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「郡上八幡旅日記~郡上おどり初体験〜」 [旅のはなし]

明宝に住む親戚の方々と楽しいひとときを過ごし…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2008-08-21

午後10時過ぎ…
郡上おどりの会場であるやぐらのある十字路に無事に到着しました。

『1回目の審査は「春駒」ね…」とAさん。
やぐらを見ると赤字で「春駒」と書かれた垂れ幕がさがっておりました。
すでに10時半にもなろうという頃。
1回目の審査は今までの経験からするとそろそろ始まるとのこと。

『審査員の人はやぐらの周りに待機して
 審査の題目の曲が始まったらもう、すぐに審査に入るの。
 だから、狙ったお免状がある場合はもうその前からタイミングを見計らって
 曲が始まったらできるだけ審査員の前で踊るの』
と笑いながら話すAさん。さすがお免状を複数もっていらしゃる地元の方。

「なるほど」

『最初のうちは「かわさき」や「春駒」だから…
 これは2回目の審査あたりに猫の子来るかな…』と予想を立ててみるAさん。
猫の子のお免状、取れるといいですね。

さて、おどりには参加せず、近辺を散策するという相方さんに
少し後ろ髪をひかれながら相方さんの従姉妹にあたるAさんと一緒に
踊りの輪の中に入ります。

最初に踊ったのは「かわさき」
初心者の私にはぴったりの、ゆったりしたテンポ。
「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる…」という歌詞で
郡上おどりの中では一番馴染みのある踊りかもしれません。

Aさんのキレのある踊りの後ろ姿を追いながら、
だんだんと感覚を取り戻してきました。

Aさんも初心者の私に気を遣ってくださり
時折振り返っては、「右、左…」と手足の運びを教えてくださりながら
前へ前へと進みます。

ふと、小学生の頃の自分を思い出しました。

というのも昨年訪れたことを書いた時にも少し触れたのですが…
http://yukiwochannel.blog.so-net.ne.jp/2007-08-15-2

私の実家のある一宮市では7月の下旬に毎年七夕まつりがあるのですが
そこでは駅前のロータリーにやぐらを組んで毎年、盆踊りするんです。
この盆踊りの際にもやはり、東海圏ということもあり
「かわさき」や「春駒」が流れまして…
小学生だった当時の私…こうして親の後ろをついて踊っていたなと。

とはいえ一宮の七夕まつりの盆踊りの曲はたしか録音された音。
最後の歌は音源を小さくしてフェイドアウトしたような記憶があります。
しかし、郡上おどりは、やぐらの中で歌い手さんの生歌。
やはり気持ちが良いですね。生の歌声は。
とはいえ、生の歌声だと、あることが分かるようで…

Aさんが『あ…かわさきがもうじき終わって、曲が変わるよ』と教えてくれるのです。

「え?!」どうして分かったのでしょう?

『最後の一節になると、歌詞が少し変わるの』とAさんにっこり。

「へぇぇ〜」生歌ならではですね(^^)

そして、「かわさき」に続いたのは「春駒」

「ああ、これも小さい頃踊ったなぁ…」
身体を前かがみにしたかと思ったら両手を合わせて「パンッ」と鳴らして
両手を外へと広げます。
どうやら、この動き。馬の手綱をさばく姿を表しているのだとか。
そう言われると…楽しそうに踊っている皆さんの下駄の音が
馬の蹄の音にも聴こえて来ます(^^)

にしても…「あれ?小さい頃に踊った頃よりもテンポ遅め?」
小さい頃のイメージだと「春駒」→速いテンポだったんですけど…

なんて思っていたら、急にテンポアップ。
そうこうしているうちに…終了。
続いては「三百」今回、これが一番難しく感じました。
私が踊りについていけず…もたもたしていたのもあったのですが(滝汗)
『暑い、暑い…ちょっとひと休みしようか?』とAさん。
2人で踊りの輪を抜けて…
この日、私と相方さんが昼間、歩いた「やなか水のこみち」の奥にある売店で
一緒にお茶のペットボトルを購入し
道の脇でひと休みしました。

『三百はね、かわさきや春駒などとは違ってちょっと動きが複雑だから…
 難しいかもしれないね』とAさん。
うむむ…あれは本当に難しかった。
手足がばらばらになるとはまさにあれ(苦笑)
というか…

「運動音痴なユキヲ、リズム感もあやしい…(汗)」

あ、そういえば…さっきの「春駒」が妙なテンポの上がりようだったのですが…
『あ、あれはね。たぶん審査中だったから…普段よりゆっくりとした
 テンポだったのかも…振りなどを見るのに、
 あまりに速いとちゃんとチェックできないでしょ?
 で、最後に急にアップテンポになったのは審査が終了したからだと思うよ』

「なるほど!」
終盤での急なアップテンポに納得です(^^)

にしても…踊ると暑いですね。
500mlのペットボトルもあっという間に空になってしまいました。
『さて、戻りますか?』
という訳で再び踊りの輪の中へ…
そして踊ったのは

