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ぼくらのなまえはぐりとぐら [デザインetcのはなし]

ruruoさんの記事「ぐりとぐらとすみれちゃん」より
トラックバックさせていただきました。
http://blog.so-net.ne.jp/rurucafe/2005-03-01

小学生の頃からお菓子とか作るのが好きでした。
といっても、そんな大したものは作れず…例えば「ミルクセーキ」とか「ホットケーキ」とか
そういうレベルですけど(笑)

そんな料理好きのチビッコな私のココロの琴線に触れた本のひとつに
「ぐりとぐら」があります。
「この世でいちばん好きなのは、お料理すること、食べること」
と歌が出てくるこの本に出会った当時の自分は非常に共感したと思われ
今だにあのカステラが焼き上がるシーンは強烈に目に焼き付いています。

4つ下の妹が保育士ということもあり、実家にいる頃も気が向くと
妹が買いそろえた「ぐりとぐら」のシリーズを見ては癒されておりました。
そんな私が確か3〜4年ほど前、たまたま名古屋の大型店舗の書店に立ち寄った際に
この本「ぼくらのなまえはぐりとぐら」が入口に平積みされておりました。

もうこの表紙のイラストで釘付け。
そして、さらにサブタイトルが『絵本「ぐりとぐら」のすべて』と
書いてあり「おぉ〜っ」とココロの中で叫び、迷い無く手に取りました。

中身はサブタイトルの通りで、「どういう経路でぐりとぐらは誕生したのか?」や
各作品の裏に隠されたエピソードなどが主です。

ruruoさんの所でお話にあがっていました「ぐりとぐらとすみれちゃん」
実はすみれちゃんにはモデルがいることも本書で触れられています。
この作品の原稿ができあがる1年4ヵ月前に作者の中川さんが盛岡で講演された後、
幼稚園の先生である男性から一通の手紙を手渡させれました。
その手紙にはその男性の娘であるすみれちゃんが4才で脳腫瘍のために命を落としたこと
そして生前、病院のベッドの上で「ぐりとぐら」の絵本を楽しみ、
病気で何も食べられなくなってからも「ぐりとぐらのえんそく」内に現れる
お弁当の場面を開いては「今日はこれにする」と食べる真似をしていたお話が
綴られ、最後に「娘に幸せな時間を与えてくださってありがとうございました」と
お礼の言葉が述べられていたそうです。

それから、中川さんとすみれちゃんのお母さんとの文通が始まり、
すみれちゃんが「かぼちゃ」と「納豆」が好きな元気な女の子ということが分かり
手紙をやりとりを通じて、中川さんにはすみれちゃんの姿が鮮明に浮かぶようになり、
「すみれちゃんに、絵本の中で楽しい時間を過ごして欲しい」という思いから
後に渡された大きなかぼちゃを抱えているすみれちゃんの写真を見た山脇さんと一緒に
絵本を作られたと本書で語られています。

本書には各界の著名人が寄せた「ぐりとぐらの思い出」や
絵本に出てくるウワサの「カステラ」のレシピなど
大人が十分に楽しめる内容となっています。

私が何より気に入っているのがおまけのCD…
英語版、中国語版、韓国語版の朗読がこのCDで聞くことができます。
海を渡ったぐりとぐらは現地でどうやって会話をするんだろう(笑)
なんてことが楽しめます。


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コメント 9

rurucafe

TBありがとう!!
これを読んだら、また違った角度から
「ぐりとぐら」を楽しめそうです!!
すみれちゃんは実在する女の子だったんだね。。。
作者のお二人の優しい人柄を強く感じますね。
絵にも表れてるけど(^-^)。
早く、本届かないかな~♪
by rurucafe (2005-03-04 02:04) 

nao

こんにちは。
私も「ぐりとぐら」大好きです!
森の動物が揃ってカステラを食べる場面が特に。
トカゲとか小さい動物の前には、小さいカステラが置いてあって…。
すみれちゃんには、そんなエピソードがあったんですね…。
同じ作者の「そらいろのたね」というお話も、おもしろくて記憶に残っています。
by nao (2005-03-04 18:14) 

