「エリック・カール展」 [展覧会のはなし]
※随分前の話になるのですが…
繁忙期に埋もれて書くことができなかったので、
備忘録代わりに書かせてください。
昨年末に京都の伊勢丹でエリック・カール展が開催されていて…
「名古屋も来るかなぁ」と気をもんでいたら…
来ました。それも名古屋のタカシマヤに。
今回は原画もたくさん展示されると店頭に設置されていたラックから
チラシを手にとり有頂天だった私。
「そりゃ行かない訳がない」
とはいえ、折しも開催期間中は繁忙期まっただ中で
この頃はまだ企画展の作品すらできてない状態。
「でも、時間をやりくりして行くのです!」
平日の夜は比較的空いているので…
働きウーマンとしては狙い目です。
「週末はやっぱり人が多いのでね」
せっかく原画見るのなら、ゆっくりじっくり観たい派なので。
で、仕事が早く終わった日が唯一あって、その日に出かけました。
2月19日(木)
入口から歩いていくと…
エリックさんの代表作の原画たくさん並んでおりました。
出版にあたって採用されなかった原画や習作なども
会場の壁に所狭しと展示されており
「一冊の絵本を仕上げるまでにエリックさんが細やかな部分まで
こだわり抜いた過程を垣間見ることができが気がしますね」
展示の途中には、アメリカにあるエリック・カール美術館の映像が紹介されており
http://www.picturebookart.org/
「私も行ってみたい!」と強く思ったほど。
その、老若何女を包み込むようなあたたかな美術館…いつかは訪れたいものです。
さて、後半はエリックさんが絵本制作とは一線をひいた作品
「インディペンデントアート」が紹介されていました。
「6つの色のアッサンブラージュ」(図録に掲載されていたものを撮影)
アッサンブラージュとは、屑や廃品を使用して作った芸術作品や
その手法のことを指します。
エリックさんが絵本制作の際に細かく切り込まれて残ってしまった紙
http://www.kaiseisha.co.jp/ericcarle/secret/index.html
(ティシューという薄手の紙)を使って作られたその作品は
散り散りになっていた色のかけら達が、
エリックさんの手によって、大きな大きな色のヴェールに
織り上げられたかのように…
以前よりも、輝きを増してとても魅力的な作品となっており
私もしばし、見とれておりました。
そんな中でも特に印象深かったのは、日本来日の際に観た着物から
インスピレーションを得て制作された作品。
「キモノII」(図録に掲載されていたものを撮影)
エリックさんの目を通して形にされた日本がとても新鮮であり
そして素敵でした。
あと…とても新鮮だったのが、美術学校を卒業してドイツで
2年ほど、グラフィックデザイナーとして仕事をした際に
制作されたというポスター。
(図録に掲載されていたものを撮影)
色遣いをはじめ、イラストの線やモチーフも
「絵本にはない独特の雰囲気」
そのせいか余計にひかれますね。
最後はエリックさんのインタビュー映像を観ることができました。
新聞記事にも掲載されていましたが…
日本の子供達に向けられたメッセージがとても印象に残りました。
-------------------------------------
美術の授業で、色を塗ったり、
絵を描いたりするときがあります。
そのとき、線からはみ出すことを心配せずに
想像を楽しんでください。
どんな絵も完璧に仕上がることはないけれど、
それでいいんです。
もうひとつ、これは子供だけでなくて、
世界中に伝えたいことです。
「お互いに優しくなろう」
簡単に聴こえるけれど、とても大切なことです。
-------------------------------------
子供達に向けられたメッセージではあるけれど…
大人の私にも、とても心に響きました。
ただただ、「とてつもなく深い意味を持つ言葉だな」と。
そしてインタビューの映像を2回周り観た人です(;´▽`A``
そう、大人になっても、それは例えば絵に代わる
仕事だったり、趣味だったり…
毎日いろいろあるのだけど…
それらにも言えることではないかなと思って。
それと「お互いに優しくなろう」
なんとなく、昔に比べるとみんな
先を急いでいる感じがありますよね。
まあ、私も職業柄、時間に追われる仕事をしているので
あまり人のことは言えないのですが…
まあ、どうしても時間に追われると気持ちに余裕もなくなり
自分のことでいっぱいっぱいになりますよね。
そうすると…この「お互いに優しくなろう」が
非常に難しい時もある。
「そこを押して自分がどこまで優しくなれるか」
そういうことが少しずつできるようになるっていうのは
ある意味、精神的な成長でもあるんだろうなと。
「そういう人のところには良い事柄が多く舞い込むのだろうなと」
エリックさんの作品や人となりを垣間みる事ができる
インタビューを通してそれはしみじみ思いましたもの。
「エリックさんは優しさを与えられる人だ」と。
だからあんなに人の心をあたたかくしてくれる
素敵な絵本が制作できるんじゃないのかなと。
「いやはや、素敵な展覧会でした」
名古屋はすでに展示が終わっていますが
「エリックカール展」
http://www.kaiseisha.co.jp/ericcarle/index.html
●2009年4月3日(金)~5月6日(水・祝) 横浜・そごう美術館
●2009年5月13日~5月25日 札幌・大丸札幌店7階ホール
以上の2カ所での展示が予定がされているようです。
お近くにお住まいの方はぜひお出かけになられてはいかがでしょうか?
