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「愛知県勤労会館:アンチクロックワンダーランド」 [芸術etcのはなし]

本当は東京旅行の前に書こうと思ったのに…

「書けなかった、まとめられなかった」

なので今書きます(爆)
もう、1ヶ月以上も前なのに…(本当に…爆)

「アンチクロックワンダーランド」
アンチクロックパンフ.jpg

名古屋公演は愛知県勤労会館。
3月6日(土)でした。

愛知県勤労会館…

「いいところだよね…」

明治〜昭和初期の建物大好きな私(笑)
それだけで結構テンション高いです。

ただね…

「勤労会館は途中まで傾斜がついていない」

結果…

「開演前にスタッフさんによる、座席の座り方のご指導あり(笑)」

今まで両手に足りる程しか舞台モノを観てない私ですが…

「これは初でしたね」

ちょっと新鮮でしたが(笑)

さて、この舞台。
長塚圭史さん(長塚京三さんの息子さんです)の
作・演出の阿佐ヶ谷スパイダースの舞台です。

阿佐ヶ谷スパイダースといえば…前記の長塚圭史さんが主宰の劇団。
伊達暁さん、中山祐一朗さんがメンバーな訳ですが…
今回はゲストのキャスティングがまた豪華で…

「池田鉄洋さん、小島聖さん、馬淵英俚可さん、光石研さん…」

などなど…私が知っている限りでもこのキャスティングですから…ね。
普通に…「凄いな…どんな舞台かなぁ」と興味津々で…
お友達の光流ちゃんと出かけたのでした。
はい、光流ちゃんとこの舞台を観たに食べたのは矢場とんのみそかつでした。
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2010-03-09-1
※舞台の話は追々と書いておいて…本当、追々、追々…になってしまったね(爆)

長塚さんといえば…
2008年9月から1年間、文化庁・新進芸術家海外留学制度で
イギリスに留学されていて…
帰国後、初めてとなる新作公演がこの「アンチクロック…」でした。

とはいえ、私…長塚さんの舞台は初めてだったし
(というか現代の作家さんが作る舞台は久しぶり…
 前に出かけたフロスト/ニクソンは元々ネタはアメリカだし…)
単純に「どんなものを見せてくれるのかな」と。
なので、あんまり細々したことは詮索せずに会場に向かいました。

舞台の内容は…

ある小説家の男とその妻、そして使用人である女性
さらには、妻が通う造形教室の先生が登場し、
会話が交わされるのですが…
「影がちらつき…謎めく予感」
書いた小説が酷評されている現実に苦悩し
たまらず家を飛び出し夜の街を迷走する小説家。
編集担当の男性を誘って飲みに出かけたバーで
とある女性に出会い、関係を持ったことで思わぬ事件に展開。
小説家が気がつけば、そこは取調室。
刑事とその部下がまくしたてるように小説家を取り調べる。
そんな取り調べに熱心な刑事達が、
さらに関係者へと取り調べを行ううちに…
見知らぬ女性や男性が登場。
最後には、最初に出て来た女性…そう
すでにいないはずの彼女が登場したり…
話が不思議な方向へと展開していきます。

ざっくりと書くとこんな具合ですが…実際は…

「かなり複雑です」

他の方の感想を観ていると
かなり意見が二分されている感じですが…

「私は好きですね」

予備知識なしで出かけた正解だったと思います。
私達の時間軸や常識をどんどんゆがめていく感じが…

「逆に五感に響く感じで…」

ただ、随分とゆがめられるので…

「必死に頭の中で話の流れを追う(苦笑)」

それは否めないな。
それに、場面によっては残虐な部分も出てくるので
それも好き嫌い分かれるところですかね。
うむ…私は話の流れ上、違和感がなければ
それはそれで受け入れるタイプです。ええ。
(ただ、小島聖さんが息絶えるシーンは少々ぞっとしましたけど…ね)
あと個人的にはグニャグニャでつかみどころのない問答がある場面もあるので
そこは少々退屈には感じました。
(例えるなら伊達さんと馬淵さんのやりとりの場面など)

