しながら移動するとそれぞれの空間に変化があり
毎回、展示内容が変わる度に「違ったところに来たのでは?」
と錯覚してしまうほど、毎回訪れるとは新鮮な
再発見にも似た感覚が味わえるとても良い空間であり…

「東海圏に住んでいながら、私もここには数回訪れました」

そう…最初に訪れたのは…
たしか、エッシャー展を開催していた時。
岡山在住のお友達と「大阪がちょうど中間地点だから」と
大阪で、再会してサントリーミュージアムで開催中だった
エッシャー展を観たのでした。

それからしばらくして…先日もちらりと書いておりましたが…
「ミッフィーに出会った『ディック・ブルーナ展』」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-07-21-2
とにかく様々な媒体を通してグラフィックデザイナーとして
そして絵本作家として活躍するブルーナさんの活動の軌跡を紹介できる空間は
確かにここがぴったりかも…としみじみ思いながら
じっくり、ゆっくり装丁から、原画まで、様々な作品を鑑賞しました。

あとは田中一光展も観たなあ。
たくさんのポスターから田中一光のグラフィックデザインの
ルーツと言われるものなども展示してあり
とても興味深い展覧会だった。

そうそう、昨年も久しぶりに訪れて…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-12-30-1
「ディーター・ラムス展」も観てきました。
いやぁ…本当、どの作品も使い勝手の良さとデザイン性をとことん追求した
見事なプロダクトデザインで、どれも圧巻でした。

距離があるために、なかなか頻繁には足を運べない美術館ではあるけど…
東京などで開催されているようなクオリティーの高さはもちろん
オリジナリティーのある企画展が多く、お気に入りの美術館の
ひとつだったんですけどね…本当、残念。

「美術事業は東京のサントリーミュージアムに集約されるそうです」

そうだね…日曜美術館のアートシーンを観ていても…
最近の東京のサントリーミュージアムでの企画展。
かなり面白いものね。
私が以前に、国立新美術館に出かけた際には
まだ完成してなかったから(たしかあと1ヶ月で開館という時期だった)
入館できずに残念だったけど…
まあ、大阪のサントリーミュージアムはまた気になる企画展があれば
最後に1度訪れたいし…
東京のサントリーミュージアムもぜひ近いうちに訪れて…
「六本木アートトライアングルを制覇したい」
(注:サントリーミュージアムそして以前に訪れた国立新美術館に森美術館)

不景気というと…なかなかこうした文化事業の継続が難しいですね。
ふう…寂しい世の中です。
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「厄祓い→美術館→パルコという有意義な一日」 [芸術etcのはなし]

豪雨のため、電車に2時間缶詰になった時がありました。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-06-22-2

あの日の翌日、有給休暇を取っていたのですが…
それは美術館に行く予定を立てていたのでした。
いや、元々スクールの授業の振替を午後から入れていたので。
午前中にでも行こうと思ってたのです。
しかし、前記の通り、冷房が効きすぎた社内に2時間缶詰になった私は
案の定、体調不良になり…結局断念。
スクールの振替授業のみ泣く泣く出かけたのでした。
そんな訳で…今日、有給休暇をいただき、観てまいりました。

「アーツ&クラフツ展」
http://www-art.aac.pref.aichi.jp/exhibition/index.html

やっぱり平日の昼間は空いていてゆっくり鑑賞できるのでありがたい。

ウィリアム・モリスの作品はどれもすばらしかったです。
私、やはり動植物好きなせいか…
モリスの作品は無条件に響くなぁとしみじみ。
特にタペストリー…
その立体的にみせてくれる技術の高さには圧巻でした。
色の合わせ方、グラデーションなどの神経の行き届いた
細やかな表現…すばらしいの一言でした。

にしても…県美術館は、今日出かけてよかったわ。

ちょうど同じ愛知県美術館のギャラリーで
恩師が所属する美術会が主宰する毎年恒例の展覧会が開催されていたし…

何より歩いて数分のところにあるパルコで良い品をゲット。
最近、見つけたお店なのですが…いい所見つけたわ。

「はぁーっ。有意義な1日」

ただし、いつもの5倍ほど歩いていたので
(注:私は毎日歩数計をつけているのです)

