頑張る人は嫌いですか？

頑張る人は時に肩身の狭い思いをする。
学生の時には
「あの子、いい子ぶって…先生に好かれようとしているんじゃない？」
社会人になれば
「こんな仕事、適当にやればいいんだよ」

頑張る人は悩む。
「やりたい勉強をするために短大に入ったのに、
　やりたい勉強を一生懸命にして何が悪いのだろう？」
「与えられた仕事をきっちり仕上げるのが何が悪いのだろう？」

頑張る人は時に利用される。
学生の時には
「ねえねえ、英語の講義受けた？わーっ、よかった！
　あたし休んじゃったから…テスト勉強できなくて…ノート貸して！」
社会人になれば
「先日、プレゼンに出してた原稿、
　あれ、結局ボツになったんでしょ？
　いい出来だったから、あのアイデア、ちょうだいよ」

頑張る人は悩む。
「ノートを貸した友達の方がテストの成績が良かった…
　私って、要領悪いのかなあ」
「確かにボツになったけど…あのアイデア考えるのに
　いろいろ資料集めて時間かけて仕上げたものなんだけどなあ」

頑張る人はそれでも頑張った。笑顔で頑張った。

でも、ある日、頑張る人は頑張ることに疲れた。
「こんなに頑張ったって、自分の頑張っている気持ちなんて
　分かってくれる人は誰もいない」
頑張る人はひとりになってこっそり泣いた。
頑張る人はいつの間にか頑張り過ぎて人前では泣けなくなっていた。
そして、ココロでは悲鳴をあげていた。
「もう頑張れない、もう無理だ」と。

そんな時だった。
知人からメールが届いた。メールにはこんな文が添えてあった。

頑張ってください。頑張れるんですから。
頑張れるってうれしいですよね。しあわせです。
あなたの作品は“人を楽しませたい”という気持ちが
伝わってきます。これはモノ作りの原点だと思います。
幼い頃にイイコト思いついて、がんばって作って、
父や母や兄弟や友や近所のばあちゃんにホレと見せたあの感覚。
その時、相手が見せたニッコリ顔がうれしくてうれしくて…
あなたにも身に覚えがあるんじゃないですか？
手段や方法や技術がいくら高度に、複雑になっても、
自己表現だ、主義主張だ、哲学だと、いくら理屈に例えても、
僕ら作り手の目的はいつまでも誰かのニッコリ顔だと思います。
大切にして下さいね。何を得るかも大切ですが何を残すかも大切です。

頑張る人、頑張るのもいいことだと思った。
頑張っている自分は間違ってないと自信がついた。

でも、頑張る人…時にはクラゲのようにふわふわしたいと思う。
だから好きな生き物のひとつは…クラゲ。

久しぶりに水族館でクラゲを眺めてぼーっとしたいと思う頑張る人なのであった…

コメント 5

好きです！すきだよお〜！頑張る人。
いいじゃないですか。がんばっても。
自分の納得のために、がんばる。って、
最近のびおびおは思ってます。
目の前のひとが、要領よく手を抜いても、
びおは、がしがし頑張る。だって、きもちがいい。
利用しようとしてるなと感じたとき
毅然として言える自分でありたいと思います。

がんばってるユキヲさんに頑張って！というのも
「もう、たくさん、がんばっとるんじゃい！」
なんですが（笑）がんばってください。フレ〜フレ〜。
by びおびお (2005-05-15 02:06) 

すてきなメールがすごいタイミングで届いたのですね。
頑張る人、大好きですよ。でも、時々は息抜きして下さいね。
心許せる人には吐き出しちゃって、また進みましょうよ。
頑張ってる事が認められないなんてないですよ。
特に言わないだけで、見ててわかってくれてる人は沢山いますよ。

私は頑張っても頑張っても「才能というものにはどうしようもない差」と
いうものがある、と子供ながらに変に悟ってしまって、程ほどに頑張る事しか
出来ない子でした。頑張っても親にも姉妹にも褒めてもらう事はなかったです。
そういう人間もいるのですよ。

でも、適当でいいとかは思いません。
仕事は自分の力で出来る限りやろうと思います。
頑張った結果はちゃんと眼に見える事ばかりじゃないですけれど
ユキヲさんの作品や文章に私は確実にホッとしたり元気を頂いてますよ。

大人になってから「これだっていう何か」に会えたら今度こそ、ユキヲさんのように頑張って思い切り勉強して努力したいと思ってます。
by (2005-05-15 17:43) 

みなさん、あたたかいコメントありがとうございます。
>びおびおさんへ
ごぶさたしています。
「自分の納得のために頑張る…」いい言葉ですね。心にしみました。
知人にも言われたんですが…こうやって辛かったことを
言葉に出せるっていうことは辛い峠は越えたのかなと
そう思っています。事実、かなり悩んでいた頃よりも
ずいぶんと自分の中の負のエネルギーの消化方法を心得た気もしますし
何より、自分にはたくさんの人達に支えられていることが分かりました。
なので、これからも頑張ります。もちろんほどほどに…（^ ^）

＞kanonさんへ
あたたかいコメントに加えてniceもありがとうございます。
私は長女なせいか、どうしても我慢する傾向があるようで
その結果、不満などを内に溜め込みやすい性格でした。
しかし、ここ１、２年は本音を話せる状況に自分を持って行くことができる
ようになったので、あまり自分の中に負のエネルギーを
ためることは少なくなりました。
私の場合、小さい頃から妹が喘息持ちで母がつきっきりになることが多く
「もっと自分のことを見てもらいたい」
と思うあまり、物事について過剰に頑張り過ぎる
部分があったのかもしれません。
でも、そのおかげで興味のあることに至っては
物事に粘り強く取り組む姿勢が生まれたのかも…
と、今は良い方へ解釈しています（^ ^）
マイナス思考だった私もいろいろな人に出会って、交流して、
知恵をいただいて、少しずつプラス思考になって…やっと今になって
上手く自分自身の歯車が回り始めた気がします。
本当、たくさんの人あっての自分だと思います。
kanonさん、お互いぼちぼち、あせらず、無理せず頑張りましょうね。
by ユキヲ (2005-05-15 21:59) 

引き込まれてしまいました。
僕は音楽を作っているんですが、
ニッコリ顔の為に僕も頑張ろうと思います。
初心を忘れないように。
by club_tea (2005-07-29 13:52) 

>club_teaさんへ
コメントありがとうございます。
仕事でもそれ以外でもそうなんですけど
やっぱり「ニッコリ顔」というのは人へパワーを与えてくれますよね。
そのパワーは自信だったり、次へ進む勇気だったりするんですけど…
とにもかくにも、頑張れるうちは私も頑張ろうと思います。
by ユキヲ (2005-07-29 20:57)