「つくし」

少し前の話なんですが…
相方さんの実家に久しぶりに顔を出したら
お義母さんに、お野菜と共にいただいたのが…

「つくし」

小さい頃、実家にはニョキニョキと生えていた…つくし。
ほろ苦い味の「つくしの卵とじ」は懐かしい味。

妹と争うようにしてビニール袋へ摘んだつくしを入れて
家で折り込みチラシを広げて「はかま」を取るんだけど…

「これが、つくしのアクで親指が濃い茶色になってね」

ええ、見るも無惨（笑）

で、この日も…剥いて、剥いて…

『親指が濃い茶色（笑）』

どうもネイルアートとかするよりも…山菜の下ごしらえとか、
こういう作業で手を染めた方が…私らしいかもと思う今日この頃。

で、仕上がったのがこちら。



久しぶりにいただきましたが…

「懐かしいほろ苦さ」

懐かしい味を口にしてあらためて…

「春だなぁ…」

小さい頃なら、夕食のテーブルの上にあがる
母の作ったタケノコご飯に、菜の花のおひたしなどなど…
学校に行く途中であれば、
道に咲く、水仙やタンポポ、そしてチューリップに
ひしひしと季節感を感じていたのに…

あれから随分経った今。
パソコンの前にほぼ一日中会社内で過ごし、編集作業をする私は
仕事柄、１歩…いや、２歩も３歩も先の季節の仕事をこなすため
（ちなみに現在はお中元関連の仕事に忙殺されています）
季節感がどんどん薄れてきてしまって…
それについて自分は少なからず危機感を感じています。

なので、旬のものを口にすることは
ある意味、人間らしい季節感を手に入れるような…
ここ最近の私にとっては、とても重要な意味を持ちつつあります。

「ごちそうさまでした」

何気ない季節の食材が私の頭の中のズレてしまった季節感を
軌道修正してくれる今日このごろです。