とはいえ、気がつけば観客のはずの自分もどんどん引き込まれて…

「まるでそこにいる人の中の1人になったような感覚にもなり…」

久しぶりに面白い体験でしたね。
まあ、そういう感覚を与えてくれるのも、
様々な舞台で活躍している実力派の俳優陣ならではですかね。

「フロスト/ニクソンの時なんて佐藤アツヒロくんにハラハラしてね…(爆笑)」
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2009-12-10-3

ちなみに…今回の中山祐一朗さん…
フロスト/ニクソンで初めて見て…
それに続いて今回、2度目です。
刑事の役で、メガネ+スーツ姿でございました(あえて書く…笑)
劇中、観客の通路に登場するシーンがありましたが…
残念ながら私達側の通路側ではなく、向こう側でした。
ちょっと残念(笑)

池田鉄洋さん…
声がいい上に…メガネ姿で…(そこ?…笑)
今回、舞台で見るのは初です。
ええ、結構好きなんです。
サラリーマンNEOにご出演もされているので…(笑)
なので、生で見る事ができて結構嬉しかったです。

小島聖さん…
本当に、この方は「魔性の女」が上手いというか何というか…
いい女優さんになったなぁと、しみじみ。

光石研さん…
いいなぁ。彼の場合、ああいう苦悩する演技がはまりますね。

馬淵英俚可さん…
昔、妹と一緒に観ていたドラマ
「白線流し」を観ていた時、非常にインパクトがあり
とても印象に残っていた女優さんでしたが…
今回、舞台で観て…これからも頑張って欲しいなと
素直に思いました。また違った舞台で彼女を観てみたいです。


いや…本当に見応えある舞台でした。

舞台終了後…カーテンコールがあり…
長塚さんが舞台そでから小走りで登場。
(なんだかイメージにないコミカルな小走りでの登場だったので妙にツボでした)

最後にごあいさつされていたのですが…

「お父様に声がそっくり!」

と、素直に思った私です。
(いやまぁそりゃそうですけど…親子ですから…笑)

そして、思わず吹いてしまったのが…長塚さんのごあいさつ中の自虐的な内容。

「今回舞台を観て、参ったなと思った方も…これに懲りずにまた…」

それを聞いた山内圭哉さんが

「今、お客さんの頭の上には、でっかい『?』が…」
と、すかさずツッコミを入れながら手を大きく動かして
『?』の形を示すので、観客席からは思わず笑いが…
ええ、私も笑ってしまいました。

この日、名古屋が千秋楽というのもあり
安堵の雰囲気もあってのことでしょうが
このコメントやツッコミからも
本当、長塚さんと出演者のとても良い関係みたいなものを
垣間みることができて、ほほえましく感じました。

で、中山さんは…
「去り際に、下手の方で手を振ってくれました」

ちょっと心躍りました(笑)

はぁ…やっぱり舞台はいいなぁと実感したこの日。

「また行きたいなぁ…」

ええ、私は懲りなかったので(笑)
また機会があれば阿佐ヶ谷スパイダースの舞台、観てみたいですね。
今後の長塚ワールドも少々気になりますし…
ただ、そろそろ資格試験の勉強に入らなくてはならないので
以前ほどは身体の自由が利かないのが少々痛いところ。

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光流

こんばんは。
本当に頭を使う舞台でしたね。
ぼんやり見ていられませんでした(笑)
いつもならもっと中山さんを追いかけているのに私……。
今回は色々整理しながら考えながら
の観劇でしたのでそんな余裕が有りませんでした(^-^;
ユキヲさんにも楽しんでいただけてようでよかったです。
お誘いして本当によかった♪
悔やまれるのは中山さんが真横にきてくれなかった事
ですね!!(莫迦)
by 光流 (2010-04-11 21:23) 

ユキヲ

>光流ちゃんへ
こちらにもnice&コメントありがとうです。
本当…今回の舞台は一瞬も目が離せない
非常に緊張感のある、それでいて刺激的な舞台でした。
誘っていただき、感謝×100です。
中山さん向こうの通路に登場の件。
そうねぇ…悔やむというか…でも結果的には良かったかな。
だって真横に来たら私、きっと思考能力が止まると思うの(爆笑)

by ユキヲ (2010-04-12 00:43) 

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