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「謹賀新年」 [おもひで ばなし]

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今年はこのような年賀状にしてみました。
いかがでしょうか?

さて、年始早々、彼が仕事ということもあり
私は実家で3日間過ごしておりました。
元旦は家族でおせち料理を食べながら
年末に録画しておいたM-1グランプリを観て爆笑。
(元旦の番組はつまらないですから…苦笑)
2日目は父の実家でおじ、おば、そして祖母と一緒に過ごし
3日目は仏壇参りも兼ねて母の実家に顔を出しました。

数年前に「家を継ぐ」ということを祖母に何度も言われ頭を痛めていた私ですが…
http://blog.so-net.ne.jp/yukiwochannel/2006-01-04-1
ここ2年のうちに、お盆と正月と父の実家に寄る度に
一抹の不安を抱えるようになりました。
「祖母もおじもいなくなったらこの家はどうなるのか?」と。

実は…86才になった祖母ですが
頭の中に消しゴムが増えたようで、話しの時間軸がずれたり
相づちがおぼつかないことが度々…父の姉にあたる、おばも
「昔は『書道の先生みたい』と言われたおかあちゃんの筆文字も…この通りなのよ」
と私に、祖母が書きかけた年賀状を見せてくれました。
縦書きのその宛名は30度ほど傾いており、文字も昔のような
ダイナミックな「ハネ」や「はらい」がなく
小さい小さい筆文字となっておりました。
おばいわく「5枚書くのに精一杯でね…1時間かかってしまったの」とのこと。

毎年恒例となった私の両親から祖母へ送るお年玉も、手にとったものの
お年玉袋からお札を出したり入れたり…まるでおもちゃのように扱う子供のよう。
いつもなら、「ありがとうねぇ〜」とおでこにスリスリしてから
愛用のハンドバックに大事そうに入れるのに…

実は昨年末に妹から祖母の調子が悪いことを聞いて
12月19日に有給休暇を取った際に何か良い刺激になればと思って、
新婚旅行で出かけた北海道の写真を抱えて祖母のもとに出かけ
写真を祖母に見せてみたのですが…「ほう。ほう、良かったねぇ」とにこにこ。
いつもなら「これは何?」「これはどうしたの?」
と私を質問攻めにする祖母なのに…
私はおせち料理を食べながら
「ああ、祖母にもとうとう、こういう日がやってきてしまったんだな」と思いつつ、
ベッドに横たわり、うとうとしている祖母をながめておりました。

一番上のおじは、持病の関係で手のふるえなどの症状が
時折ひどくもありましたが薬のおかげで箸を持って、皆と一緒に
おせち料理をつまんで、にこにこしながら私や妹の話に耳を傾けていました。
おじも去年、脳に腫瘍が見つかり、今は身体の自由が利かず
部屋の中でも車椅子の生活です。
そんなおじはこの家で、祖母と暮らし、独身でいます。

祖母もおじも身の回りの最低限のことはできているので
現在は数日に一度、私の父や二番目のおじ、そしておばが様子を見に来ていますが…
もし、祖母もおじも寝たきりになってしまったら…と思うと不安。

私がぼんやりしていると…おばがにこにこして
「19日にあなたが来てくれたのが相当うれしかったみたいでね。
 おかあちゃん、その話ばっかりなのよ。
 その証拠に、大晦日に私が来た時に『昨日は誰が来たの?』って聞いたら
 『さぁ?』って言うのよ。おかあちゃん、他のことはさっぱり覚えないのにね。
 やっぱり、孫が来るのが一番の薬みたいよぉ」
その場は「あはは」と笑っていた私ですが、
祖母の家を後にしてから胸がつまって何とも言えない気持ちになりました。
実家には月に1度ほど顔を出すので、そのついでに祖母の家にも顔を出そうと
新年早々、しみじみと思った私でありました。


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コメント 4

れお

あけましておめでとうございます。
この記事だけではありませんが、ユキヲさんは本当に家族のことを大切に思っているんだなあ、と感じます。私の場合は祖父母は既にないものの、他の親戚は幸い元気なのですが、やはり両親も年が年なので万が一のことを考えたり、それでなくてもふとした拍子に老いた様子を見ると何ともいえなくなります・・・。でも、元気でいられるうちにできることを悔いのないようにするしかないのですよね。
by れお (2007-01-06 00:09) 

tanuki

あけましておめでとうございます♪
ユキヲさんのブログをついこの前知ったばかりの私ですが、どうぞ今年もよろしくお願い致します。(^^)
年賀状のデザイン、またまたシンプルで素敵なものが仕上がりましたね!!西暦の数字の使い方がお見事です♪私にも送っていただきたいです(笑)
年を重ねる、ということはどういうことか、ということを考えさせられる内容でした。
おばあ様も、今までよりコミュニケーションの仕方がちょっと寂しくなってしまいつつあるのかもしれませんが、ユキヲさんのことをとても大切に思って下さってるんだな〜、と思いました。(^^)
うちは、母方の祖父や、両親もなんとか今のところ元気でいてくれてて、私は今でも親を困らせる言動をしてしまうことがありますが(汗)もう少し家族のことを思いやる気持ちを持たなくては・・・と反省しました。(^^ゞ
by tanuki (2007-01-06 18:00) 

ユキヲ

>れおさんへ
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますね。
コメントありがとうございます。
母方の祖父母は私が学生の頃に亡くなっていますので
「身内がいなくなる」ということは他人事ではなかったつもりなのですが…
ここ1年ほどの間で、毎朝、自転車で元気に畑へと出かけていた父方の祖母が
1日のうちのほとんどをベッドで過ごすようになり、「老い」を目の当たりにし
何だか、妙な感じというか…寂しさを感じるようになりましたね。
毎年、お盆とお正月に顔を出しては祖母には何かしらキツイひと言をもらっていたので
今年のお正月は何だか気が抜けてしまって…
意外に祖母の存在が大きかったことを実感しています。
最近、なぜか読む本だったり、ふと見るテレビにて
「親孝行」みたいな言葉に触れる機会が多かったことも
「家族」について考えることになった理由かもしれませんね。
とにもかくにも、祖母の所へはできる限り、顔を出してあげようと思っています。
by ユキヲ (2007-01-06 22:30) 

ユキヲ

>tanukiさんへ
あけましておめでとうございます。コメントありがとうございます。
私もブログという形でtanukiさんとお知り合いになれて本当、うれしいです。
今年もよろしくお願いしますね。
年賀状のデザイン、今年の干支は本当に悩みました。
いつもなら、11月頃にはすっかり下書きができているのですが
今年はネタが思い浮かばず…12月まで大幅にずれ込みまして…あせりました(苦笑)
毎年、私のデザインした年賀状は妹も使ってくれているのですが
今年も犬年同様、面白いと好評でした。
「辛口コメンテーター」である身内の妹からそういう言葉がもらえると
ちょっと安心する姉であります(笑)
祖母の「老い」については少し寂しいところもありますが
「これも皆が通る道」だと思うと「祖母は子どもに戻りつつあるんだなぁ」と
良い方向に考えています。実際、性格も穏やかで、まるくなりましたから(^ ^)
先日も昔、年末によく行った餅つきの話などをすると、祖母も何かを思い出したのか、
うれしそうに笑っていましたので「まだまだ大丈夫」かなと。
祖母をはじめ、身内には、いつまでも元気でいてもらいたい物ですね(^^)
by ユキヲ (2007-01-06 22:31) 

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