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「武士の一分」 [映画のはなし]

日曜日…話題の映画を観に出かけました。

理由は…彼が「山田洋次監督の映画だから」ということで。
彼は今までの「たそがれ清兵衛」「隠し剣鬼の爪」を観ているので
どうしても今回、この三部作となる作品が見たかったようです。

私も基本的には時代劇好きなので
(「たそがれ清兵衛」は観て、とても気に入っているし…)
「いいよ」と、ふたつ返事。

監督があの「山田洋次」な上に「木村拓哉」が主演だし…
まあ、公開前からテレビ朝日系はこぞって特集や特番を組み
広報にいそしんでいたワケですよね。

で…観た感想。

「良いのではないでしょうか」
(彼は「良かった」言ってましたが…)

どうしても「たそがれ清兵衛」と比べてしまうと…
うむ。「普通かな」という具合になってしまう。

とはいえ、俳優さん達の演技はすばらしかったですね。
妻役の檀れいさん。
「さすが宝塚歌劇団出身」というべきでしょうか
和服の着こなし方、立ち振る舞い、間の取り方などなど
まあ、お顔立ちのせいもあるのでしょうが…
「時代劇にしっくりくる役者さん」ですね。
時代劇好きの私としては次回はNHKの時代劇あたりで
もう一度、違った役での演技を観てみたいものです(笑)

それと徳平役の笹野高史さんの演技。
さすがというか…素晴らしかった。
「ちょっとした仕草や台詞が印象に残る存在感ある脇役」
こういう役やると本当、笹野さんの味がじんわりしみこむというか…
本当、いい役者さんですよね。

個人的には波多野以寧役の桃井かおりさん。
いいですねぇ。あの賑やかし方がまさに「桃井流」というか…
(もしくは素のお姿なのだろうか?)
おせっかいな人なんだけど、憎めない役をやらせたらこの方ピッタリ。

あれ?主人公については?とお思いの方。
はい、続きは以下に書き出します。
(ちょっとネタバレ的な部分もあるのでね)

私、実際のところ、「ラブ・ジェネレーション」から「ギフト」から「HERO」から…
ほとんどのキムタクのドラマ観てきました。
好きか嫌いで言ったら「好きの方」かもしれません。

だからでしょうか?…「やっぱり彼は現代劇向きだな」と

もう最初の妻との会話のやりとりを聞いて
「これは現代劇だよ…」と、少しテンション下がる。
何だかあの台詞の言い回しは
「下級とはいえ武士としての、人間の厚みがない」ような気がしました。

私の彼の場合、現代劇のキムタクのドラマを全くと言っていいほど
観てないので、逆に先入観がなく映画の世界に入ることが
できたのかなとも思い、そういう意味では
「半ばキムタクファンの人で、時代劇好きには罪作り」
なキャスティングだったのかも。(あ、あくまで私の意見ですから)

あと、噂によれば最後の台詞。
キムタクが意見を出したとのことですが
妻の手を握りながら主人公が言う台詞、そして妻が言う台詞

「あまりに言葉が多すぎる」

妻役の檀れいさんはあのシーンについて
「救われる言葉」と何かの番組でフォローしていましたが…
私としては「どうかなぁ」です。
言葉に出さないからこそ伝わる…
時代劇ならではの空気みたいなものを生かしても良かったんではないかと思います。
言葉が過ぎることで、くどくなったり、なんとなく興ざめすることもあるので…
(何度も言いますが、あくまで私の意見ですから)

やっぱり脇役がね…ベテランでしょ。
特にあの笹野さんの隣にいては…無理もないかと思います。

別に堺雅人さんのファンではありませんが
「主人公、堺さんが演じたら意外にしっくりするんじゃないか」と
ふと思ったりして…(おいおい)

とまあ、ちょっと毒ついてしまいましたけど(汗)
後半の演技は良かったです。
妻を追い出してしまうところなんてぞくっとしましたね。

あと仕方がないと言えば…
夫婦にクローズアップされているので、
どうしても映像がこじんまりとしている気がしたのですが…。
まあ、それだけにカメラワークなり、小物だったりに
趣向がこらしてあったので、それはそれで観ていて面白かったかな。

で、果たし合いの部分。
もう少し、魅せる撮り方をして欲しかったかな。
(こういうシーン大好きだからな…自分)
個人的に「え、もうおしまい?」って感じで物足りなかった。

でも、時間が経つにつれて
要所、要所の映像が鮮明になっていくことからすると
心には残っているんだと思います。

そういう意味では、もう1回、今度はDVDで観たいところです。


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流星☆彡

はじめまして!おじゃまします。m(__)m
私は “一応(!?)SMAPファン”として 早速 観に行った者ですが、
壇れいさんの“和服の着こなし方、立ち振る舞い、間の取り方”等々に
すっかり魅せられてしまいました。私も 彼女の時代劇 次作に 期待大で
おります。(*^_^*)
キムタクは、“あの「フッ!」笑い”が 武士の様子では なかったですね。でも
“あれ”が ないと、「キムタク」で なくなってしまいますものね。^^;
by 流星☆彡 (2006-12-04 18:39) 

ユキヲ

> 流星☆彡 さんへ
nice&コメントありがとうございます。
檀れいさんは本当、これからの作品をぜひ見届けていきたい役者さんですね。
まあ、宝塚出身の方でも現代劇がお得意な方(例えば天海祐希さんとか)
いろいろな方がいらっしゃいますから…観ていてとても面白いですね。
今回のお話の原作では主人公は「美男子」という設定なので
キムタクでも問題はないと思うのですが…
どうしても現代劇のトーンが見え隠れして
( 流星☆彡 さんご指摘の笑い方も、まさしくそうですよね)
そこが観ていて残念なところでもあります。
とはいえ、キムタクとしては時代劇というものを自分なりに消化して、
よく頑張ったのではないかと思います。
実際、妻に離縁を言い渡す所などは見応え十分でした。
この作品がこれからのキムタクにどう変化をもたらすのかなと
考えれば、大変興味深いところでもありますね。
by ユキヲ (2006-12-05 12:35) 

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