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図画工作が苦手だった理由。 [おもひで ばなし]

あれは、私が小学1年生で春の遠足に出掛けた後のこと。
学校の図画工作の時間に「遠足の想い出」の絵を描くことになりました。

春の遠足は学校から歩いて20分ぐらいの所にある公園。
天気は快晴。友達とひとしきり遊んだ後、母が作ってくれた
チューリップの形をした唐揚げと甘めの卵焼き
そしてウインナーが入った美味しいお弁当を食べた。
遠足の想い出は、おひさまとお弁当を美味しく食べた
友達と自分を描こうと決めた私はクレヨンで楽しみながら描いた。

そんな時、隣の席のNちゃんが
「ユキヲちゃんの絵、おかしい」と言い始めた。
『え?』

まわりを見渡してみれば、みんな風景や友達の姿は描いているものの
太陽は描いていない。
だけど、私の四角い画用紙の中には確かに太陽があった。

子供の一言は時に残酷…
「こういう絵を描く時には太陽は描かないんだよぅ」
と言うNちゃんの声を聞いた周りの同級生は私の絵をおもしろがってのぞきこむ。
別に悪いことなどしていないのに、私はとてつもない罪悪感に襲われた。

数日後…
教室の後ろの壁には十人十色の遠足の想い出が並んだ。
そして私の絵は…水色で赤い太陽が塗りつぶされて何とも無惨な絵になってしまった。
『好きに描くことのできない絵なんて全然楽しくない』
本当、泣きたい気分だった…
こんなことがあってから、私は学校の図画工作や美術は苦手に…

あれから20年と少し…………
その当時の自分は想像もつかなかったでしょう。
大人になった私がお客さんからの希望やイメージを聞いて
絵を描いたりすることを仕事の一部にするだなんて(笑)

今週描いた地元のフリーペーパーの表紙のイラストの中に太陽描いている時に
すっかり忘れかけていたこの出来事を思い出した私。
だから今回は思いっきり満面の笑みを浮かべた快晴の太陽を描きました(^ ^)


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コメント 2

わかるな。
私も、昔、非常に大人しかったほうなので、この気持ち、痛いほどわかるっていうか…。
その気持ちを思い出した。

周りを見ながら描く絵のつまらないこと、つまらないこと。
その鬱憤をはらすように、今の仕事についたのかもしれません。
お互い、がんばりましょう。
by (2005-05-25 00:42) 

ユキヲ

>shinoさんへ
nice&コメントありがとうございます。
>周りを見ながら描く絵のつまらないこと、つまらないこと。
>その鬱憤をはらすように、今の仕事についたのかもしれません。
なるほど!そうかもしれませんね。
あと、私の場合、小学生の頃は
イラスト(注:少女マンガチックなイラスト…笑)が本当に下手で
よくクラスに1人はいるイラストの上手な子がうらやましくて…
「あの子よりイラスト上手に描きたい!」っていう願望みたいなものが
非常に強かったのかもしれません(^ ^;)
良く言えば、それが「向上心」なのかもしれないですけど…
とにもかくにも、向上心はいつまでも持ち続けたいですね(^ ^)
by ユキヲ (2005-05-26 19:50) 

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