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「映画『MILK』を観る」 [映画のはなし]

お友達のMiltmozmmerちゃんが4月6日(月)に開催される
試写会に当選したと連絡があったんですが
それがまた…あのアカデミー賞で主演男優賞とったショーン・ペンの映画
「MILK」とのこと。
ショーン・ペンは「I am Sam」が好きなのですが…
たしか結婚前に相方さんと見た「ミスティックリバー」の演技が
かなり怖くて…「この人の演技はすごい」ととても印象に残っていたので
「アカデミー賞をとった映画での演技はぜひ見たいところ」
という訳で…

「行きます!行きます!もう仕事をどうにかして早く終わらせて」

と、早速お返事したのでした。

あらすじとしては…公式HPのSTORYを参考にしていただくこととして…
http://milk-movie.jp/main.html

保守党の人や敬虔なカトリック信者の人はゲイである彼らを
「病気」だとか「汚らわしい」という理由で排除していこうとする。
それはまるで中世の「魔女狩り」のごとく、
突然彼らのいるバーに警察を送り込み、一斉検挙してみたり…
そして「ゲイの住民権排除」がアメリカ全域で起こる訳です。

私…別にゲイの人達を特別視するつもりはないですが
ただ、好きになった相手が男性だっただけだと思うのですよ。
ゲイだと分かると会社を解雇したり…
ただ、男性を好きというだけでそれまでのことになるとは…

自分はまだ物心付いてなかったけど、一応1976年生まれで
彼らが生きている時代とかぶっている訳ですよ。
だからそんなに遠い昔の話じゃない。

だけど、現実にはそういう差別が起きていたという事実。

「彼らだって普通の暮らしをする権利はあるなずなのに…」

人として、彼らのよりよい暮らしのために…
当然の権利を得るために奔走するミルクはとても素敵。
素敵だけど、ちょっと考えに偏りのある若者を世話してあげたり
未来ある少年に希望の言葉をかけたり…
とても人間味あふれる部分も持ち合わせている。
だから自然と彼らの周りに人が集まるんだろうなぁ。

それをまた魅力的に演じているショーン・ペンは本当にすばらしかったです。

あまり書いてしまうとネタバレになるのであれですが…

例えば、終盤で愛する人に電話をするシーンで見せる
彼の表情というか…とても表現豊かな目。
春の木漏れ日のようにほほえんだかと思うと
一瞬にして雷鳴におびえる子供のような
恐れおののく表情にと変化したり…
もうあの表情の豊かさには参りました。
彼の心がひしひしとスクリーンを通して伝わってくるのですから。

「さすがアカデミー賞俳優」

あとはやはり、「ゲイ」という役を見事に演じきっているということ。
さすがだなぁと思ったのは…
愛する人とのラブシーンも、ショーン・ペンだと、変ないやらしさもなくて…
「ああ、ミルクはこの人のことが大好きなんだなぁ」と素直に
話の世界に入っていくことができたんですよ。

それはたぶん、時に無邪気で、そして時に大人びたような
相手をエスコートするような人を愛してやまない
愛情あふれる表情をショーン・ペンが体当たりで見せてくれたからですかね。

そう、「ミルク」という人はゲイとかそういうくくりではなくて、
優しい気持ちを持ったひとりの人間なんだと素直に思えてきましたね。

だからこそ、彼らが当然の権利を求めて主張し
戦う姿はとても心に響きましたし
彼らを排除する世の中についてもとても考えさせられましたね。

彼は最後に残念ながら銃弾に倒れてしまいますが
(そのシーンはとても印象的で私は涙が止まりませんでした)
彼の意志は、仲間や愛する人たちに受け継がれているということが
現在の姿を通して最後に紹介され、それがとても印象的でしたし…
ミルクが語る「希望」という言葉にもリンクして
最後の1秒まで、目に焼き付けたい素敵なエンディングで…
深く心に刻まれました。

「MILK」は、非常に丁寧に描かれ、それでいて骨のある、すばらしい映画でした。


すばらしい映画を観た後は…
Miltmozmmerちゃんと一緒に観た映画のお話をしながら…
この日は和食のお夕食をご一緒することに…

この日、私はカレイの西京漬焼きを選びました。
映画のあと.jpg
白米かな?と思っていたごはんも、実は粟や麦、ごまなどが入っていて
ヘルシーなお夕食でした( ´艸`)ごちそうさまです。

良い映画を観ることができて
(何よりショーン・ペンの演技が非常に良かったです)
お友達と楽しくお話しながらお夕食をいただくことができて
とても楽しい月曜日の夜でした。

Miltmozmmerちゃんありがとう♪
nice!(2)  コメント(4) 
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コメント 4

Miltmozmmer

ショーン・ペンの演技は、本当に素晴らしかったね!
私が観た彼の他の作品は何だったかな?と思い調べたら「I am Sam」でした。
サムには号泣させられましたが、ミルクにはいろいろ考えさせられました!
そう思うと、いつも一筋縄ではいかない役柄が多い?
by Miltmozmmer (2009-04-08 21:20) 

ユキヲ

>Miltmozmmerちゃんへ
コメントありがとうです。
そして声をかけてくれてありがとう。
ショーン・ペンの演技は…今まで観た中で
(といっても私も片手で足りる程しか彼の演技を観てないですが)
一番だったかなぁと思います。アカデミー賞はやはり彼かなと。
確かに…よくよく考えてみると…
彼の役は一筋縄ではいかない役が多いですね。
でも逆に言えば、
だからこそ彼の本領が発揮されるというか…
彼の演技力だからこそ、際立つのかもしれませんね。
そう、今回の役は特に…
「さすがショーン・ペン」という感じでしたもの( ´艸`)
いやはや、とても良いひとときでした。
by ユキヲ (2009-04-09 01:07) 

tomoko

記事を読ませていただいて興味深々。
ぜひ見に行ってみようと思います。
by tomoko (2009-04-10 18:34) 

ユキヲ

>tomokoさんへ
nice&コメントありがとうございます。
つたない文章の記事ですが…(滝汗)
興味を持っていただけて嬉しいです。
30年ほど前の出来事ですが
現代にも通じるとても深いテーマだなと私は感じました。
何より、ショーン・ペンの
人をぐいぐいと引き寄せる演技には参りましたの一言でした。


by ユキヲ (2009-04-10 21:33) 

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