「ふくらはぎ、パンパンです(;´▽`A``」

あと、タイトルの通り、厄祓い(後厄)にも出かけましたし…
詳しい話はもっと書きたいのですが…
夕食の支度に手間取ったりして…すでにこんな時間。
明日も仕事なので早々に眠ろうと思います。
おやすみなさいです。
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「マジックアワー」 [芸術etcのはなし]

お友達と名古屋で会った帰り道…
マジックアワー.jpg
細い月も友情出演。

マジックアワー(magic hour)とは…
日没後に数十分程体験できる薄明。
色相はソフトで暖かく、金色に輝いて見えることからも
ゴールデンアワー(golden hour)とも呼ばれる。
by Wikipedia

なんとなく嬉しくなる風景だけど…
どうも相方と出かけた「ザ・マジックアワー」の影響か…
http://www.magic-hour.jp/index.html
「佐藤浩市さんが語る部分がね…思い浮かぶわ(笑)」

ここのところ、しっとりとしたお話の映画ばかり観ていたから…
久しぶりに観たくなってきました。
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「2nd. Anniversary記念『名フィル 春の便り』」 [芸術etcのはなし]

名古屋駅前にある高層ビル「ミッドランドスクエア」
http://www.midland-square.jp/

このミッドランドスクエアが2周年を記念し
企画したのが、名古屋フィルハーモニー交響楽団の
メンバーによるスペシャルコンサート
「名フィル 春の便り」
プログラム.jpg
このスペシャルコンサート、120組240名様
ご招待という抽選だったのですが…

『当選したので、よかったら一緒に』

と連絡をくれたのは、お友達のMiltmozmmerちゃん。

『詳細はミッドランドのHPに出てたから参考にしてね』

とのこと。
いや、もう名フィルという時点で私はOKだったのですが…
念のため、詳細を拝見したところ…

指揮者には、愛知県出身の大河内雅彦さん
(東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団アソシエイト・コンダクター)
を迎え、さらに、昨年の第77回日本音楽コンクール・ホルン部門で
2位を受賞し、あわせて岩谷賞、増沢賞を受賞した
安土(あんづち)真弓さん(名フィルホルン奏者)による
「モーツァルト/ホルン協奏曲 第3番」も演奏されるなど、
この日限りの特別なプログラムで開催されるとのこと。

「すばらしいっ!」

という訳で、速攻でOKのお返事を送った私であります(笑)

私ももともとそんなクラシックに詳しい方ではないのですが…
「クインテット」からクラシックに興味がわいて
初心者向けのテレビ朝日の「題名のない音楽会」などを
観るようになりまして…今に至ると。

「さらに、名古屋フィルハーモニー交響楽団の
 演奏が生で聴くことができるとは!」
一度は生の音を聴いてみたいと思っていたのですが…

「まさかこんな形で実現するとは!!!」

テンション上がる、上がる( ´艸`)

という訳で、夕方にお友達のMiltmozmmerちゃんと合流し
ミッドランドスクエア内のホールにて演奏を聴いてきました。

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「金華山から岐阜市街を眺める」 [芸術etcのはなし]

さて、リスとたわむれた私達。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-10-26

せっかくここまで来たのなら、お城を眺めましょう…

ということでお城の近くまで歩きます。

岐阜城まではロープウェイの山頂の駅から歩いて8分のこと。

「8分なら…」

と気楽に考えていたら…

結構な坂道。そして夕方にさしかかり、
木から差し込む光もしだいに薄くなる。

「や、やっぱり、さ、山頂まではロープウェイで、よ、良かったよ」

この8分で軽く息あがっているインドア派の人がここにいるんですが(爆)