ユキヲ

ruruoさん、naoさん、コメントありがとうございます。

>ruruoさんへ
本が届くのが楽しみですね。
ruruoさんのその楽しみに十分応えてくれる本だと私は思ってマス(^ ^)
そうですね。これを読んでからまたそれぞれのお話の意味あいが
深くなりました。
個人的に仕事柄、モノづくりをしていることもあり
お仕事に対するお2人の姿勢も垣間見れるこの本は勉強にもなっています。

>naoさんへ
そうそう。小さい動物達にはちゃんと小さくちぎって分けているんですよね。
こういう細やかな心遣いなんかも見習いたいものですね(^_^;)
個人的にシカさんとワニさんの食べる姿がかわいらしくて好きです。
特にワニさん、「何かご用?」という顔をして
パクリとカステラを食べている姿に思わず「ふふっ」です。
by ユキヲ (2005-03-05 00:54) 

カステラと並んで、おっきいおっきいたまごやきのお話しが好きです。
フライパンもおっきかったなぁ、母親によく読んでもらったなぁと懐かしい気持ちになりました。
by (2005-03-06 01:43) 

ユキヲ

>スナフーさんへ
コメントありがとうございます。
「ぐりとぐら」はあの最後のページが子供ながらにあこがれました。
当時「でっかいたまご、落ちてないかなあ」と真剣に考えていました。
たまごのカラのクルマ…クールですよね(^ ^)
by ユキヲ (2005-03-06 09:20) 

そうだ!タイヤつけて車にしたんだったね☆
うれし!ありがとう!
いいものを思い出しちゃった☆
by (2005-03-06 13:54) 

ユキヲ

>スナフーさんへ
いえいえ。ちなみに読者さんからの
「なぜ、ホットケーキではなくて、カステラなのですか?」という問いに
作者の中川さんは
「ホットケーキとカステラは、材料も形も、味も違います。
 よく『絵』を見てください。卵をたくさん使っています。
 時間をかけてゆっくり焼きます。厚くふわっとしています。
 さめても、ふわっとしています」
と答えています。
「みんなに冷めても美味しく食べてもらえるお菓子を作りたい!」
という、ぐりとぐらの心遣いが少し垣間見ることができるエピソードですね。

「ぐりとぐら」はあの「絶妙な間」が好きです。
「さあ、このカラでぐりとぐらは何を作ったと思いますか?」
あの子供達にいろいろと想像する時間…とても絶妙だと思いました。
by ユキヲ (2005-03-06 23:34) 

えほんうるふ

こんにちは。絵本の思い込み書評ブログをやってます、えほんうるふと申します。本当に、「ぼくらのなまえはぐりとぐら」は、ぐりぐら好き必読の書ですよね。我が家でもオリジナルバージョンのメロディであの歌を歌っています。ちょっと「もーもたろさん、ももたろさん」に近いメロディです(笑)。
そうそう、すみれちゃんのエピソードもすごく印象的でした。思いがけず深い裏話があったことを知り、あのほのぼのとした絵本を見る目がちょっと変わった気がしました。いつか、自分のブログでも思いを語りたい絵本の一冊です。
by えほんうるふ (2005-05-29 17:28) 

ユキヲ

>えほんうるふさんへ
コメントありがとうございます。
書店ではじめこの本を見かけた時には
何だか懐かしい友に再会したような何とも言えない気持ちになりました。
絵本は、やわらかい絵の向こうに、ちゃんと読み手に訴えかける
何か強いモノを感じたり、そして心が落ち着いたり…
絵本はやっぱり、大人になっても大切な存在ですね。
by ユキヲ (2005-05-31 00:21) 

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