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「岐阜市歴史博物館へ行く〜前編:縄文式土器を学ぶ〜」 [展覧会のはなし]

実は先月、金華山のふもとにある
「岐阜市歴史博物館」で開催されていた
「中島潔」さんの展覧会に出掛けた私。

金子みすゞさんの詩の世界を中島潔さんが絵にしたこの展覧会。
中島潔さんということで…
NHKの「みんなのうた」などの映像で流れていた
愛らしい作品のイメージで訪れたのですが、一歩、会場内に入ってみると
今回の作品を目にした瞬間に「金子みすゞの世界」引き込まれる
数々の作品から放たれる力強いオーラに、ただただ圧倒され、
大作の「大漁」の前では、しばし立ちつくしてしまうほど、
心奪われてしまいました。

そして時間もあったので、
「久しぶりに常設展も観よう」と
気軽な気持ちで2階の常設展を訪れて驚きました。

「あら?以前来た時と随分変わったなぁ」

いやいや…私の以前って言ったら…ここ最近の話じゃなくて…

「例のルネ・ラリック展以来じゃない?」

はい。2001年以来(苦笑)
以前は蝋人形らしき鵜匠さんと舟、
そして鵜(剥製だったかしら?)が印象的な
「ごく一般的な歴史博物館」の常設展でしたけど…

パンフレットを見ると、3年半前に常設展示室をリニューアルしたのだとか。

2階の常設展示室だったスペースは
岐阜の歴史文化を総合的に紹介する意味で現在は
「総合展示室」という呼び名になっているようで
体験コーナーなどもたくさん作られていて、
子供から大人まで楽しく歴史が学べるようなスペースになっていました。

その中でも気になったのが…

「戦国時代の着物を着てみよう」
http://www.rekihaku.gifu.gifu.jp/taiken.html#02

ちょうどご年配のご夫婦さんが着付をされていたので
「ほほぅ」と思って見ておりました。

「戦国時代っていうと…ちょうど功名が辻あたりかしら?」
と身近な大河ドラマをものさしにしてイメージするユキヲ(笑)

で…

「ちょっと着てみたい」

でも

「1人だしなぁ…」

と、躊躇して結局その場を後にしました(小心者…汗)

とはいえ、他にも様々な展示があり
浮世絵の重ねずりを体験できるコーナーがあったり
最後は、岐阜の伝統工芸の紹介が映像を交えて紹介されており
「提灯」や「水うちわ」をはじめ
以前にこちらで体験させてもらった「和傘」なども
その工程ごとに詳しく映像で紹介されていました。
(人がいないことをいいことに和傘と提灯の映像、全部見た人…爆笑)

「いやはや面白かった。体験型のコーナーが多くて
 これは大人から子供まで楽しめますね」

とはいえ…

「いつか着てみたいわ、あの武家の女性の衣装」

と思っていたらお友達のMiltmozmmerちゃんも
中島潔さんの展覧会に出掛けた際に2階の「総合展示室」に立ち寄ったそうで
『実は私もいろいろと体験コーナーが気になって…』とのこと。

という訳で、2人で岐阜市歴史博物館にお出掛けすることになりました。

10月13日(月・祝)
岐阜駅で待ち合わせして、一緒にランチビュッフェをいただきました。
旬のお野菜をたっぷり使った料理は、
ここのところ残業でお疲れ気味の私の身体にしみわたります。
ランチビュッフェ.jpg
そして写真の栗ごはんをおかわりして食べていたのは何をかくそうこの私。
本当、栗好きだよねぇ(苦笑)

そして、美味しい料理をお腹いっぱいいただいた後は…
駅前のバスターミナルから「岐阜公園」行きのバスに乗って出発。
バスの車内でいろいろ話しをしているうちに目的地に到着。

そして入館。大人300円。

普段、企画展などの作品を展示する1階のスペースの所に、
所蔵している屏風や巻物などが展示してあるとのことで
先にそちらを鑑賞。

歴史上の戦いを絵に表してはいるものの
「描く人によって、こんなに違うのか!」と思うほど
その線から色使いにいたるまで、どれもが見所満載。
一番大きな屏風絵の作品には、ところどころに戦国武将の名前も描かれていて
「おぉ、こんな風に攻めていったのか…」なんて思いつつ見てました。

とはいえ、今のようにテレビカメラがある訳でもなく…
ましてはデジカメや携帯電話なんてある訳もない。
だから、当時の絵師さん達は現場にいた兵士などから話などを聞いて
あとは自分の描写力と創造力をフル回転させて描いていたようです(^^;)
「だとしてもすごいです。これだけのものをまとめあげる構成力や創造力が」
本当に顔の表情も絵師さんによって、様々。見てて面白かったです。

さて、続いては今日の目的のひとつ「総合展示室」へ。

と、その前に…2階にも、特別展示室があり、
この日は川合玉堂さんの作品が展示されていました。
「玉堂さんって名前もよく聞くし、
 よく新日曜美術館のアートシーンで日本画の特集展示などの紹介で
 必ず出て来る作家さんだけど…この人、葉栗郡(現在の一宮市木曽川町)の
 出身だったとは…私の実家に近いなぁ」なんて思ったりして(笑)
迷いのない筆さばきでかつ繊細な印象も見え隠れする龍を描いた白い袈裟
(どうやら寺に奉納するために描いたそう)見応え充分でした。