しかし、しばらくすると…素敵な景色が目の前に。
岐阜城.jpg
車の中から電車から、そして長良川の川岸から眺めたりした岐阜城が
こんなに間近に迫っています。

「来て良かったなぁ」と、しみじみ。

お城をじっくり眺めた後は…
展望レストランの屋上にある展望台から岐阜市街を眺めました。

展望台から1.jpg

「きれいだねぇ…」

長良川の形がまったく地図の通りだねとか、
木曽川に比べると長良川は結構カーブが多いねとか
Miltmozmmerちゃんといろいろ話をしながらしばらく眺めていました。

そしてユキヲ、先日NHKで伊丹十三の特集を見ていたせいか…
きれいな夕焼けのシーンを見て、想い出したのは…

「マルサの女の名シーン」
(はい、分かる人だけ分かってください…笑)



楽しい半日でした。

そうそう、ふもとのロープウェイのりばの入口にこんなものが…

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「金華山にてリスとたわむれる」 [芸術etcのはなし]

さて、岐阜市歴史博物館で歴史を楽しく学んだまでは良かったのですが…

前編:縄文式土器を学ぶ
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-10-22

後編:武家の女性に変身
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-10-24

この後、「金華山リス村」に行く予定だったんですよね。

実は、私もMiltmozmmerちゃんも小さい頃に、それぞれ1度訪れたことがあるところです。
なので、今回のお出かけの計画を立てている時に
「歴史博物館に行くんだったら、金華山近いし、久しぶりにリス見てみたいなぁ」と
自然に話題にあがり…
「リスにえさがあげられるし…そういう機会ってなかなかないし」
ということで、予定に組み込み、2人とも楽しみにしていたのです。

で、時はすでに3時半過ぎ。

「歴史博物館ですっかり楽しんでしまって時間忘れてたねぇ」

実はこの日、金華山に徒歩で登ってみようとMiltmozmmerちゃんと
話していたのですが…

「HPで見たら、徒歩だと1時間ぐらいかかるって言ってたしねぇ…」

ひとまず、金華山のロープウェイの入り口に向かい
リスがいる山頂の「リス村」の案内を見てみる。すると…

「午後4時30分閉園だって!」

という訳で、2人はロープウェイの往復券を1050円で購入し山頂を目指すことにしました。

「片道数分で山頂ですからね」

でも、結果的にロープウェイにして正解でした。
リス村の閉園時間が迫っていたこともありますが
なんといってもこの時期は少しずつ日が短くなっているため
この日も4時近くの段階でずいぶんと日が傾いておりました。

『金華山で遭難したら、恥ずかしいよね』
というMiltmozmmerちゃんに…

「『金華山に出かけた嫁が帰ってこないんですが…』って
 相方さんに捜索願い出されたら本当、しゃれにならないよねぇ」
という私。

笑いながら、いざロープウェイに乗車。

久しぶりだなぁ…ロープウェイ。
数年前に友達と一緒に出かけた近江八幡で乗って以来だなあ。

祝日だったこともあり、15分間隔で運行しているロープウェイには
適度に乗客の方々がいらっしゃって…
「ロープウェイ、結構人気だねえ」とMiltmozmmerちゃんとお話していると

ロープウェイ、発車。

時々、関市方面に相方さんとお出かけする際に
視界に入る、金華山の中腹あたりにある朱塗りの三層の塔が、
大正天皇の即位を記念して1916年に建立されたものとはつゆ知らず。
ロープウェイのガイドさんのお話を聞いて
「そうだったんだ〜」と納得しながらガラス越しに
しみじみ見つめておりました。
(ちなみにこの三重塔、濃尾地震で被災した長良橋の古材も使用されているそう)

328.9m低いお山の金華山。
他にもいろいろ、ガイドさんのお話を聞いているうちに…山頂に到着(笑)

「早いねぇ」と言いながら、乗り場の出口を抜けると…目の前に

「金華山リス村」発見(笑)

『しかし、なんでこんな岐阜の小さいお山にリス村が?』

とお思いの皆様。
これにはちゃんと理由があるんです。
昔々…
1936年(昭和11年)にこの岐阜公園では
「躍進日本大博覧会」という地方博覧会が開催されたのです。
その際に、当時珍しかった「タイワンリス」が見せ物として
たくさん持ち込まれたのです。
しかし、リスの集団が金華山に逃げ込み、野生化。
で、当時の人々が
「この金華山に生息するリスを、そのまま自然の中で子供達と遊ばせたい」
と考え、長い年月をかけてそのリス達を調教し、昭和40年に
当時の日本では初めて「リス村」を開村したんですね。