ちなみに…帰り道は図録とたくさんのグッズをお買い上げ。
「ちょ、ちょっと買い過ぎちゃった?(;´▽`A``」
でも、カエルがプリントされているミニタオルは
もう無条件に欲しくて(笑)
買っちゃいました( ´艸`)
仕事で忙しくてちょっと疲れた時など
時々、エリック・カールさんの図録を観て心を落ち着かせている
今日この頃です。
繁忙期に埋もれて書くことができなかったので、
備忘録代わりに書かせてください。
昨年末に京都の伊勢丹でエリック・カール展が開催されていて…
「名古屋も来るかなぁ」と気をもんでいたら…
来ました。それも名古屋のタカシマヤに。
今回は原画もたくさん展示されると店頭に設置されていたラックから
チラシを手にとり有頂天だった私。
「そりゃ行かない訳がない」
とはいえ、折しも開催期間中は繁忙期まっただ中で
この頃はまだ企画展の作品すらできてない状態。
「でも、時間をやりくりして行くのです!」
平日の夜は比較的空いているので…
働きウーマンとしては狙い目です。
「週末はやっぱり人が多いのでね」
せっかく原画見るのなら、ゆっくりじっくり観たい派なので。
で、仕事が早く終わった日が唯一あって、その日に出かけました。
2月19日(木)
入口から歩いていくと…
エリックさんの代表作の原画たくさん並んでおりました。
出版にあたって採用されなかった原画や習作なども
会場の壁に所狭しと展示されており
「一冊の絵本を仕上げるまでにエリックさんが細やかな部分まで
こだわり抜いた過程を垣間見ることができが気がしますね」
展示の途中には、アメリカにあるエリック・カール美術館の映像が紹介されており
http://www.picturebookart.org/
「私も行ってみたい!」と強く思ったほど。
その、老若何女を包み込むようなあたたかな美術館…いつかは訪れたいものです。
さて、後半はエリックさんが絵本制作とは一線をひいた作品
「インディペンデントアート」が紹介されていました。
「6つの色のアッサンブラージュ」(図録に掲載されていたものを撮影)
アッサンブラージュとは、屑や廃品を使用して作った芸術作品や
その手法のことを指します。
エリックさんが絵本制作の際に細かく切り込まれて残ってしまった紙
http://www.kaiseisha.co.jp/ericcarle/secret/index.html
(ティシューという薄手の紙)を使って作られたその作品は
散り散りになっていた色のかけら達が、
エリックさんの手によって、大きな大きな色のヴェールに
織り上げられたかのように…
以前よりも、輝きを増してとても魅力的な作品となっており
私もしばし、見とれておりました。
そんな中でも特に印象深かったのは、日本来日の際に観た着物から
インスピレーションを得て制作された作品。
「キモノII」(図録に掲載されていたものを撮影)
エリックさんの目を通して形にされた日本がとても新鮮であり
そして素敵でした。
あと…とても新鮮だったのが、美術学校を卒業してドイツで
2年ほど、グラフィックデザイナーとして仕事をした際に
制作されたというポスター。
(図録に掲載されていたものを撮影)
色遣いをはじめ、イラストの線やモチーフも
「絵本にはない独特の雰囲気」
そのせいか余計にひかれますね。
最後はエリックさんのインタビュー映像を観ることができました。
新聞記事にも掲載されていましたが…
日本の子供達に向けられたメッセージがとても印象に残りました。
-------------------------------------
美術の授業で、色を塗ったり、
絵を描いたりするときがあります。