そしていよいよ総合展示室へ。

最初に体験したのは…縄文土器。
何を体験するかというと…

「縄文土器の模様はどのように付けるのか」という体験ですね。
枝に切り込みをいれて凹凸を作り、それを押し付けてできたもの。
名前の通り、縄を土器に押し付けてできたもの
そうそう、驚いたのが、二枚貝の筋を利用して削るようにつけた模様も…。
実際にやってみると予想外の模様も浮き出てきたりして
Miltmozmmerちゃんといろいろ試して模様をつけてみました。
縄文土器の模様作り.jpg

あと、面白かったのがマグネット式の
弥生時代のつぼ型土器のパズル(笑)
岐阜市日野で見つかった土器をモデルにしたそうで
1つのピースの大きさは小さくても5センチぐらいで
大きいものは10センチほどある立体型パズル。
曲面なせいか、想像していざ手に取って重ねてみると
これが意外にくい違う(苦笑)
そのくい違いがツボにはまり
「これ?」「いやこれか?」と2人で楽しく土器を復元。

「いやあ…これだけ大きなパーツでも苦戦するのに
 実際出土するような親指大ぐらいのパーツを使っての
 土器の復元は大変だろうねえ」
と、考古学者さん達の苦労も垣間見え、なんとなくしみじみ。

さてさて…いよいよ「武家の女性」に変身するべく
当時の楽市場を復元したスペースに足を踏み入れます。
と、長くなりましたので、続きはまたのちほど…


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Miltmozmmer

ユキヲちゃん、なんて充実した日記!!
私はめちゃくちゃ端折って書いてるので、
自分がご一緒したことなのに、ほほぅ!と関心して読んでますよ。
続きを楽しみにしています。(笑)

追伸:今日からはじまった高島屋のフランス展、良いですヨ!!
by Miltmozmmer (2008-10-23 01:06) 

tanuki

中島さんの作品は私も大好きです(^^)
私も、前に、京都で展覧会があった時に見に行きました。
子供の絵ももちろん好きなのですが、成人の女性像のはかなげな、そして色香のただよう表現に魅了されています。

こちらの博物館は、かなり充実した内容が楽しめそうですね。
戦国時代衣装って普段なかなか着る機会なんてないから、貴重な体験ですよね~。
私も近所だったらユキヲさんに連れてってもらって一緒に体験したかったです(笑)
続編を楽しみにしています。(^^)


by tanuki (2008-10-23 13:01) 

ユキヲ

>Miltmozmmerちゃんへ
コメントありがとうです!
先日は本当にいろいろとありがとうございました。
楽しかったですよぅ。
いやいや…私の場合、どうも「文章を簡潔にまとめる」のが
苦手みたいで…それに「あれもこれも」と欲張っているうちに
こんなに長文になってしまいましたよ(爆)
続き、楽しみにしてもらって嬉しいです(^^)

あ!フランス展。
ここのところ残業続きでしたが、今日やっとひさしぶりに
仕事が早く終わって…見てきましたよ!
会社の同僚さんが先にフランス展にお出掛けして
「ユキヲさん、雑貨とか好きだから好みの催しかもしれないね」と
予想してくれた通り、ツボの催しでした(笑)
「ソレイアード」のプロヴァンスプリントのマグカップは
買おうかかなり迷いました(^^;)
フォションのディスプレイはさすがのひと言。
あとはチーズの美味しさにちょっと感動。
そしてあいかわらずワイン試飲してきちゃいました((((^^;)
個人的にバーバパパの雑貨も気になるものがいくつかあるので
とりあえず一晩考えて、それでも欲しかったら買ってこようと
思ってます(苦笑)
by ユキヲ (2008-10-24 01:52) 

ユキヲ

>tanukiさんへ
nice&コメントありがとうございます。
そうでしたか。中島潔さん、京都でも展覧会されていたんですね。
私は「みんなのうた」などのイメージが強くて
最初、フランスのパリを題材にした作品を目にした時には
今までにお目にかかったことのない作風だったので
少し驚きました。でも、今、この年だからこそ、何かとても感じることが
たくさんあったので「ああ、良いタイミングで作品を鑑賞できたなぁ」
としみじみ思いながら、足を踏み入れたことのないフランスの空気を
想像しておりました(^^)

博物館…後ほど、その他の体験コーナーなどもご紹介しますが…
「これで大人300円はすごい」と思うほどでした。
戦国時代の衣装…女性もそうですが、男性の方もいろいろとありました。
たまには、異空間に迷い込むのも楽しいものですね(^^)
by ユキヲ (2008-10-24 01:56) 

智太郎

川合玉堂 俳人としての交友も深かったそうですね。はじめまして!・・・お疲れ様です。  1/9書き:修善寺の温泉地:【新井旅館への通勤が厳しいが!?】。第一期ニート時代でしたが早速、由緒ある新井旅館に内定しましたが、通勤メチャ厳しい!【サラリーマン編】 、面白い画像も存分に楽しんで見て下さい。<m(__)m>コメント等いただけたら幸いです。自分の【学生編】当過去ブログにも、当時の写真・面白い・可愛い・画像・動画ありますので、時あれば、楽しんで見てやって下さい。

by 智太郎 (2009-01-11 15:32) 

ユキヲ

>智太郎さんへ
コメントありがとうございます。
川合玉堂…
そうみたいですね。家に帰ってからネットでちょこちょこ調べました。
にしても…あんな木曽川町の出身だったとは…
まさに灯台下暗しでした(苦笑)
ブログさきほどお邪魔しました…
面白い画像、たくさんありました。
日本昔話世代としては、
高速動画になっていたエンディングの画像がツボでした(笑)
by ユキヲ (2009-01-11 22:37) 

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