「ではリスに会うために…」

と、入場料200円を支払い
丈夫そうな革の手袋を1つ貸してもらい、
リスが外に出ることがないように工夫された「忍び返し」をほどこされた
広い柵の中に足を踏み入れました。

黄色い上着を着たスタッフの方に革の手袋をした手を差し出すと
リスのえさ(ピーナッツやトウモロコシなどをくだいたものを思われる)を
茶さじ1杯分ぐらい手のひらにのせてもらえます。

そしてそれを持って、リスの近くへと向かいます。

が、時すでに午後4時前。
スタッフさんからえさをいただく際にも
「今の時間、リスもずいぶんとえさをもらってお腹いっぱいになっているので
 ひょっとすると食べてくれないかもしれません。ごめんなさいね」
と、スタッフさんはお客の私達に謝ってくださる。

さて、閉園時間まであと30分強。

「これは厳しいかもしれないなぁ」

実はユキヲ。数年前に家族旅行で高山に出かけた際に
「リスの森」に出かけたことがあり、その時も夏休みだったこともあり
今回の状況と全く一緒だったんですね。
昔、HPに書いた旅日記。下段に載せています。
http://www002.upp.so-net.ne.jp/yukiwochannel01/travel/t_02/a.html

すっかりお腹がいっぱいになって満足しているのか
マイペース全開のタイワンリスさん。
網にしがみついてじっとしていたり、柵の縁のくぼみに鎮座していたりと…

「あれはリスじゃなくて、ムササビかモモンガだよ」と
動かないリスにがっかり。

とはいえ、ここで屈しないのが私たち2人。
動き回っていた数少ないリスを見つけては
まるでリスをお世話するかのように
ちょこちょこと後ろを歩いてついていき…そっと手を出してみる。

でも、彼らは逃げる、逃げる…

「動き、早っ!」

しまいにはユキヲ、うわ言のように
リスを見つけては近づき「怖くないよ〜」とささやき出す。
(ああ、危ない30代女性…笑)

すると近くにいた小さい女の子の手にしているエサを食べているリス発見。

「こっちもお食べ」とそっと手袋ごと、近くに配置。

その隙を狙って、私はカメラを構えてパチリ。
リス2.jpg
リスらしい仕草を撮影できて大満足。

この後、私がそっと置いた手袋に乗せてあったエサにも手を出してくれて…
りす1.jpg

満足したのか、しばらくしてまたどこかに逃走(笑)

とはいえ、Miltmozmmerちゃんも無事にカメラに
リスの姿をおさめることができほっとひと安心。

30分ほどの時間でしたが、元気に動き回るリスを間近に見ることができ
なかなか貴重な体験でした。

そう言えば「お!」っと思ったのが…

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「ブルーノ・ムナーリ展」 [芸術etcのはなし]

私がこの展覧会に目をつけたのはたぶん、今年のはじめ頃。
「新日曜美術館」の「アートシーン」で
この展覧会の最初の会場であった「板橋区立美術館」での
開催告知を見た時でした。

たしか、アイロンがけをしながら見ていたのですが…
作品の一部が映像で流れた時、思わず手を止めました。

「この人…すごい…」

グラフィックデザインから絵画、彫刻、プロダクトデザイン
そして果ては子供のための美術教育にまで取り組んでいた
ブルーノ・ムナーリ氏。
紹介されていた仕掛け絵本の無駄のない仕掛けと色使い
そしてその他の作品にあふれるユーモアを盛り込んだ
造形に思わず釘付けになってしまったのです。

「とはいえ…やはり関東や主要都市だけで…名古屋には来ないんじゃない?」
なんて思っていたら…最後に巡回予定のテロップが出現。
最後に愛知県刈谷市に2008年9月に巡回するとのことだったので