そのとき、線からはみ出すことを心配せずに
想像を楽しんでください。
どんな絵も完璧に仕上がることはないけれど、
それでいいんです。
もうひとつ、これは子供だけでなくて、
世界中に伝えたいことです。
「お互いに優しくなろう」
簡単に聴こえるけれど、とても大切なことです。
-------------------------------------
子供達に向けられたメッセージではあるけれど…
大人の私にも、とても心に響きました。
ただただ、「とてつもなく深い意味を持つ言葉だな」と。
そしてインタビューの映像を2回周り観た人です(;´▽`A``
そう、大人になっても、それは例えば絵に代わる
仕事だったり、趣味だったり…
毎日いろいろあるのだけど…
それらにも言えることではないかなと思って。
それと「お互いに優しくなろう」
なんとなく、昔に比べるとみんな
先を急いでいる感じがありますよね。
まあ、私も職業柄、時間に追われる仕事をしているので
あまり人のことは言えないのですが…
まあ、どうしても時間に追われると気持ちに余裕もなくなり
自分のことでいっぱいっぱいになりますよね。
そうすると…この「お互いに優しくなろう」が
非常に難しい時もある。
「そこを押して自分がどこまで優しくなれるか」
そういうことが少しずつできるようになるっていうのは
ある意味、精神的な成長でもあるんだろうなと。
「そういう人のところには良い事柄が多く舞い込むのだろうなと」
エリックさんの作品や人となりを垣間みる事ができる
インタビューを通してそれはしみじみ思いましたもの。
「エリックさんは優しさを与えられる人だ」と。
だからあんなに人の心をあたたかくしてくれる
素敵な絵本が制作できるんじゃないのかなと。
「いやはや、素敵な展覧会でした」
名古屋はすでに展示が終わっていますが
「エリックカール展」
http://www.kaiseisha.co.jp/ericcarle/index.html
●2009年4月3日(金)~5月6日(水・祝) 横浜・そごう美術館
●2009年5月13日~5月25日 札幌・大丸札幌店7階ホール
以上の2カ所での展示が予定がされているようです。
お近くにお住まいの方はぜひお出かけになられてはいかがでしょうか?
ちなみに…帰り道は図録とたくさんのグッズをお買い上げ。
「ちょ、ちょっと買い過ぎちゃった?(;´▽`A``」
でも、カエルがプリントされているミニタオルは
もう無条件に欲しくて(笑)
買っちゃいました( ´艸`)
仕事で忙しくてちょっと疲れた時など
時々、エリック・カールさんの図録を観て心を落ち着かせている
今日この頃です。
エリックの絵は、東京のちひろ美術館で原画をたまたま見ることができました。
色の洪水に、圧倒された記憶があります^^ いいですよねぇ。
by かぴー (2009-04-03 19:59)
>かぴーさんへ
nice&コメントありがとうございます。
そうですか…かぴーさんはちひろ美術館でご覧になったんですね。
私も東京に行く機会がある時には最低3つほど美術館に行こうと
いつも思っているのですが…
まだちひろ美術館を訪れたことがありません。
いつか一度出かけてみたいところです。
エリックさん、「色の魔術師」と言われているように
本当に素敵な色の組み合わせをされますよね。
いや、たぶんエリックさんご自身が楽しまれているんでしょうね。
エリックさんの手から生み出された色の洪水は、
思わず笑顔になってしまいますね。
素敵な作品を生み出すエリックさんのことが
この展覧会では以前より詳しく知ることができて
とても嬉しかったです。
by ユキヲ (2009-04-04 00:07)