「やっちく」

「これぞまたに下駄を履いて来た甲斐がありました」と言わんばかりに
「カラン、コロン」と鳴らしながら足をさばく振りがあり
「踊りに来たなぁ」とさらに実感できる踊りでした。
さて、ぼちぼち身体も動いてきた頃に登場した曲は…

「げんげんばらばら」

こちらは今までとは逆の右手への進行方向。
という訳でAさんと場所を交代して(^^;)踊りました。
輪の中を見て踊るような形になるので、この時もAさんが
『足の動きがスムーズになると踊りやすいよ』と
右、左…とリズムに合わせて教えてくださいました。

そして登場したのは「猫の子」
元気に飛び跳ねる猫のようなコミカルな踊り。
足さばきがちょっと難しく感じて手の動きを必死に追っかけるのが
精一杯でしたが(苦笑)何とか踊り切りました。

ここでもう1度休憩。
『お手洗いは旧庁舎裏の方が結構綺麗かなぁ…』
という訳で旧庁舎の方まで歩いてみることに。
するとやはり皆さん考えることが同じなのか
はたまた、旧庁舎周辺に屋台がたくさん出ていることもあってか…
トイレは長蛇の列(苦笑)

「これは並ぶことも見越して移動しないといけませんね」と私
『そうね』とAさんも小さく笑う。
踊り初体験の私に
『明日は身体、大丈夫かしら?』とAさん、気にかけてくださる。
確かに…
20代前半でさえ、雪山にボードに出かけると
決まってその後、2日間は筋肉痛に悩まされていた自分。
小さい頃から運動会での徒競走は決まってビリだったし、
そうそう、小中高と体力テストの後も筋肉痛になってた
ザ・虚弱体質(爆)

「体力がある・ないで言ったら…私は絶対に後者ですからね」と私も苦笑い。

『あ、でもね。体力だけじゃないかも…
 踊りの場合は足先や膝をちょっとあげたり、腕を振ったりするでしょ?
 足なんかだと、すねの裏や太ももの裏とか…普段使わないところが
 翌日、痛くなったりするのよ』とAさん。

「なるほど…」
明日、ひどいことにならないように祈るのみです。

『それとあとは下駄かな…私なんかだと、足をしっかり乗せられる
 幅広の下駄が好きだから…この下駄にしているの。
 あとは、どうしても踊ると汗をかくから、塗りの下駄は滑ってしまうから
 私は白の木地の下駄が好き。汗を程よく吸ってくれて滑らないから』
とのこと。
確かに…翌日に疲労を持ち越さないためには
下駄選びも大切なことですよね。

お手洗いを済ませて、踊り会場まで戻る間
Aさん、さすが地元育ちということもあり、歩くたびに地元のお友達に会っては
『元気?うん、そうなの今、実家に戻ってきてるの』と軽くお話。

「ああ、なんだかいいなぁ」と思いましたね。
地元のお祭りで地元のお友達に自然と再会みたいな感じが。

とはいえ、やはりこうして毎年、盛大に行われる徹夜踊り。
たくさんの人に支えられて開催されているんだなぁと
道の脇の案内所に詰めているスタッフさんなど
歩くたびに遭遇するスタッフさんを見てしみじみ感じました。

と、ふらりふらりと歩いていると…気がつけばもう12時近く。
相方さんとは、12時過ぎに踊り会場を出ようと打ち合わせしていたので
一度連絡を取り、別の場所で合流することに…
と、ここでAさんとはお別れすることに。

『もうじき、兄も到着するみたいだし…
 2回目の審査は「猫の子」みたい』とAさん。

「ありがとうございました。本当に楽しかったです」

『いえいえ…じゃあ、兄が来るまでもうひと踊りしてくるわ』と
笑顔でAさんは踊りの輪の中へと消えてしまいました。


この後、私は相方さんと合流。
昼間、下駄をお買い上げした杉本はきもの店の前を通り…
(もう午前0時を過ぎていたのに、お客さんが数名いらっしゃいました)
杉本はきもの店.jpg
駐車してある場所までてくてく歩き…
午前0時半過ぎ…郡上を後にしました。

リズム感が乏しい私ではありますが(苦笑)
それはそれなりに、楽しくめいっぱい踊ることができました。
踊りのコツを踊りながら教えてくださった
従姉妹のAさんには本当、感謝のひと言に尽きます。

「楽しかった」

来年もまた、出かけることができたなら…
これを持って出かけてみたいです。

「郡上おどり参加章」
参加章1.jpg
中身は「手ぬぐい」です。
徹夜おどりの最中、多くの方がこの手ぬぐいを首にさげて
踊っていらっしゃったのを見て、思わず私も帰り道に買ってきました。
参加章2.jpg
参加章3.jpg
デザインの観点からも、これほど明快でかつ素敵な和のデザインは
あまりないんじゃないのかなと、翌日、おもむろに広げて
しばし眺めておりました。
そして私の頭の中では「かわさき」がリフレインする(笑)

「楽しい夏になりましたね」

楽しい夏を過ごすために長距離運転をしてくれた、
相方さんにも感謝、感謝です。

今回も長くなってしまった郡上八幡旅日記。
最後まで読んでくださった方々にも感謝です。

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