「おぉっ。さすが刈谷市美術館!」

なんて小さく喜びながら、黄色い付箋にササッとメモして、
普段から持ち歩いている手帳の
カレンダーにそっと貼っておきました。

刈谷市美術館は以前に「ディック・ブルーナ展」も巡回して
私の中では一目置いている美術館です。
(とはいえ、この当時は、まさか愛知県に巡回すると思わず
 大阪まで出かけて観た大バカ者がここにいますけどね…笑)

あれから数ヶ月後…
「まだまだ先…」なんて思っていたら…いつしか10月。
仕事をやりくりして…また平日にお休みを1日いただいて、出かけてまいりました。

「ブルーノ・ムナーリ展 あの手この手」
http://www.city.kariya.lg.jp/museum/munari.html

10月7日(火)
JR・名鉄刈谷駅より駅前の
建設中の大きな商業施設の建物を眺めながら徒歩10分ほど…
到着したのは、刈谷市美術館。

看板や正面玄関からすでにムナーリの世界です。

ムナーリ展告知看板.jpg
ムナーリ展入口.jpg


さて、館内に入って最初に観たのは
ムナーリがイタリアの前衛美術運動の一つ「未来派」の活動に参加していた
頃に発表した作品、そしてその後、
グラフィックデザイナー、アートディレクターとして活躍した頃の作品。
その中で目をみはるのがその色使い。
濃い色を使っているのに、嫌味にならない
むしろ洗練された印象を与える様々な雑誌の誌面。
限られた色数でありながらも、そう感じさせないところが

「素敵だなぁ」

とはいえ、その中で釘付けになったのは…
(さて、今回のレポートも長いので、お時間ございましたらお付き合いくださいませ)

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「初めての歌舞伎〜後編〜」 [芸術etcのはなし]

さて、初めての歌舞伎としてユキヲがやってまいりましたのは
名古屋の御園座で上演されていた「第四十四回吉例顔見世」の夜の部。

出かけるまでの話で前半終わってしまったので…(滝汗)
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-10-09
ここからは上演された演目のお話。

イヤホンガイドを手にし、分かりやすい解説を左耳でキャッチしながら
初めての歌舞伎を鑑賞いたしました。

この幕を見ると「ああ、歌舞伎を観に来たなぁ」としみじみ思いますね。
幕間.jpg
で、まず最初は…


■■■一、鶴亀(20分)■■■

歌舞伎舞踊の作品は「能」の作品を素材にしたものが数多くありますが
その中でもこの「鶴亀」は能楽の詞章をほぼそのまま利用して長唄の曲として
作られた最初の作品だそう。
シンプルでありながら、曲が優れていることからご祝儀物としてよく取り上げられ
人気の作品です。
今回の襲名披露の夜の部の最初を飾るにぴったりですね。

内容としては、新春を祝う会に古来から「吉祥」を象徴する鶴と亀に扮した
廷臣と共に女帝が姿を表し、長寿祈願のため、舞を舞い始めるというもの。

唐うちわを手にして踊る、中村時蔵さんのなんと優雅で美しいこと。
鶴が「スッ」と、片足だけで身体を支え、凛とした姿で立つ姿を思わせる
美しい舞いを披露してくれるのは時蔵さんの長男の梅枝さん。
そして、亀が両手で水をかいて、池を楽しそうに遊泳する姿を思わせる
ほほえましい舞いを披露しているのは時蔵さんの次男の萬太郎さん。
父子による息のぴったり合った舞いに思わず見とれました。

この後、20分の幕間。
皆さん、お手洗いに向かわれたり、
1階へ出かけ、芋きんつばをお買い上げしたり
お茶を試飲したりと、小休止を楽しまれていました。

そして続きましては…

■■■二、修禅寺物語(60分)■■■

鎌倉二代将軍源頼家の悲劇を題材にした新歌舞伎。
「半七捕物帳」シリーズで有名な「岡本綺堂」さんの代表作のひとつです。

内容としては北条氏の陰謀により修禅寺に流れ、愛妾の若狭局も失った源頼家は、
近くに住む面作りの名人である夜叉王に自らの顔を写した面を彫るよう注文する。
夜叉王は何度もノミをふるうものの、仕上がった面には
どれも死相が現れるためこれは献上できないと、苦悩することに…。
そんなことはつゆ知らず、夜叉王のもとを訪れた頼家は
早く面を仕上げよと、とうとう刀に手をかけ
頼家と夜叉王は一瞬緊張感あふれるものの
機転を利かせて、「死相が現れた」という
夜叉王が彫った面を差し出したのは夜叉王の上の娘、桂。
そんな桂を見初め連れて帰る頼家は、その夜に北条の指示で暗殺され
炎に包まれた御所では桂が父親が彫った面をかぶって敵をくらまし
息も絶え絶えに父のもとへとやってくる。
頼家の死を知り、自らが彫った面に死相が出てきたのは
将軍の運命を暗示するほどの出来映え故のことであることを悟り、
今、目の前にいる娘の危機を目の前にするも自分の実力を喜ぶ夜叉王。
そして、その腕で娘の最後の姿を写そうと筆を走らせる夜叉王。
そんな父のために最後の力を振り絞って顔をあげる娘。
気品高い娘と芸術を極めようとする父を描いたお話であります。

夜叉王の弟子であった男を婿にもらった次女は職人的な性格。
そのため、冒頭は同じ親を持つ娘2人の性格の違いを
会話のところどころで見せて、仕舞には
気品高い長女と、婿殿の言い争いとなってしまうところなどが
テンポ良く進みます。

しかし、長女の機転で制作した面を差し出し、
自らの命は助かったものの
「死相の出る面など作品とはいえない」と自責の念にかられ
次女がいる前で、もう二度と面は作らぬと乱心の父で夜叉王。
その横で心を鎮めようと必死に腕にしがみつき、父である
夜叉王に言葉をかけるけなげな次女の姿には
思わずじーんとしてしまいました。
この次女の楓役は中村扇雀さん。
後ほど、藤娘としても登場しますが…いやもうお美しいのはもちろん
けなげな娘の雰囲気とその姿が会場の空気を通して伝わって来ます。

さらに父であり面の作家「夜叉王」を演じるのは中村富十郎さん。
納得のいかない作品を結果的に献上したことを悔いる姿は
まさに芸術家の神がやどったのかというほどの鬼気迫る演技。

そして、娘の桂が瀕死の身体で父のもとへと戻り
自ら彫った面に死相が出た理由を悟り、
死にゆく娘の姿を写そうと筆を握る夜叉王と桂のやりとり。
最後の力を振り絞り、夜叉王演じる富十郎さんに
顔をあげる娘、桂を演じるのは中村時蔵さん。
短い一生を生き抜いた誇り高い娘が
渾身の力をふりしぼり、父の想いにこたえようと
顔をあげる姿。まさに最後の見せ場ですね。

最後は観客の拍手と共に幕となりました。

「いやぁ…すばらしいですね」

先生や、他の方々とお話しながら、
この日、一番長い30分の幕間を迎えることに。
時間はちょうど6時過ぎ。夕食時。
2階のロビーにあるソファで持参した助六弁当をいただく私。
そして、持参したおにぎりや総菜パンをいただく他の方々。

食べ終えてからは、1階のお店を見てまわったりしました。

とはいえ、30分の幕間はあっという間。
続いては…夜の部で一番長い演目です。
(この後、長い記事となりますので、お時間ございましたらお付き合いくださいませ)

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「初めての歌舞伎〜前編〜」 [芸術etcのはなし]

10月5日(日)
31歳と10ヶ月近く生きてきましたが…
今回、初めて歌舞伎を観てまいりました。

きっかけは和裁のお稽古先にて。
先生が『今度、御園座で歌舞伎があるんだけど…』と声をかけてくださり
「行きますっ!」と即答した私。

機会があればお出かけしたいなとは思っていたのです。
図書館で歌舞伎関連の本を借りたりなどして読んでましたし…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-02-05-1
最近は「劇場への招待」や衛星放送などの特番を録画しては
歌舞伎を観ておりました。

さて、一緒にお出掛けするのは、教室の生徒さんや先生を含め総勢20名の予定。
初めての歌舞伎…であれば、1人で出かけるよりも
お稽古先の皆さんと一緒にお出掛けとなれば楽しですし、心強い。

という訳で日曜日の夜の部に出かけることとなりました。

さて、今回、出かける予定なのは
「第四十四回吉例顔見世」の夜の部で、
場所は、名古屋市伏見にある御園座。
信二郎改め二代目中村錦之助襲名披露ということで
出演される役者さんの顔ぶれも豪華です。

この襲名披露は、この名古屋で最後ということもあり
二代目錦之助さんも襲名してからはや一年半。
私は初めての歌舞伎となりますが
お稽古先の大先生は『また艶やかな舞台になりそうね』とにっこり。

しかし…お稽古先の方々と出かけるという事は…

「もちろんお着物ですよね」

大先生からは

『まだ日中は暑いから、単衣でも良いわよ』

と声をかけてくださったので…

「ここはひとつ、先日仕上がった単衣のお着物と以前に仕上げた単衣の長襦袢を…」

と、久しぶりのお着物dayに期待をふくらませていたところ…
5日の日曜日の天気予報は…

「午後から雨」

実は着付のO先生。筋金入りの雨女らしくて…
こないだのお稽古の時にもみんな噂してたなぁ(苦笑)

そして当日。午後から雨という予報も…前倒しになり朝から雨。

「着物…どうしよっかなぁ…せっかく仕立てた単衣…
 雨の日に初めて袖を通すのもなぁ…」

なんて、悩みながら煮豆の様子を見ていたら…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-10-06

「おぉ。雲の切れ間から光が…」

という訳で買い出し等の細々した用事を済ませて
いざ着付に!

んがっ。しかし…さすが半年以上ぶり。

「・・・・・・・・。」

長襦袢、着物、そして帯(今回は京袋帯)そうするつもりはないのに

「2回ずつやり直し」(爆笑)
皆さん、これが半年ぶりの恐怖です。
そして、40分かかりました。

「だったら、なぜ前日練習をしない?」

いやまぁ…全てはそこに行き着くのですけどね(爆)すいません。

で、細かい部分の不出来には目をつむって(滝汗)なんとか出発でございます。
とはいえ、8月に郡上おどりで下駄履いて踊っただけあって…
最寄りの駅までの歩きはなんて事もございません(笑)

そして、早めに出たので、開演の4時15分より、20分前に到着。
伏見で降りても、もっぱら名古屋市美術館へ出かけることが多く
この御園座も初めて足を踏み入れます。
あらためて…
「歌舞伎を観に来たなぁ」としみじみ。
顔見世正面.jpg

館内へ入り、早速、イヤホンガイドを借りて…
(代金650円+保証金1000円〈保証金は終演後に返却されます〉)
を借りて、今公演のパンフレット(2000円)を購入。

あとは歌舞伎の隈取りのパターンをあしらった手ぬぐいやポストカードなど
歌舞伎の柄などを活かした和雑貨などを見てまわり…
今回の席である2階へと移動。
すると…同じ教室で先日着付の1級の資格を取得されたKさんに合流。
毎回私がお邪魔している土曜日に必ずお逢いしていることもあって
『あっ。縫っていたお着物着てきたからすぐに分かったよ』とKさん。
「あはは。はい〜っ。頑張って着てきました」と照れる私(^^;)

そして席へと向かうと…大先生やO先生、
そして他の生徒さん達が勢揃い。

私は大先生の近くに座らせていただくことにしました。

『ほら見て。幕に各企業の名前が縫ってあるでしょ』
「あ、本当ですね」
緞帳1.jpg
緞帳2.jpg
宣伝効果も兼ねた幕。デザインの角度から見ても構図が面白いですし
何より、見る側としては、一定の時間を過ぎると次から次へと変わるところも興味深いです。

「カーン、カーン」という5分前の鐘が鳴り、
初めての歌舞伎に期待も増します。

そしてついに開演です。

詳しい内容についてはまた後ほど…
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「若冲の屏風の謎が解ける」 [芸術etcのはなし]

さて、先日10日(日)で終了した「若冲と江戸絵画」(愛知県美術館)
まあ、ブログにも書いたのですが
http://blog.so-net.ne.jp/yukiwochannel/2007-06-07-2
鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)のことが気になってたんですよね。
「なぜ、ヒクイドリとかオウムとか…江戸時代って鎖国の時代なのに
 若冲の屏風には、これらの異国の鳥達が描かれているんだろうか?」

その疑問が、ひょんなところから解けることに…
それは先日、NHK教育テレビで再放送されていた「通崎睦美」さんご出演の
『知るを楽しむ:歴史に好奇心「京都きもの玉手箱」』

大型店舗の書店に出向いたところ、幸いにもテキストが販売されていたので
購入しようとした私。ふと見ると2月分も1冊の中に入っておりました。
で、3月分の「京都きもの玉手箱」を読み終えた後に
会社までの通勤時間などを使って、2月の特集も読んでみることにしました。

2月の特集は「江戸のなんでも見てやろう〜絢爛!博物誌の世界」というもの。
で、この第一回に「徳川吉宗」が登場するのですが、そこには
「博物将軍・吉宗」というタイトルが。
吉宗さんといえば…亨保の改革を進めた人として歴史の教科書では習いましたけど…
このテキストと読み進めてみると教科書にはないことも多く、なかなか興味深い。

何でも、将軍吉宗は儒学や和歌の教養には乏しかったものの
(当時の儒学者の室鳩巣(むろきゅうそう)や
 六代将軍家宣(いえのぶ)の正室「天英院(てんえいいん)」の父である
 近衛基熙(このえもとひろ)が、吉宗に儒学や和歌の教養や関心がないことを
 日記などで書き留めているんだそうです)
法律・農政・天文・気象・地理・医学・薬学・蘭学などの
実用的・実学的なものには高い関心を持っていたそうで
江戸城内には実用的な学問に関係する書物を収集していたんだそうです。
そこから派生して、吉宗は、広く物事に通じ、動物、植物、鉱物、地質などの
天然物を収集・記録・分類・考察する学問である「博物学」というものに
強い関心を持ち、最終的に関心は異国・異文化にまで及んだとか。

ということで、結果的にオランダ商館を通じて、象、西洋馬、猟犬、ヒクイドリ、
ジャコウネコ、クジャク、ダチョウ、七面鳥、ガチョウ、インコ、文鳥、九官鳥、
山猫など、日本にはいない珍しい動物を輸入したというのです。
あ、そうそう、コショウの苗木やココナッツの苗木などの珍しい植物も
取り寄せたんだそうですよ。

で、これを読んだ私。大いに納得。
あの鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)のモチーフの中に
ヒクイドリがいたのは間違いではなかったんですね。
若冲やそのお弟子さん達は何らかのいきさつでヒクイドリを見たかもしれませんね。

まあ、確かに…日本史に精通している方なら「な〜んだ」なことかもしれませんが
(おまけに鎖国とはいえ、オランダなどの特定の外国とは交流があった訳ですし…)
とはいえ、私、学生の頃は「世界史」を主に勉強していたもんですから
(といいつつ、結局は歴史が苦手な人なんですけどね…苦笑)
ひょんなことから手にしたテキストからまさか若冲の屏風の謎が解けるとは…
いやはや、勉強になりました。


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「東京に行きたい病の理由」 [芸術etcのはなし]

今年、2007年05月12日から名古屋でも「ダリ展」が開催されるそうで…
そりゃもううれしかったですよ。
東京での「ダリ展」のことが
東京メインの情報番組でかなり取り上げられて
「名古屋は来ないよなぁ」と勝手にひねくれてましたから(苦笑)

にしても…最近の「新日曜美術館」ときたら…
地方の視聴者にとっては残酷でございます。
(だったら視聴しなければいいだけなんですが…滝汗)

その中でも「これ、いいなぁ」と思ったのは…

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